【アナログイラストのスキャンどうしてる?】水彩にCCDスキャナーを推す理由
こんにちは!イラストレーターのはなさきたるです。
アナログイラストを描いてると一度は悩むのがイラストのスキャン方法ですよね。
せっかく綺麗に描いたイラストも、データ化すると色味が変わってしまったり余計な影が写ってしまったり。
原画はこんな色じゃないのに!と頭を抱えるのはアナログあるあるだと思います。
今回は私の水彩イラストのスキャン方法についてご紹介します。
結論から言いますと、私は『CCDスキャナー』を推しています!
他のスキャン方法と合わせてご紹介していきますね。
・スキャン方法は主に3つ
アナログイラストをスキャンする方法として下記の3つをご紹介します。
・スマホ撮影
・CISスキャナー
・CCDスキャナー
・スマホ撮影
まずはスマホで撮影する場合です。
スマホ撮影で問題なのが、紙を真っ直ぐ水平に撮るのが難しいという点ですよね。
それを解決してくれる2つのアプリをご紹介します。(iOS版です)
・フォトスキャン
・CamScaner
この2つのアプリは紙の歪みを修正できる機能がある為、角度を気にせず撮影することが出来ます。
『フォトスキャン』はなんと光の写り込みも自動調整する機能もあります。
こちらはCamScanerでの撮影画像です。
撮影した状態では紙にパースがついて台形に写っていますが、丸い点を紙の四隅に合わせると水平に修正してくれます。
※以前は画像の下に「CamScanerで撮影しました」という文字は出なかったのですが、今は文字が入ってしまうようです。
ただ、スマホ撮影では部屋の明るさに左右されたり、紙の凹凸まで写ってしまうのが難点です。
・CISスキャナーとCCDスキャナー
次に、スキャナーです。
スキャナーのセンサーにはCIS方式とCCD方式の2種類があります。
一般的に家庭用として広く流通しているのがCISスキャナー、業務用のコピー機やフィルムをスキャンするスキャナーに搭載されているのがCCDスキャナーです。
スキャナーに種類があるなんて知らなかった!という方も多いのではないでしょうか。私も昨年Twitterで教えて頂くまで知りませんでした。
※技術的な仕組みはここでは説明しませんので、より詳しく知りたい方はエプソンさんのQ&Aをご参照ください。
それぞれのメリット・デメリットを簡単に書きます。
CISスキャナー
【メリット】
薄くて軽い。値段が安い。
LEDライトなので消費電力が少ない。
【デメリット】
淡い色が写らなかったり、色味が変わる事がある。
被写界深度が浅い為、凹凸のある紙の場合は影になったりピントがボケたりする事がある。
CCDスキャナー
【メリット】
色の再現度が高い。淡い色まで写しやすい。
被写界深度が深い為、凹凸のある紙でも影にならず全体にピントが合う。
【デメリット】
本体が大きくて重い。値段が高い。
蛍光灯なので消費電力が高い。
発売当時からリニューアルされていない製品も多い為、WiFi非対応だったり、USB端子の型が古く変換器が必要な場合がある。
被写界深度とはピントが合う距離の事です。
とても簡単に言いますと、CISスキャナーはガラス面に原稿がピッタリくっついていないと原稿を読み取れませんが、CCDスキャナーは原稿が少し浮いていてもピントが合うので読み取る事ができるという事です。
水彩紙の表面は凹凸があるものも多い為、紙によってはこの被写界深度がとても影響します。
凹凸が荒めの紙だとCISスキャナーでは少しボケたように写ってしまったり、凹凸が影になってザラザラした模様のように写ってしまうことがあるんです。CCDではそれがフラットに写ります。
私がCCDスキャナーを選んだ一番の理由がその被写界深度です。
画像を見るとわかりやすいと思います。
使用機種
CISスキャナー:canon TS8030
CCDスキャナー:エプソン GT-X830
スマホの画像も合わせて比べてみます。
いかがでしょうか。並べると違いがよくわかると思います。
スマホとCISスキャナーでは紙の凹凸がガザガザした質感として写り込んでいますが、CCDでは紙の凹凸が全く影響していません。
また、色味もそれぞれ違いがあります。
スマホは一見鮮やかに見えますが、コントラストが強くなっており淡い色は写らず、濃い色が強く写りずぎている印象です。
CISスキャナーは全体的に彩度が落ちて薄くなっています。
CCDスキャナーは若干薄くはなりますが淡い色やグラデーションまでよく写っています。
ちなみに私が使用しているエプソンのGT-X830は、WiFi非対応でUSB端子はA型です。お使いの環境に合うかどうか事前にご確認くださいね。
・コンビニスキャンという手もある
CCDスキャナーが良いことはわかったけれど、高いし大きいし買えないよ!!という方も多いと思います。
そんな方にはコンビニでスキャンするのもオススメだそうです。
私はやった事がないのですが、業務用のCCDスキャナーなので性能は良いと思います。私の周りにもアナログ原稿をコンビニでスキャンして保存している方が多くいらっしゃいます。
最近はスマホやタブレットに直接保存もできますし、価格も1枚30円前後でA4以上の大きいサイズもスキャンできるのも良いですよね。
スキャナーの使用頻度がそんなに高くない方は、スキャナーを買うよりコンビニでスキャンする方が手軽かもしれません。
・まとめ
ということで、今回は水彩イラストのスキャン方法についてご紹介しました。
私はお仕事で水彩イラストをデータ納品する事もあるのですが、スマホだと天気が影響して上手く撮影できなかったり、CISスキャナーだと色味の編集や加工に時間がかかったり…もう絵は完成しているのになかなか納品できない!というのがとてもストレスでした。
CCDスキャナーを購入してそのストレスから開放されたので、本当に助かっています。
あくまでも私の水彩イラストの場合ですので、紙や画材、絵柄、予算等に応じて自分に最適なスキャン方法を見つけてみてください!
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