自己肯定感を高める 自分探しの旅ガイド

  
1―1.はじめに ─自分をよく知ることの大切さ─

こんにちは。
本テキストをご覧いただき、ありがとうございました。

では早速、本題に入りましょう!

私たちは,“自分の”希望や欲求で行動をしたり、進路を選んだりしています。
その〝自分“という、自己把握がきちんとできていないと、後々、後悔したり、人生のリセット(再設計)を求められたりもします。

私は、そのような相談をよく受ける立場です。

「あなたは誰?」という類の質問は、相手の人のことを良く知りたいために発せられる質問ですね。
・相手がどんな人か分かれば、なんだか親しくなれそう…。
・しばらくは様子見で付き合ったほうが無難そう…。
―等と判断することが可能になります。

その際、自分を語れるようになっておきたいものです。

人の短所や悪い印象に、とかく目を向ける人たちも私たちの中にも少なからずいるのもこれまた事実。

では、いったい、自分自身について私たちは、どれだけよく理解し、自己把握しているのでしょうか?
この原点ともいうべき自分発見、自己把握のワークがきちんとなされるのが、第一歩の欠かせないアクションです。
そう、他者を理解する前に、まずは自分軸を確立しましょう、ということが本テキストの目的です。

2.自分らしさを活かすことのメリット

2-1 はじめに
私たちは、この地球上、またさらには日本において、今、この時代に生きている貴重な生命体です。
その与えられた生命を生き切りたいと思うのは、ごく健全な発想ですね。
そのためには、他人と比較する前に、「自分らしさ」を発揮して生きていることが、望まれます。

このことをアイデンティティの確立といいます。
アイデンティティの確立ができていないと、
・自分とは、いったい、誰?何者?
・自分のやってきているもの(きたもの)には意味があったのだろうか?
─という自分自身への問いかけが幾つになっても、後々生じてくるものです。

その布石とも、なるのが今テキストの自分自身への旅のご案内です。

2-2 つながり社会

私たちは、この社会において様々なつながりの中で生きています。以下、つながりについて本稿に関して限って述べてみましょう!

① 家族、パートナー(夫婦)とのつながり
② 兄弟(姉妹)間とのコミュニケーション
③ 恋人づくり
④ 大学時代での友人とのやり取り
⑤ 進路選択
⑥ 就職や転職の際の意志表明
⑦ キャリアの見直し

これらのいずれの場のシーンも、「自分」を表明し、語らない訳にはいきません。
「自分らしさ」を、自分の言葉でアピールしないでは、他者には伝わりませんよね。

本テキストのねらいは、「自分」、「自分らしさ」、「(セルフ)アイデンティティ」の望ましい自分発見の旅へのガイドブックです。

3.本テキストの使い方、活用方法

「自分探しの旅行のガイドブック」と述べましたように、旅行に出かけるのは、あなた自身です。

あなたが東京から大阪に出かけようとする場合、実際、新幹線に乗車しなくてはならないように、あなた自身が「実体験」をしなくてはなりません。
その際でも、名古屋駅―京都駅を通過して、最終目的地の大阪に到着します。
このような実体験を効果的に手順化しているのが、本記事なのです。

これからワークを進めていく前に、この手順を守ってくださいネ。

私の立場は、教師でもなければ、指導者でも全くありません。
あなたの力を引き出す、助産婦のような応援者と思ってテキストのワークに臨んでくださいね。

3-1 まずは自分自身をよく知ろう!

私たちは、他人のクセや短所にはよく気がつき、見えたりするものです。ところが自分のことになると、案外、よく分らなかった、気がついていなっかり、しています。((汗)
その理由はいろいろ考えられますけれど、3つに整理して述べてみましょう。1つは、今までに自分のことをじっくりとよくよく考えてみたことがなかったということが挙げられます。

次に、たとえ、あなたに友人や知人が多いとしても、他人のことを真正面から親身になって、「君にはこういう所があるよ」と忠告してくれる本当の親友(=心友)は、案外少ないのではないか、という点です。

たとえ、そのように指摘されても、「ええっ、そうなの?」とは、良い面の指摘ならともかく、そうでないときは素直に聞けない自分がいるのも事実。そういう雰囲気を自分が相手に与えていたりする場合も多くあります。
相手にもよるとは思いますけど…。

3番目は、私たちは、意識的、半ば意識的に漠然とした自己認識をもって生きていますけども、その自己像というのが思い込みであったり、歪曲したものであったりします。“自分自身”に対して、これといって計る尺度もなければ、フィードバックの機会にもあまり恵まれていないということが考えられるわけです。

その一方で私たちは、実社会では絶えずまわりの人に「自分の印象」を与え続けながら関わって生きています。ことに職場では仕事を通して関係を形成しながら、同僚、先輩、上司、取引先、お客様等、種々の場面で多くの他人と関わっています。

なお、本テキストは、拙書『ホスピタリティマインド養成ワークブック』(弊所版)の該当部分を全面的に改訂・詳述したものです。
上記書は、長く大学、専門学校等で各先生方によって導入されていてロングセラー化しております。

では早速次のページのワークに取り組んでください。

【演習1】
自分自身のことについて思いつくままをできるだけ多く書いてみましょう。次の文章を完成してください。※完成の目安時間は5分間を目安に!

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