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憧れる、けども。

今朝、小学生の女の子が、お母さんに宛てた、熱烈なラブレターを新聞で読んだ。

2人だけでお母さんと一緒に過ごせる時間が幸せで、お母さん大好きって気持ちが溢れ出ている微笑ましい記事だった。

年齢を見ると9歳。
年齢が一桁のウチは天使、と言うけれど。
あれは本当なんだね。
我が子が天使のころは、全く気づかなかった。

子育て、初めてだからね.

これが逆ならね。

すんごく生意気で。
反抗的で。
斜めからの意見が大好きで。
そんなひねくれたフレーズに触れてワクワクして。
で、褒めてもらうとうれしくて。
自分は正しいって、最強だって。
思いたくて。
思えなくって。

現実は情けなくって。
希望は捨ててなくて。   
どこか、呑気で。
汚れてなくて。
とっても真っ直ぐで綺麗な心の持ち主で。

今、複雑な複雑な心の我が子よ。

もしも、この後に天使の時期がくるのなら。

なんて、なんて、なんて。
なんて、可愛いことを言ってくれちゃうの、
って、感動しまくれるんだろうけど。

だから、そんな貴重でなかなか気づけない、フワッと忘れてしまいがちな、そんな我が子の心の瞬間を新聞に収められたこと。
羨ましい。

それを投稿しようと思い立った、聡明なお母さんに、私は憧れる。きっと一瞬一瞬を大切に子供と向き合って、心と心で会話して。他の兄弟とも、一人一人に丁寧に子育てしているのだろうな。

けど。
そう。いいのです。
私の薄さびれた記憶の中にも、そんな時期、あったなぁって、なんとか思い出せる位にはちゃんとあるから。
しっかりした形じゃないけれど。
不器用で必死で沢山いらん事にお金つかいながら、いつも、お金ない、お金ないって言いながら、ご飯だけは絶対手作りで、本を沢山読まなくちゃって図書館に通ったな。イベントも大切に。もう完全に両手から溢れていたな。
ピアノのお迎えの途中で、背中に激痛が走り、うずくまって一瞬動けなくなって、ヨタヨタと娘を迎えに行って、あれは、酷い貧血で病院に行かないと、って思いながら、行けてなかったことが原因だったのか。

たった2人育てるのに、どんだけ、アタフタしているんだ、と我ながら突っ込みたい。

今なら、もう少しスマートに、丁寧に、怒鳴ったり、早く早くと連呼したりせず、季節折々の花など鑑賞しながら、聡明なお母さんがしそうな子育て、出来る気がする。

いや、出来ないのかな。


2人の我が子の貴重な一桁代(0歳から9歳)は濃密な時間だったことは、かなりのインパクトで記憶しているけど、子供からのプレゼントに、あまり気づけていなかったかもな。


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