部下を注意するときの留意点

マネージャーは部下の不適切な行動に対しては注意を与えることも必要です。感情に決して左右されず、冷静な判断を心掛けることが大切です。

（１）事実関係をよく確認する

　原因が根拠のある事実なのか、単なるうわさなのか、悪意のある中傷なのか、慎重な事実確認が必要です。

（２）直接本人に注意する

　注意点を間接的に伝えることは、本人に対する誹謗中傷として受け取られたり、真意が伝わらなかったりします。そのため、本人に直接、丁寧に、注意喚起を促すことが大切です。

（３）存在価値を認める旨を示す

　部下の立場からすると、注意を受けることは自分の存在を否定される不安感があるものです。部下の存在価値を認めることから話すのも大切です。

（４）目的を明らかにする

　注意することの目的が、反省を促して同様の失敗を繰り返さないための指導であることを明らかにします。感情論と誤解されないようにすることが大切です。

（５）自尊心を傷つけない

　本人の性格や家庭環境などを指摘する「個の侵害」にならないように注意します。注意事項の指摘は、具体的な行動について反省と改善を求めることに集中します。

（６）同僚、部下や部外者の前で注意しない

　TPOを考え、相手に「恥をかかされた」と感じさせないよう、不必要に第三者の前では注意は行わないようにする。