【Amazon運営雑学】SERPsでカートボタン設置に対する考察
※自分用メモ代わりにまとめているものです。全体公開しますが読みやすさに期待はしないでください
2024年3月下旬、Amazon一部カテゴリーの検索結果にてカートボタンが設置されるように仕様テストが行われています。
![](https://assets.st-note.com/img/1711509671084-Out5vcy3tD.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711509743430-jFYgNFWMzi.jpg?width=800)
そこそこ目立ちます。既に購入商品が決まっているユーザーにとっては商品詳細ページを開かなくても良いので利便性も高そうです。
今回はこの仕様変更(?)について現状判明している内容についてまとめていきます。
1.対象ジャンルの違い
2024年3月27日時点では全てのジャンルが対象というわけではなさそうです。
また、大カテゴリーごとの分類というわけでもないのが難しいポイント。
![](https://assets.st-note.com/img/1711510563604-cxWcLVsOlf.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711510564984-t78JFuSU9c.png?width=800)
例えば、DIY・工具カテゴリーでも上のものはカートボタンが存在せず、下のものは存在したりします。
![](https://assets.st-note.com/img/1711516121259-Vn8tfDbNpa.jpg?width=800)
また、ブラウザ版ではカートボタン表示されるジャンルでも、スマホ版だと表示されないというものも。
・ブラウザ版とスマホ版両方で表示
・両方で非表示
・片方で非表示
上記のように商品ジャンルによって表示形式が変わるので、自社取扱商材のジャンルを特化していたとしても各商品ごとにチェックしておきたい内容です。
2.設置箇所
現状カートボタンの設置が確認できている箇所は以下の通りです。
設置あり
・SP広告-通常検索結果
・自然検索枠
設置なし
・SB広告(動画も含む)
・SP広告-HighRate
3.影響予測
すぐに元の仕様に戻る可能性がありますが、仮にこのまま検索結果上からカート追加できる仕様で固定される場合、考えられる影響をまとめます。
ポジティブ面
①見栄えの良いカタログの購入率UP
・メイン画像
・商品タイトル
・レビュー数
・レビューレート
・表示販売数
・バッジ有無
・販売価格
この辺りで購入意思決定を早急に行う傾向が強くなりそう。
初見での見栄えは意識したい。
![](https://assets.st-note.com/img/1711517176892-64YN5fHb8p.png?width=800)
例えば、上記2商品が検索結果で並んでいた場合、形状こそ異なるものの「予算1万円以内とかでペット用カートがなんとなく欲しい」という購入希望商品が抽象的な人の場合、ノールックで右の商品をカート追加して購入するというケースは増えてきそう。
今までの仕様なら、商品ページを強制的に開く必要があったので、サブ画像やA+で商品の魅力を伝えることが出来たが、その必要なく検索面で購入するということが可能になりました。
②UI向上
我々セラーではなく購入者目線にはなりますが、既に購入する商品が決まっている場合はわざわざ詳細ページを開かなくて良いので楽ですよね。
逆にセラー目線としては指名検索が取りやすい商材を扱うことの重要性を意識しても良さそうな内容です。
※ここに関しては今回の仕様に関わらず数年前から言い続けている内容ですが
ネガティブ面
①見栄えの差が無い商材の売りにくさ
![](https://assets.st-note.com/img/1711517541954-yACA2RMuiS.png?width=800)
上記のような商品本体の形状がどれも同じようなものを取り扱う場合って中国製造の商品なら割とあるシーンなんじゃないかと思います。
形状が似ていても中身の素材が全く違っていたり、使用感なども異なるというケースも多いはずで、今までそれをサブ画像やA+などで訴求することで成約を獲得していたことでしょう。
商品詳細を閲覧しなくても購入できるようになることで、全員に対してその訴求を表示させることが難しくなったというのはネガティブです。
もちろん、全員がそのように購入するというわけではなく、大多数はちゃんと商品詳細を閲覧して比較検討した上で購入をするはずですが、一定数はそうしなくても購入できる状態ができたという点をマイナスとして捉えています。
②数値分析について
一般的には
imp
↓
セッション
↓
コンバージョン
という導線で商品購入に至るはずですが、今回の仕様によって
imp
↓
コンバージョン
が出てきます。
弊社もこの変更によってビジネスレポートや広告マネージャーでどのようにCV測定が行われるのかまだ定かではないですが、
セッション:0
注文数:1
広告クリック数:0
注文数:1
上記のような現象も発生してしまうのではないかと考えています。
我々都合の話にはなってしまいますが、CVRを重要指標として捉えていまして…
ビジネスレポート上のセッション数に対する注文数だったり、広告クリック数に対する注文数で算出を行っておりました。
セッション/クリックを挟まずにCV発生するという現象が増える場合、対imp成約率も別途算出する必要が出てきそうです。
広告に関しては簡単に算出可能ですが、オーガニックも含めた全体でのimpは算出が難しいため、どうしたものかなぁと執筆しながら考えております。
そもそも検索面カート追加でセッションやクリックカウントを1とするのか0とするのかすら不透明な現状ですので、ここは(多分公式発表してくれないので)1~2ヶ月かけて検証してみます。
「詳細ページ踏まずにカート追加するという人はそんないないだろうからあまり数値に起因しないのでは?」
という楽観的な考え方をしたいところではありますが、
・指名検索が入りやすい商材
・リピート買いが発生しやすい商材
・見栄えだけで購入が発生しやすい商材
この辺りは普通に直カート追加もあり得そうなのであまり楽観できませんね。
上記に該当しない商材を取り扱っている人ならあまり気にせずに通常通りの数値分析を行う形で良いと思います。
4.おわりに
今回の仕様変更的には単純にカートボタンが設置されたというだけのものですが、色々と考え方を変える必要も出てきそうなのでまとめてみました。
下手したら明日には消滅して元通りになっていることも十分考えられますが、この仕様のままいく場合は上記でまとめてきた内容を踏まえて自社に反映させていくつもりです。
すごく個人的な話になりますが、自分がAmazonでお買い物をする際は既に購入品が決まっている状態で検索することが多いので1ユーザーとしては凄く好みな仕様です。
セラー目線としては面倒な点も増えそうですが、数ヶ月もすれば多分何事もなかったかのように慣れている気がします。
別途、Amazon販売に関しては上記記事で網羅的にまとめていますので興味がある方はご活用いただければ幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?