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強いリーダーとストーリー構築力の関係性/Strong leaders and story telling skill

前職および前々職の仕事ともっとも違うのは、「責任範囲の深さ」だと日々感じています。

コンサルタント時代も、「アドバイザーで終わらずに、数字で表れる価値を提供しよう」と強く意識するようにはしていましたが、正直限界もありました。

本当に優秀なコンサルタントであれば、このジレンマを乗り越え切っているのかもしれませんが、少なくともぼくにはできないことでした。

OYOでは、全社を俯瞰した際にボトルネックとなっている箇所を見つけ、それを取り除く仕事をしています。

その仕事においては、「単に状況を整理してアドバイスをするだけの人」は不要になります。

テクノロジーやプロセス、人の関係まで含めて課題を見える化し、何を達成すればOKなのか定義し、それを日々トラックできる仕組みを整え、実際に改善まで持っていくことが求められます。

「実際に結果を出すまでやる」というのは非常に刺激的です。

一方で、自分には大きな弱みがあることを改めて認識することもできました。

それは、「絶対にこれを達成してやる」という強い決意、およびそれを実現に持っていくリーダーシップです。

ぼくは波風を立てることが非常に苦手なこともあり、なるべくコンセンサスを取りつつできるところから現状改善をしていく、というスタンスが身についています。

それはそれで使いどころも多いのですが、果たしてそのスタイルでずっと食っていけるのかというと、正直疑問符はついてしまいます。

「今の現状を考えたら、必ずこれを完遂すべきだ」と決めて、それを強力にドライブしていく力、それがぼくには足りていなかったと周りの方々を見ていて感じました。

とすると、論点は「強いリーダーシップを身に着けるにはどうすればいいのだろうか?」と設定できます。

現時点でのぼくの解は、「自分も他人も動かせるストーリーを作る論理性を追求すること」です。

強いリーダーになるためには、何よりもまず「現状の課題はXだ→その課題が発生している原因はYだ→そのためにZをやる必要がある」という、「課題→原因→打ち手」の3段構えのストーリーが強固なものである必要があります。

何よりもまずそのストーリーに自分が納得していること、また他の人を説得できるための材料があること、それを情熱的かつ怜悧に伝えるプレゼンテーションスキル、そういうものが強いリーダーになるためには必要とされているように感じます。

ドラスティックな改革はもちろん、プロセスを少し変えるだけでも、多くの抵抗にあうのは当然です。人は「変わる」ということに大きな抵抗があるため、日々の平穏を壊す動きや人間には敵対意識を持ちがちなのです。

そのようなときにもブレず、かつ周りを巻き込むためには、「なぜその改革が必要なのか」をストーリーとして語り、そのストーリーをまず自分が信じる必要があるのです。

「強いリーダー」と「論理性」は一見遠いところにあるように感じます。

リーダーは叩き上げでやってきた熱いエモーショナルな人、論理性が強いのはクールにデータを見て問題点を指摘するコンサルタント、のようなイメージもあるかと思います。

しかし、本当に組織をDNAレベルで変え、目に見える成果を出せるまで粘り強く取り組める強いリーダーには、自分および他人を熱狂させられるようなストーリーを自在に作れる論理性が必要なのではないか、ぼくはそう思います。

せっかくのチャンスなので、「論理性を持ちつつ強いリーダーシップを発揮し、目に見える成果を上げること」を達成する一年としたいと思います!


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