マネジメントの4点セット:「ゴール」「タスク」「週次コミット会議」「1on1」
こんにちは!伊藤です。
ちょっと間が空いてしまいました💦
7月初めにグローバルの経営会議がベトナムで実施され、そこでより生産性の高いチームマネジメントの方法を本社経営陣や他国の社長たちとシェア&議論しました。本当に学びが大きなセッションで、すぐにでも取り入れたいことがたくさんありました。
とはいえ、他国とはカルチャーもチームの大きさも違うので、少しZenyum Japan向けにアレンジが必要でした。アレンジ後、先週から適用したところ、チーム全体の仕事の濃度がかなり濃くなった感覚があります。各メンバーに聞いてみても、「何に集中すべきかわかりやすくなった」「とてもクリアでやりやすい」と前向きなフィードバックを貰っています。
ぼく自身の仕事のやり方も今回紹介するやり方に変更してみて、生産性がかなり向上しました。忘れないうちに、どのようなやり方をしているのか、この記事でご紹介します。
マネジメントの4点セット
1.ゴール
まずはゴール設定です。
「ゴール」といっても人それぞれいろいろな定義があると思いますが、ぼくはチーム内で以下のように定義し、メンバーのみんなにも理解してもらっています。
ゴールとは、
四半期(3ヵ月)で達成すべき
具体的&定量的な
3つから5つ程度の
結果目標のことです。
セールスチームであれば、3ヵ月の総売上はもちろんゴールに入ってくるでしょう。他にも、新規顧客の獲得数や既存顧客からのアップセルなどもゴールになりそうです。
カスタマーサクセスチームであれば、解約率やNPS、リファラル数などがゴールになりそうです。マーケティングチームであれば、CPAやチャネルごとのリード獲得数等でしょうか。人事であれば新規採用数やeNPS、退職率などですね。
ここには行動目標は入れません。行動目標とは、例えば「50名新規顧客に会う」「オウンドメディアの記事数を50個新規作成する」などなど。これをゴールに入れてしまうと、「ただやるだけ」になってしまい、頭を使って結果を出そうとする意欲が削がれてしまい、組織全体の結果に向かおうとする意志がぼやけてしまいます。
「四半期で設定する」というのも見逃せないポイントです。業態や組織サイズによるとは思いますが、大きな結果目標を成し遂げるのに1ヶ月では短すぎ、半年では長すぎると感じます。3ヵ月サイクルで結果目標設定&振り返りを実施し、どんどん結果目標を達成し続けると組織としてのモメンタムも増大します。
2.タスク
次にタスクリストの作成です。
すでに各メンバーはゴールを設定しています。もちろん、これは上長も一緒に考え、全社の戦略にちゃんと沿っているか確認したうえで設定してあることが重要です。
ゴールを設定しただけでそれを達成できるか?というともちろん答えはNoです。日々ぼんやりと仕事をしているだけで達成できるゴールであれば、それは設定値が低すぎたのでしょう。ゴールは、日々頭をふりしぼり、汗をかきながらこなしていき、やっと達成できるレベル感で設定されるべきです。
ゴールを設定した後は、そのゴールを達成するために何をするべきか、タスクリストという形で洗い出しを実施します。人によっては細かく抜け漏れなくカテゴリわけをしてタスクを作ろうとする人もいますが、あまりにタスクカテゴリの階層を深くしすぎると何が何だか分からなくなるので、階層を分けるにしても1階層にとどめておいたおくべきと思います。
ゴール→タスクカテゴリ→詳細タスク
という形ですね。カテゴリなしで
ゴール→詳細タスク
でも、ケースによりますが問題ない場合もあります。
ここでのタスクの定義はシンプルで、「行動」です。
XXをやる
という形の動詞で表現するようにしましょう。
最初から完璧にすべてのタスクが網羅されている必要はなく、日々の状況に合わせて追加されていっても問題ありません。
重要なポイントとして、以下2点は守ってもらっています。
他人からみて「やったかどうか」がわかる形で記載されている
完了日が設定されている
悪い例としては、「営業プロセスを改善する」とかですね。これだと、何がどうなったら「営業プロセスを改善する」が実施されたのか、わかりません。良い例としては、「ファーストコンタクトから入金までを平均10営業日まで短縮する」とかでしょうか。これなら全員が「できたかできてないか」がわかりますね。
3.週次コミット会議
次に週次コミット会議です。
週次コミットは、「何が何でも今週中にやり遂げること」です。
ゴールは先に申し上げた通り四半期(=3ヵ月ごと)の成果目標です。タスクは粒度によりますが足の長いものだと2週間、短いものだと30分等で終わるものが記載されています。日々タスクに集中しているだけだと、知らず知らずのうちにゴールに向かっている最適な行動ができておらず、いつの間にか「あれ、全然ゴールに近づいてないやん」という状況に陥る可能性があります。
それを防ぐために、全員に「今週はこれをやり切ります」と宣言をしてもらいます。現在持っているタスクの中で、もっともゴール達成にインパクトがあると思われる行動を一つ選んでもらい、確実にやり切る。そうすることで、毎週確実にインパクトのあるタスクがこなされていき、当初設定したゴールにグングン近づいていきます。
ただドキュメントに記載するだけではなく、毎週30分メンバーで集まり、「今週のコミットはこれです」と宣言してもらいます。もちろん、上長から見て「それよりももっと優先度が高いことあるやろ」となったら、適宜ディスカッションの上、週次コミットを変更します。
4.1on1
最後におなじみの1on1です。
タスクを洗い出し、週次コミットを決めるのはもちろん重要なことなのですが、それを実際に実施していかなければゴールに近づくことはできません。そして、気を抜くとぼくたちは仕事に忙殺され、決めたはずのタスクや週次コミットができていない、という状況に陥ります。また、やると決めたはずだったことに思ってもみなかった障害があり、進まなくなってしまった、ということもあります。
そのような諸々を解決するために、各メンバーと毎週1日30分の1on1を実施します。ここでやることは非常にシンプルです。
ゴールの進捗確認
タスクの実施状況確認(特に期限通りにしっかりこなせているか、期限が入っていないタスクがないか確認)
週次コミット状況確認
その他相談事項
毎週これを実施することで、みんなそれぞれ自分自身のゴールやタスク状況、週次コミットの状況を振り返り、改めて集中することができます。また、これは口頭でのコミュニケーションだけでなく、事前に1~4に関して簡単にドキュメント化してもらい、事前に共有してもらっています。そうすることで、確認の時間を最小限にして、自由なディスカッションや障害排除のための解決策創出などに時間を割くことができます。
実施タイミング
あくまでぼくが実施しているタイミングですが、以下の通りです。
ゴール設定:四半期(3ヵ月ごと)。ただ、状況によって適宜変更することもある。最初の1ヶ月が過ぎたら、その後は変えることは少ない。
タスク設定:個人の裁量だが、日々追加&更新されていく。ただ、常に期限は切ること。
週次コミット:月曜日の午前中に各メンバーに決めてもらい、事前に共有してもらう。もし認識齟齬があれば別途チャットやコールですり合わせ。午後、30分の週次コミットミーティングでメンバー同士でコミット確認。
1on1:火曜日 or 水曜日に各メンバーと実施。
今のところこれでとてもうまく回っていますが、また改善点があれば変えるかも?
チームマネジメントはいろいろな方法があると思いますが、そのうちのひとつのやり方として参考にしていただけたら嬉しいです!複雑すぎることもないですし、「タスクリストだけが羅列されていって機能しない」という結構あるあるな状況にも陥らなくなるかなと思っています。
質問等あれば、 tasuku@zenyum.com までご自由にご連絡くださいませ :)
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