やりがい、報酬、負荷などすべての要素が完璧な仕事の見つけ方

は、存在しない。

日々自分の才能をいかんなく発揮できて、自分の成長を毎日実感できて、たくさんの人から感謝をされて、自分のせいじゃないのに頭を下げることもなく、周りの人から「すごいじゃん!」と言われて、毎月使い切れないほどのお金ももらえて、プレッシャーはあるが逆に健康に良いぐらいのほどほどレベルで、働く時間も日数も自由で、今後もその仕事は30-50年ぐらいは続けていけそうな仕事。

「そのような仕事の見つけ方、ありますよ!」という本やセミナーはたくさんある。また、「自分は上記のような最高の仕事をしていますよ!」と主張している人もFacebookには結構いる気もする。

ぼくもできればそれを信じたいのだが、実際にいろんな人の話を聞いてみると、これらがすべて揃っている人は見たことがない。報酬がめちゃくちゃ高くてもメンタル崩壊寸前のプレッシャーを受け続けていたり、休みが自由に取れていて日々の時間はたくさんあってもお金がいまひとつだったり、お金も時間もたくさんあるが「本当にこれでいいのか?」というモヤつきを抱えていたり、みんなそれぞれ違った悩みや苦労があるなぁと思う。

ぼく自身、一瞬「すべて揃った!」みたいなタイミングがないこともなかったのだが、残念ながら長続きはしない。結局どんなことをしようが、どんな会社に入ろうが、どんなポジションになろうが、違った苦労や悩みを抱えることになる。

「今の苦労は、今の仕事があってないからだ」「自分に合っている最高の仕事はどこかにある」という気持ちはすごいよくわかる。ぼくも、たぶんもっと合っている仕事は世の中のどこかにあるだろうし、上記全てをめちゃくちゃ高いレベルで満たせる可能性もゼロではないだろう。でも、それは「ゼロではない」というだけで、ゼロに極めて近いだろう。その可能性にすがり、目の前の仕事をほっぽりだして常に転職を繰り返したりしたら、おそらく理想の仕事どころかしんどさが10割増しになっていく気しかしない。

どんな仕事でも結局はそれぞれの苦労や悩みがある、というのが前提条件だとしよう。ぼくらができるのは、「そんな中でも少しでもハッピーに過ごすための方法」を考え、それを実践することだけのように思う。

そのための方法は、いくつかある。

「全部ほしい」をやめる

やりがいもお金も他者からの承認も重すぎない負荷も時間的自由もすべてほしい!という高すぎる期待値設定はやめよう。

「やりがいがあれば他には何もいらない」「お金さえ稼げればよい」「給料は低くていいしやりがいも求めないから、自分の時間をたくさん取りたい」などなど、自分の本当に欲しいものだけを目指す。ただ、これは一回設定したら終わりになるわけではなく、自分の年齢や家族構成、仕事との関わり方で流動的になるため、定期的な棚卸は必要になってくる。

いったん「お金と経験」に絞る

また、個人的なオススメとしては、若くて体力のあるうちは「お金と経験」に絞り、他のもの(時間、やりがい、負荷など)は後回しにしたほうが良い気がする。お金と経験が得られる仕事は、時間をたくさん突っ込む必要があるためプライベートがなくなるし、精神的負荷も高い。やりがいは自分次第だったりもするが、特に最初のほうは先輩や上司、お客さんからの要求が高すぎてやりがいどころじゃない!となるケースが大半だ。

それでも、体力のあるうちに経験を積み、ある程度のお金を稼げる実績がつくと、それ以降の自由度が増す。報酬キープしつつ労働時間や負荷を減らす、さらに報酬&経験に全振りしてキャリアの王道を突き進む、いったん報酬度外視で「仕事の中で見つけた本当にやりたいこと」にシフトするなど、やっと自分の選択ができるようになる。

ヘルシーな考え方や行動習慣を身に着ける

人との比較、スマホ依存、運動/睡眠/栄養不足、暴飲暴食、集中力散漫、過度な将来不安、損得のみで繋がる人間関係など、少し油断するといや~な考え方や行動習慣がどんどん入り込んでくる。

定期的に自分が変な考え方や行動習慣をつけてしまっていないか、シンプルに目の前の人との関係や仕事、食事や運動、おしゃべりなどに集中し、楽しめているか、客観的に振り返ることは非常に重要だなと感じる。

個人的に常に読み返し、我が身を振り返るチェックリスト的に使っている本が2冊ある。

あくまでぼくが個人的に「そうだよな~、そういう考え方のもとで生きていきたいな」と深く共感しているだけではあるが、興味がある方はぜひ。

どんな人にも、その人の楽しさがあるし、逆に苦しさも存在する。それを忘れず、ないものねだりをせず、日々ヘルシーに過ごしていきたい。

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