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こども食堂でみた風景 ~やさしさの循環~#1

船橋市のこども食堂のボランティアを通してみた風景をつづっていきます。

「迎える側も来る側も、笑顔があふれ、人のやさしさの結晶が循環している。」これは初めて触れたこども食堂の姿です。ボランティアをして世の中の役に立ちたい、なんて気持ちで伺ったのだけれど、見学が終わるころには、そんなことはどこかへ消えてなくなって、むしろ自分がそのやさしさに突き動かされ、与えられたことの多さに気づかされます。

ハレカフェに集まるボランティアは10代から50代までいて、6割が学生だそうです。もともとカフェの利用者でこども食堂の存在を知って参加した、という中学生のHくんは、お料理好き。集合時間の16時に、「ケーキを焼いたのでみんなで食べてください」と、パウンドケーキをもって現れました。なんて粋なのでしょう!ここにやさしさの結晶が一つ。

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そしてこの日のレシピを考案してくれたのは、栄養学を学ばれている学生さん。千葉の郷土料理であるごんじゅう、という、甘辛く煮つけた豚肉と油揚げ、鰹節をまぜたごはん、ししゃもの南蛮漬け、小松菜ともやしの磯部和え、茹で落花生とさつまいも、というメニューのお弁当です。文化の日にちなみ、千葉県民の文化を知ってもらうための栄養士の卵たちの心意気です。ここにもやさしさの結晶二つ目。

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ししゃもをきれいに並べてもりつけしていたのはHくんのお友達のRくん。同じ中学校で、Hくんに誘われてボランティアに参加したのだそう。やさしさって連鎖するんです。本当にきれいに仲良くまるでお布団に寝かせられているように、丁寧に真剣にししゃもを盛り付けている姿、ここにもやさしさの大きな結晶をみたのでした。

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この日家にあった食材を寄付しに来たとってもやわらかな印象の大学生のNさんは、お医者さんの卵だそうで、ハレカフェで企画した手洗い講座の先生としてお話をしてくださったそう。

ハレカフェが大きな大木で、そこに実る果実や蜜を求めてやってくる人々が、やさしさの結晶をもちよって、大きな循環ができているようでした。
大きな大木はマスターの牛垣さんです。どんな世代も欠けることなく集える場所を、という気持ちが豊かな大木となってそこにずっしりと根をおろしてくれているから、みんな安心して集えるのです。

お弁当の盛り付け作業が終わると、マスターは問いかけました。「今日はみんなの意見を聞きたいんだ。限られたボランティアの中で、どうやったらこども食堂当日の運営がうまくまわっていくかな?」いろんな世代がフラットに意見を出し合える、大人も子供も関係ない、そんな初めて見る風景がそこにはありました。 

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どんな世代からも学ぶことがあるし、どんな世代にも与えられるなにかがある、でも、年齢や男女や、いろいろな属性がフィルターとなって、きっと多くの場面で人の学びや創造の機会をうんと狭めているのでしょう。

でもここでは違います。マスターの問いかけに、とっても素敵な意見がどんどんでて、その一つ一つをつなぎ合わせてちゃんと組織として回っていける。その輪の中心にはいつも、やさしさがあるから、うまくまとまっていくのでしょう。

さて、準備が整ったところで、18時のハレカフェナイトのオープンです!

こども食堂 ハレカフェナイト
毎週 木曜日 18:00-20:00 OPEN
利用料 大人300円、こども50円。事前登録制。

運営:特定非営利活動法人コハレLABO

カフェについての詳細はこちらをチェックしてくださいね

ハレカフェ

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『好き』を仕事にするために、始動し始めました。まだまだ卵にもなりかけてない構想ですが、徐々にnoteでも公開して行きます!