たるジャン2
2000点のトイトイをアガってからおおよそ2年。僕はある程度上達した打ち手の多くの人が罹るであろう病に冒されていた。
「自分こそが最強である」と錯覚する病である。
最高位戦のプロテストで敗れ去ったクセに病は治る気配を一向に見せないまま。むしろ病気は進行していった。
そこで今度は麻雀連合(現麻将連合)の発足と共に開催された「育成会」に参加することにした。あらゆる見地から見て当時代表を務めていた井出洋介氏に次ぐ次世代リーダーは僕だろうと確信するくらいには重篤な病であった。
現時点での実績は何一つなかったが、ここ2年での僕の能力の伸び幅から考えて、まー10年もあれば軽く天下統一できるだろうと確信していた。
今にして思えば、RPGよろしく最初はガンガンレベルが上がるのは当たり前で、ある程度からはおいそれとレベルは上がらないことを理解していなかっただけでだいぶ恥ずかしい。
結果としては麻雀連合のプロテスト的な位置づけにあたるツアーライセンス取得審査において唯一の合格者が僕になったが、これについては能力がどうとかじゃなくて単にほとんどの参加者が試験に対して準備が不充分だっただけで自分が優れていることにはつながらないのだが、まー天下取りの足場ができたのであとは領地を拡大する作業だけだとか考えていた。
いとも容易く僕の自信は打ち砕かれて、公式戦未勝利のまま廃業に至ることになるのだが。
何を今更昔話を書いたのかというと、ZERO氏のnoteを読んだからである。あの頃の野心、情熱、そういった部分を忘れているとまではいかなくても低下しているから天鳳サンマで低迷し、ツカねーからヤル気がおきないとか言って打数が減ってますますヘタになってやしませんか?そんな風に自身が感じてしまったのである。
ホント情熱を絶やさず、目的に向かって邁進し続けるってのも資質の1つだな。どうかすると大成するための最重要な要素なのかもね。
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