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リメイク版月姫 ネタバレ無し感想(BAD含む全エンド+フローコンプ済)


えーと、制作発表されて発売まで何年だっけ。。。
個人的には月箱を買って原作プレイしたのが、もう15年近く前(小学生が鬼武者とかGTAで遊ぶ感覚と同じなのでツッコミ無しで)だから、本当にタイムカプセルを開ける気分でしたね。
Type-moonを知ったのは原作Fateからだけど、そのfateを本腰入れて遊ぶために何より最初にプレイした作品(歌月十夜含め)。
「魔法使いの夜」が出るまでは、奈須きのこの書くシナリオで最も面白いと思っていたし、思い入れも一番強い。
個人的に好きなのもあるけど、当時の同人界隈では東方に並ぶくらい、キャラクターが独り歩きしてどこまでも波及していくモンスターコンテンツだったんですよ("今の"fateも凄いけど)。プレイする前から琥珀ちゃんとシエルは知ってたしなぁ。
エ〇ゲーだったとはいえ、いやむしろエ〇ゲーだったからこそ、この作品の独特な息を呑む展開と、深い舞台構築は当時衝撃だったんだろうな。
以下長文注意。

DAY |リメイク発表時
正直結構がっかりした。声が付くこと(+イメージとちょっと違う)、新規デザイン、新規キャラ、何もかも当時の雰囲気と違ったし、新規でテキストを書き下ろすという情報は何よりの不安要素だった。
fateはなんだかんだキャラゲーなんで、deenやufotableによるアニメ化、その他コミカライズに関して大ゴケすると思わなかったけど、月姫は正直文体も雰囲気も古臭すぎる、キャラも地味め。リメイクは全くの"別物"になるか、ガワだけ一新(テキストは当時ベース)で結局時代に迎合せず叩かれる、、、の2択しかないと思ってた。
ぶっちゃけ当時のままだったとして、個人的にも大人しく懐古厨ムーブ出来る自信がない。思い入れがあって、今読んでも古臭さを感じない名作はたくさんあるし、何より月姫と似た世界観をブラッシュアップした「空の境界」だったり、ノベルゲーとしてアップグレードされた「魔法使いの夜」を、奈須きのこ本人が出しているから。
(そもそも、魔法使いの夜続編を先に出せよ、という失望もあった。)
晩節汚さず、綺麗なままの思い出として残って欲しかったので、後からまとめサイトで初見プレイの人たちのボロクソ感想見ながら酒の肴にしよう、、、と発表当時は白けた目で見てた。

DAY |発売直前
マジで様子見しようと思ったけど、ufotable作のPVを見て、「最新技術で動く月姫を見たい」という欲求を抑えられず結局予約。
これがアニメ化されていたら、ほんとに買わなかったと思う。
月姫はアニメ化されていないので。
後、単純にマテリアルブックが魅力的だった。
ゲームがクソでも、何かType-moon知識として新解釈が出来る面白そうな情報があれば、それだけで知識欲を満たせるからね。
本当にどのゲームにおいても、特典はこういうのでいい。
タペストリーとか、小物とかいらんのよ、特典はミニサントラか資料集だけにしてくれ~。

DAY |クリア後感想
ーーーーーーーめちゃくちゃ面白かったです。


(原作プレイ済の視点では。)
イメージとしてはFF7に対するFF7リメイクのような感じだった。
一応ネタバレ無し感想なので、上記の文面で邪推されないように補足しておくと、「あくまで原作とリメイクの新規要素の配分が似てる」というお話。
新キャラが案山子じゃなくて、ガッツリ本筋に食い込んでくるな、という感じもある。(正直、コイツいる?みたいな奴も数名いるが。)
キャラ追加が多いせいか、マジで加筆が多い。FF7の1/3分割はやりすぎ(もっと削って詰め込めるだろ)と思うけど、一応月姫のコレは良い意味で「しょうがいないよな、これは」と思わされるだけの意味があった。コイツいる?側の新キャラはボリュームが増える要因にはならず、あくまで当時不足していた説明役に近くて、本筋に食い込んでくる側は原作の良さをちゃんと引き立てる新キャラなのが良かった。
コレを言うのはネタバレ的に際どいところだけど、当時の原作「月姫」でなんで自分がこの作品が好きなのか、というポイントがリメイクでもちゃんと抑えられてたのが良かった。やっぱりコレが原点だよな、という再確認。
プレイ中はかなーーーーり不安だったけど、完走した後はやっぱり感動したし、キャスティングもなんだかんだ慣れたな。
特に志貴と〇〇〇〇〇(文字数≠キャラ名)の演技はかなり良かった。

少し強めの言葉を使うと、完走してなお、「良くないリメイクだった」という人は多分原作にあまり思い入れが無いんだと思う。
原作(or 佐々木版の漫画月姫)好きだった人は、序中盤苦い顔しても完走しろ、マジで。これはどちらかというと新規ファンを置いてく&かなり古参向けな作りだと思ってる。否めない。
某ルートの”超展開”については、賛否あると思うけど、個人的には原作では聴けなかった想いが聴けたのは良かった。。。。辛いけど。。。。

ノベルゲーとしての進化はあんまり「魔法使いの夜」から変わってない印象。普段ノベルゲーやらない人、紙芝居しか知らない人からしたら、かなり"絵が動く"から結構面白いと思う。あと単純にホラー演出とスプラッタ描写が結構キツめ、個人的には耐性あるけどかなりゾッとしたかも。
(R18指定とはいえ、精神的に)

DAY |月姫初見の人向け
あんまりおすすめしません。
特にufotableのアニメfateからType-moon追ってる人。
空の境界を好きな人にはおすすめ。
魔法使いの夜プレイしてるやつは、どうせもうプレイしてるから除外。
DDDしか読んでないやつは、あまりにも希少種なのでコレも除外。

前段でも言ったけど、やっぱ古い。笑えるくらい古臭い。
結構ちゃんと原作月姫のテキストというか雰囲気というか、を残してる。
(2000年発の同人ゲームだぞ?)
ファミ通で、制作にあたって当時のテキスト見直したときに「黒歴史過ぎたから大幅に変える必要が出た」って奈須きのこ本人が言ってたらしいけど、マジでそう思う。
(その割に「これは残すのか、、、」みたいなシーンもめっちゃあるけど。)
ついでにその解消策として出した新規キャラすら、2010年前後のラノベみたいな古さがある。黒歴史の基準がわかんねーよ。奈須の癖だろコレ、もう。
シンプルにそれが合わないと思う、令和には。あまりにも独特すぎ。
自分で中学生のときに書いたラブレターをシラフで音読できるメンタルなら気にならないかもしれない。もしくは今とは微妙にニュアンスが違う、厨二病という単語が流行った当時の趣向を"当時のまま"に持ってる人、なら。
加えてユーザーインターフェースが微妙。
選択肢を選ぶタイプのノベルゲーなのに、フローチャートの使い勝手が悪かったりするので、未読部分の回収は一昔前からこういうゲームやってた人でないと結構ダルいかも。
その割に未読部分とかバッドエンドで結構重要なことが語られていたり。
どのタイミングで何の選択肢を選んだらシナリオが分岐するのか、ちゃんと察するだけのヒントはあるけど、ちょい不親切かも。

特筆すべきキャラ
(ネタバレ防止のため、発売前情報で出てないやつはぼかす)
1.真祖の姫君
 ハンドルネーム(たるく)の由来。天真爛漫。キレるとカッコいい。
 武内崇先生の最高傑作。なんならType-moonで一番好き。
2.元凶のアイツ
 リメイクでこいつに対する見方が180度変わった。
 もう、坂巻泥土じゃん。姫と同率一位で好きカモ。
3.ノエル先生
 リメイクを"意味あるもの"にした功労者。
 法王庁の不遜ガキはいらない。
4.PVで戦ってた白髪のアイツ
 制作中にモンハンライズやってんじゃねーよ、奈須きのこ。
 普通に好きなキャラ。
5.シエル
 リメイクで結構印象変わった。
 原作プレイ時は攻略できるモブキャラとしか思ってなかった。
 シンプルに格好良くなりすぎだろ。"漢"。
 月虹、、、、良かった。
6.志貴
 たまにアムロレイみたいな声になるやつ。
 リメイクでも作品が古臭く感じるのは大体コイツのせい。
 キメどころは相変わらず痺れる。
7.志々雄 真実(みたいな奴)
 誰?型月ガチ勢の考察求む。
8.博士
 BGMが神。プレイした人の感想だと割と叩かれてるけど、
 個人的にはそこまで嫌いじゃない。

DAY |締め
分割残り(秋葉/翡翠/琥珀/さっつん)の作品、普通に楽しみな出来でした。
残りは残りで、かまいたちの夜みたいな怖さあって好きだけど、個人的にはそこまで思い入れないんだよな。(てか今から制作してるらしいけど、先にメルブラ発売して大丈夫なのかよ。)
そろそろ"草の字"が見たくなってきたけど、やっぱキャラは武内崇に書いてほしいな。やっぱ立ち絵がかっこいいわ。

仕事はじまるので、おわり。

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