付き合い上手を目指して       IメッセージとYouメッセージ



1、IメッセージとYouメッセージ

こんにちは。高畑です。
いかがお過ごしですか?

本日はI(私)メッセージとYou(あなた)メッセージについて取り上げます。
私メッセージとは、字の示すように自分を主語にしています。これに対して
あなたメッセージは相手を主語にしています。

あなたは人との会話がギクシャクしていることはありませんか?
夫婦の会話はスムースですか?
人間関係は円滑ですか?

大抵の人は、相手に向けてYouメッセージを使うことが多くあります。
相手に対して、その人の性格、クセ、態度、習慣、やってほしいこと等を
Youメッセージでよく伝えます。
たとえば、
「あなた、少しは手伝ってよ!」
「(あなたは)どうして待ってくれないの!」
「君は連絡が遅すぎるよ!」
「(あなたは、君)はよく時間が守れないの!」等といった具合に……。

すでにお気づきかも知れませんが、この時のあなたの心理状態は、Not-OK感情(不快感、イライラ、怒り、不愉快な感情)を相手に伝えることに
なります。

当然のごとく、Not-OK感情を受けた相手は、Not-OKの感情に導かれます。
よって相手のほうも
「私だって少しは休みたいんだ」
「俺だって次の用事があるんだ」
「私だって〇〇の理由があるんだ」等々
──といった会話の展開に入ってしまいます。
この先に展開される会話は目に見えています。

これに対して、私(I)メッセージの特徴は、自分のOK感情(うれしさ、
期待、感謝、ゆかい)等々から自分の気持ちを相手に伝えます。

「いつもよくしてくれてありがとう。今、手が離せないので、手伝ってくれると(私は)うれしいです」

「買い物にもう少し時間がかかるけど、(あなたが)待って下さるとありがたいけど……」
「あなたも忙しいようだけど、子どもの勉強を見てくださると助かるんだけど……」等々
──とOK感情で伝えます。
この時のポイントは、出来る限り、きちんと明るく肯定的に伝えることです。
冷笑的にシニカルに言った場合は、逆効果になります。
また思わず、相手の別な事情やホンネが分かってくることもあり、お互いの感情や今の状況をシェアすることも出来ます。

このように人によっては、多くのケースで会話の入り口でつまずいている事例が多いのも事実。

2.その前におこなうべきこととは

ただし、この入り口に立つには、以下のことを確認しておきたいものです。

まずその前にどんな相手でも相手の状況を知るのが最初に必要です。
ビジネス用語ではクッション言葉に類に入ります。
相手(妻または夫)がどんな状況にあるのか察するのが
夫婦といえどもマナーが必要です。

それは具体的に、
「(妻または夫に対して)今、(話して)いいかしら?」
「課長。今お時間は大丈夫ですか?」と尋ねます。
その段階で上司・妻(夫)は、今、頭が働いていることから、集中していることからスィッチオフになり、あなた(妻または夫)のメッセージを受け入れる準備態勢(レディネス)が整います。

この言葉がないと、いきなり自分の世界に突如、介入者が土足で入ってくるように相手は感じてしまいます。

心のノックが必要という訳です。

その時、もし、相手がNot-OK状態(感情)や不都合であれば、時間を改めましょう!

たとえば、
「今、○○件で、手が離せないんだ」
「今はぼんやりしていたのだ」
「この試合を最後まで観たいのだ」
といった場合もあるでしょう。

次に相手に依頼、要望、依頼を求める前に自分自身の最初の第一感情に気づいて欲しいのです。
たとえば、
「ゴミ出しを手伝ってくれると私は助かるわ」
「子どもの宿題を見てくれると(私は)うれしいです」
「買い忘れた○○をコンビニに行ってくれると、(私は)ありがたいです」
これらは自分(私)の第一感情です。

気を付けてほしいのは、第一感情は、自分でも気が付かない場合も多いのです。
私自身の失敗例では、若き頃、大恋愛を別れた女性がいました。
双方、熱烈に愛し合い、私は修士論文を書けない程、夢中でした。
彼女がデートに遅れた時は、
「どうして30分も待たせたんだい!」とよく言ったものでした。
これは私に第一感情ではありません。
第一感情は、

「一分でも早く君に会いたかった。だからずっと待っていたんだ」
でしょう。
第一感情は、自分の中にある消え去りやすい最初に湧き出す、うつろいやすい感情です。
それをストレートに、かつまた相手がOK感情の状態にある時、伝えることで親交的な交流(会話)がスタートします。

今、仏教の瞑想法を指導されているKさんとは、若き頃、交流がありました。※名前は公開できません。
そのKさんは、詩人でもありました。詩人ですからとても繊細な神経の持ち主でした。
彼が結婚した相手とは、日々地獄の世界だったと告白されました。

そこでKさんは、ある日。
自分の妻は観音菩薩であると、完璧にイメージングしたそうです。
すると、その日から妻の態度がすっかり変容したとおっしゃいました。
これは、Kさんの資質に負うところが多いとは思います。
実際に私は彼に聞きました。
「奥さんは本当に観音菩薩様のようなお人ですか?」
「………」彼はしばし無言でした。

だがしかし、ここには私たち凡人が学ぶべき点があります。
人に対する印象は、あなたの価値観、好嫌感等の投影なのです。
自分の心の“投影”から自在な人はほとんどいません。

それを一歩譲って、少しでも、自在になるように努めるしかありません。
それは、相手(妻、または夫)の話を「聴くこと」です。

「聞くこと」とは違います。

誠実に耳を傾けて「聴く」のです。
誰しも、心の内では、「聴いて欲しい相手を求めています」
これらが出来ると大抵の場合、夫(妻)は、良き人生のパートナー
になれるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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