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パウパー青単デルバー(サイドボード解説)

Hi.glhf!!(こんにちはと、こんばんは、どちらにするか30分近く決めかねたので、MO住民っぽい挨拶で)
今回も前回同様青単デルバーについてを解説していきます。今回はサイドボード編です。

tarte的青単デルバーのサイドボード論

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使用するデッキリストは前回と同じ上記になります。

「青単デルバーは、先手最強、後手最弱デッキ」

サイドボードを語ろうとしているのに何を言い始めた??と思われるかと思います。しかし、私は正確なサイドボードを15枚選択するには、先だって使用するデッキの本質を理解することから始まるものだと考えています。
青単デルバーの基本戦略であるテンポアドバンテージを意識した戦い方は、どのデッキにも通用する最強の動きだと思います。しかし、この戦略が最強なのは、1ゲームにおける使用マナが相手よりも多く、相手よりも1回戦闘フェイズが多く訪れる先手番の時に限った事です。後手の場合は、的確に0マナで1・2マナ、1マナで2・3マナのカードと交換できなければ、盤面の差をひっくり返すことができません。この現実を理解することが青単デルバーのサイドボード論のはじまりだと思っています。
結論を言いますと青単デルバーのサイド後は先手と後手で全く違う考えのもと実践されるべきだということです。先手ではテンポアドバンテージ戦略の純度をさげない事、後手では相手の脅威に対し少ないマナで対応し、先手後手をひっくり返すにはどうするかを考えたインアウトをしていきます。

また、私は特定のデッキに対し引けばイージーに勝てるカードをはっきり言って好みません。例えば、ボーグルに対しての消灯/Curfew、エルフやフェアリーに対してのヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow、墓地利用デッキに対しての大祖始の遺産/Relic of Progenitusなどです。勝ち負けの理由を、そのカードを引くか引けないかのゲームにしてしまうことで、勝率が下がってしまうと考えているからです。また、思案や定業のようなカードで特定のカードを探しに行く行動は激しくテンポを損ない攻撃の機会を減らしてしまうと考えていて、むしろ私は、サイド後特に後手の際、積極的にキャントリップを抜いています。そのため、サイドボードのカードは探さなくても引ける確率を上げるため、それぞれ2枚以上入れるようにしています。確かに定業や思案はモダンフォーマットで禁止されるほどのパワーカードですが、それらがレガシーで活躍しているのは、探して見つかった際に訪れるリターンが、激しくテンポを損なうリスクも容認できるほど大きいからだと思っています。しかし、パウパーは対策カードが引ければ勝てるようなフォーマットではありません。青単デルバーは、引いてきたカード一枚一枚を、その現状に対し最大限ポテンシャルを引き出して勝ちに向かっていく事が理想の動きだと考えています。
それを踏まえるとフェアリーの予見者は、テンポ損せず盤面に影響を与えながらデッキを回しやすくするので思案や定業よりも優れているカードと私は思っています。サイド後に抜くのはあまり勧めません。

もう一種サイドアウトしないと決めているのが、デルバーです。私は、このカードに1マナでタフネス3までのクリーチャーを対応できる除去カードとしての価値があると思っています。これは稲妻に匹敵するほどの除去になり得るのです。よくコーの空漁師/Kor Skyfisherなどが入っているデッキにはサイドアウトするべきなんて言われますが、たとえ1枚カードアドバンテージを得ている空漁師と交換になってしまったとしても、大きなテンポアドバンテージを得る事ができるため私はサイドアウトしません。

また、サイドボード後のマナカーブも重要になってきます。しつこいようですが特に後手の時。後手の不利を返す際に重要なのが島が3枚の時です。相手の先手4ターン目の4マナでの行動をどのように受けるか、または盤面をイーブン、微有利にするにはどうするか。私は合計3マナの1ターン2行動が必要だと思っています。よって後手の場合は2マナでの行動がダブつかないようにインアウトしていきます。具体的には忍者の枚数や対抗呪文などを減らして、1マナで盤面に触れる怪物縛りをいれる、1マナのカウンター類を入れるなどです。よく後手の場合に弱いと言われる魔力の乱れも私の場合はテンポを奪いにいくために残したりします。同じく1ターン2行動をとるという理由で0マナで打てるΦ呪文を多く取っていく場合もあります。

サイドボードカード紹介

前置きが長くなりましたが、これよりサイドボードとして採用しているカードを一枚一枚解説していきます。

無効/Annul(3)

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1マナ、アーティファクト・エンチャントを打ち消す。このカードで対処したいカードとしては着地したら負けになる黒死病/Pestilence、白単ヒロイックの慈善の祝福/Benevolent Blessing、環境最強のアーティファクト眷者の装飾品/Bonder's Ornamentなどです。オーナメントはこちらが後手の場合着地されるとかなり厳しいカードですが、逆にこのカードで対処出来ればかなりのテンポをとれるので狙っていきたい。先手の時はそれほど脅威にはならないので、このカードを入れる必要はないかなと思います。

怪物縛り/Bind the Monster(2)

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1マナでクリーチャーをタップさせアンタップを制限するエンチャント。エンチャントのコントローラーにパワー分ダメージ。カルドハイムにて仲間入りした青単待望の除去。私はこのカードが特に好きです。この除去枠には珊瑚の網/Coral Netが良く使わていましたが、着地後すぐに影響を与えられずゲームが長引かなければ強くない点で、私の前のめりテンポアド偏重プレイスタイルには合わないカードでした。しかし、このカードは1マナで色を選ばず様々なクリーチャーに使えますし、ダメージを受けてはしまいますが、展開優先でビートダウンしていくプレイを心がけることでケア出来ます。
このカードで対処したいのは、エルフ、壁コンボのマナクリーチャーや憎き散弾の射手/Scattershot Archerをはじめとしたシステムクリーチャーが主なところです。
また、このカードが特に輝くのは後手の時です。その1マナという軽さで後手の際の盤面の不利を簡単にひっくり返すことができます。例えば、相手の先手2ターン目忍者、3マナの嵐縛りの霊などに使い、残りのマナで展開できれば一気に盤面をとれます。先手の際は使わないが後手で良く使うサイドボードの筆頭です。

青霊破/Blue Elemental Blast(3)

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1マナで赤い呪文打ち消し、赤いパーマネントを破壊。環境に忍者も巻き込んで青単のすべてを無にする焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonadeが登場してから価値が急上昇したカード。展開優先アグロデッキのこのリストでは、連続砲撃は絶対に通してはいけないカードなので、サイド後に入ってきそうなデッキには必ず3枚フルで投入します。
また対バーンにおいてはこのカードを何枚引けるかで勝負が決まるほどのカードです。基本的に私は後手の際、思案を良くサイドアウトするのですが、対バーン戦の場合は、このカードが見つかった際のリターンが大きいので思案は抜かないようにしています。

払拭/Dispel(2)

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1マナのインスタント限定カウンター。こちらも、環境に溢れている全体除去インスタントを弾くために重要なカード。
また、後手の際に盤面を取り返すために重要なカードで、島3枚時の1マナのアクションとして優れています。対ストンピィ、対ヒロイック後手番の時などは対抗呪文をこのカードと入れ替えて、バウンスをより通しやすくするなどしています。
また、SSSの着地をサポートするカードとしても有能で、SSSが着地できるかできないかが勝利のカギとなる、対青黒・青赤フェアリー戦などでは必ず入れます。対トロン、対バーンなどでも活躍する対応範囲の広い素晴らしいカードです。

はらわた撃ち/Gut Shot(3)

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赤Φマナ一点火力。タフネス1クリーチャーを0マナで処理できる除去の無い青単デルバーにとって重要なカード。また、テンポ偏重アグロ脳の私好みの0マナカード。
対処したいカードとしては、エルフのマナクリーチャー、フェアリー系のSSS、白単ヒロイックの熟達の刃の精鋭/Deftblade Eliteなどです。
先手でも十分に入れる可能性のあるカードではありますが、先手の際は変異原性の成長とあまり併用しすぎない方がいいと思われます。両方とも活躍する場面の限られているカードで、これらのカードがダブついてしまうことで逆に盤面の優位を奪われやすくなってしまうことなどが起き得ます。これらΦマナ群は後手の不利を返すためのツールであり、逆に先手の優位を保持するためのカードではないという事を理解しておきましょう。先手の優位を保持する力は常にメインボードにあります。

残響する真実/Echoing Truth(2)

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2マナ、土地以外のパーマネントをバウンス。同じ名前のカードも巻き込んで。このカードを採用している大きな理由としては、カウンターしきれなかったどんなパーマネントにも対応できるという所で、序盤のターンを展開に使いたい私のプレイスタイルにも合っています。
このカードで対処したいカードとしては、ボーグルのオーラ、ボロスラリーの鳥トークンや2体以上並んだ戦隊の鷹/Squadron Hawk、エルフの蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor、白単ヒロイックのクリーチャーや慈善の祝福/Benevolent Blessingなど現環境で良くみる多くのカードに対応できます。
このカードの使い方で注意したいのは2マナのカードであるという点で、後手の際などはマナカーブに注意してインアウトしましょう。

終わりに

今回のサイドボード解説編はこれまでとさせていただきます。執筆開始時は各アーキタイプに対しての具体的なインアウトも合わせて書くつもりでしたが、かなりの文字数になりそうでしたので一旦区切らせていただきます。次回こそは具体的なインアウトを記していきたいと思います。申し訳ございません!
今回の記事では、おおまかな青単デルバーのサイドボード戦略がお分かりになったかと思います。とにかく、先手と後手で意識する点がかなり違ってきますので、難しく思うかもしれませんが、サイドボード戦略が決まった時の達成感はかなりのものだと思います。ぜひ、青単デルバー試してみてください。
ありがとうございました!ggs

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