無限のTodoリストに押しつぶされないために。
経営者になってから、仕事の種類が徐々に変わってきた。
目の前のTodoに加え、どのように会社のかじ取りをすべきか、どんな方向に走っていくべきか、なかなか簡単に答えが出せない仕事が増えてきた。そのような仕事が重荷となり、目の前のサクサクやるべき仕事が溜まっていき、処理しきれなくてしんどい想いをすることも増えた。
そんな中、ふと読んだのがこの本。
なんとなく、今までのTodo管理と違いそうな雰囲気を感じ、手にとってみた。結論、今の自分には非常に合っているやり方だということがわかった。
いろいろなツールや概念が紹介されているのだが、一言でまとめると「明日できることは明日やる」である。正直「は?」と思う人のほうが多いだろう。
ぼくも最初は正直ピンとこなかった。即レスでガンガン仕事はこなしていきたい派だし、実際にそれで評価も頂けていたように思う。今日できることは今日中に片付け、明日のためになるべく余白をあけておくべきだよね、という考え方だ。また、すぐこなせるタスク以外は忘れないようにTodoリストに記録し、しっかりと潰しこんでいく。これはぼくだけではなく、多くの人に共通する仕事のやり方なのではないかと思う。
このやり方の問題は、「Todoリストとその日にすべき仕事の関連性がないこと」だ。
来る仕事をすべてその日に終わらせることができるのであれば、Todoリストを活用して潰しこんでいくやり方は効果的だ。ただ、ほとんどの人はそうではない。1日では終わらず、毎日いろいろと進捗や課題が出てくる長期プロジェクトに取り組んでいたり、そもそも一日ですべて終わらせることが不可能な量のTodoを抱え込んでいたり。そういう状況では、仕事がとっ散らかったり毎日深夜までやらないと不安になったりなどなど、不健康な感じになる。
じゃあどうするか。本書ではさまざまなツールが紹介されているが、ぼくは今のところひとつだけ取り入れている。それが「タスク・ダイアリー」なるものだ。
「今日はこれに集中しよう」と思っても、SlackやLINEなどに来る依頼事項や情報に気を散らされ、かつ「即レスが重要」という否定しづらい価値観に踊らされ、結局終わらなかったり心身共に疲弊することがよくあった。
タスク・ダイアリーを取り入れてから、「今日やると決めたことは今日やる」「今日きた依頼は基本的に明日まとめて集中してやる」という割り切りができ、本当にやりたかった仕事がどんどん進むようになった。また、いつでもコミュニケーションツールをチェックして即レスしなければ…というプレッシャーもなくなり、精神的にも落ち着いて仕事ができるようになった。
この仕事のスタイルが合う人もいれば、合わない人もいるだろう。ただ、もしあなたが山のようなTodoに追いかけられ、それにもかかわらずあまり成果が出ておらず疲弊しているようだったら、一度試してみる価値はあると思う。
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