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簡潔に東洋大の出雲駅伝振り返り

(ヘッダー画像引用:EKIDEN NEWS様より)

 やあどうも、しゅうです。
 今日は待ちに待った2年ぶり開催の出雲駅伝。優勝は初出場初優勝を成し遂げた東京国際大学。戦前の予想では「ヴィンセントに渡るまでに何秒のアドバンテージが必要なのだろうか」といった話題が多く出ていました(私もその一人)。
 しかしふたを開けてみれば、3区の丹所でトップに立つとそこからは文字通り「横綱」の駅伝を披露。佐藤・白井のルーキーコンビもそれぞれ区間4・5位と力を発揮。これ以上ない勝ち方だったと思います。
 全日本は恐らくヴィンセントに変わりムセンビが3年連続の出走となると予想していますが、どちらにせよ優勝戦線には絡んでくるでしょう。

 さて、申し遅れましたが私の贔屓は東洋大学です。
ここからは簡潔に東洋の今日のレースを簡潔に振り返っていきます。

 1区は3年生の児玉悠輔。今日の出雲1区を経験し、これで三大駅伝すべてで1区を走ったスペシャリストです。
 30度近い気温の中スタートし、序盤は集団後方で待機しながら、中盤を過ぎると青山学院の近藤の後ろをマーク。7キロ過ぎにスルスルっと前に出てくると、そこからロングスパート。
 区間賞は青山学院の近藤幸太郎に譲ったものの、トップと8秒差の7位でタスキリレー。意識すべき存在だった駒澤、東海、帝京にしっかり先行し、初出走を控えていた2区の奥山にも、速い流れに乗りながら集団で前を追っていける位置でしっかり渡してげるナイスラン。区間順位以上の走りをしてくれました。全日本以降も「スターター」として大いに期待です。

 2区は初駅伝となった2年生の奥山輝。今季5000mで初の13分台を出したスピードランナー。トップ集団の青学・早稲田を追う3位集団のペースがかなり速かったため、2キロ過ぎから徐々に後退。しかしそこで一気に落ちるということはなく、前がはっきりと見える位置でタスキリレー。東海と並んで持ってきてくれた、という点も後のことを考えるとかなり良かったと思います。
 区間順位こそ9位でしたが、区間賞を取った國學院・木付や帝京・遠藤といった格上の上級生の胸を借りて走れたという点は、区間順位以上のものを得たはずですし、酒井監督がレース前に仰っていた「若い選手が駅伝を経験できる貴重な機会」だったと思います。

 3区は3年生の前田義弘。1年次の全日本以降すべての駅伝に出走している主力選手です。
 前がやや開いていて、後ろから創価のムルワが猛ペースで迫ってくる難しい展開でしたが、序盤から安定したペースで推移。高高高身長ということもあり、遠めでもしっかり確認できたのはありがたかったですね。笑
 区間新に迫る走りをしたムルワに抜かれはしたものの、順天堂を終盤に拾い順位変わらず8位でタスキリレー。区間順位も6位で前の國學院とも6秒差にまで縮める、素晴らしい走りでした。
 ただ、本人ももっと攻めていきたいはずなので、全日本では序盤の2区で「頑張ればトップに立てる」位置で走らせてあげたい、とも思いました。
 しかし、前が落ちてくる中、自分はしっかり踏みとどまったナイスランでした。

 そして多くのファンがMVPに上げてるであろう4区、2年生の九嶋恵舜
序盤こそ落ち着いて入り、4.5キロ付近で駒澤の唐澤を抜いて7位に上がると、そこから前傾姿勢でビルドアップ。最終的に創価の濱野も交わし6位でタスキリレーし、十分箱根のリベンジを果たしたでしょう。
 区間順位もトップと2秒差の2位。國學院の中西大と同タイムという内容も結果も文句のつけようのない走りでした。東洋のレースを振り返っても、流れを一気に持ってきてくれたMVP級の活躍。箱根6区はおろか、もしかすると全日本でも主要区間での抜擢がありそうですね。
 ぜひ「第二の今西先輩」に!!

 そして5区は待ちに待ったスーパールーキー石田洸介
 序盤からハイペースで前を追うと、続々と抜いていき2.4キロで3位に浮上。向かい風をものともせず後ろを引き離していくと、4.5キロでは同級生の早稲田・伊藤も捉え2位浮上。結果、先頭の東京国際との差を28秒にまで詰める走りで、鮮烈なデビュー戦を区間賞という形で飾りました。
 噂によるとまだ5割程度の仕上がりということらしいので、ピーキングが完全にあってしまったときの走りはどうなってしまうのか…。この走りを見ると1年での箱根デビューも期待できます。ますます楽しみです!!

 アンカーはこちらも初駅伝となった3年生の柏優吾。今季5000、10000で共に13分、28分台を叩き出し、不完全燃焼と言われた上半期(私は一切そうは思わなかったのですが)を経て一気に主力にまで上がってきてくれました。
 序盤は1キロ2:50で突っ込んできた國學院の平林に抜かれたものの、本当に初駅伝なのかというぐらい落ち着いた走りで3位をキープ。8キロ手前で青山学院の横田に並ばれると、そこから二人でペースアップし、抜きつ抜かれつの激しい展開を繰り広げます。
 最終的に横田に2位は譲ったものの、ラストの直線手前で平林を抜き返し3位でフィニッシュ。見事表彰台を守り抜き、一秒をけずり出す走りを見せてくれました。
 序盤こそ落ち着いて入ったものの、中盤以降はペースを上げ、上げきったままゴールしてくれました。全日本では7区、箱根では4区の起用も面白いかと思ってます。

最終結果

東洋大学 3位🥉 2:14:13
1区(8.0キロ) 児玉悠輔 23:49 区間7位
2区(5.8キロ) 奥山輝  16:47 区間9位
3区(8.5キロ) 前田義弘 25:04 区間6位
4区(6.2キロ) 九嶋恵舜 18:42 区間2位タイ
5区(6.4キロ) 石田洸介 18:55 区間賞

6区(10.2キロ) 柏優吾   30:56 区間7位

 「育成と経験」と位置付けながらの3位表彰台。酒井監督からどのようなコメントが出るかはまだわかりませんが、100点をあげてもいい内容だったのではないかと思います(私は600点あげたいのですが)。
 ロングの3区間を主力の3年生トリオが締め、初駅伝の2人が持ち味を発揮し、箱根経験者の九嶋が区間賞争いと、これ以上ない内容と結果だったと思いますし、中間層の底上げもかなり順調だと感じました。
 今日走った6人と補員の4人加え、宮下・松山のWエース、駅伝経験豊富な蝦夷森・腰塚・鈴木の4年生トリオに昨年度駅伝を走った清野や佐藤など、まだまだ駅伝を走れる選手が多くいますし、この「層の厚さ」こそが東洋大最大の強みなのは間違いないでしょう。全日本、箱根と酒井監督がどのような采配を見せてくれるのか、より楽しみにしたいと思います!!

おわりに

 やはり「駅伝」は面白いと再実感しました。2年前の出雲も最終6区まで5チームが優勝を争う展開でしたが、今日も特に2位以降の激しい順位変動は、駅伝を欲していたファンの皆さんにとっては、とてつもない刺激になったと思います。
 2週間後の10/23(土)には箱根駅伝予選会11/7(日)全日本大学駅伝、その他にもプリンセス&クイーンズ駅伝杜の都&富士山女子駅伝東日本実業団駅伝などを経て、正月三が日にニューイヤー駅伝箱根駅伝と気づけば駅伝シーズンに突入しています。
 話は変わりますが、明日はドラフト会議もあります。
 いやー、楽しみになってきた!!!
(締め方がわからなくなってしまったので今回はこの辺で。最後まで読んでいただいてありがとうございました。)

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