私を構成する5つのマンガ

ふとした時に読み直して、何度でも自分の心にスッと入ってくるマンガがあります。素敵なマンガは本当にたくさんあるけれど、その中でも自分の一部になっていると感じられるものを5つ選んでみました。

スケバン刑事

-女性に対する愛おしさを感じた作品

この作品では、主人公の麻宮サキがとても過酷な人生を全力で一気に駆け抜けていきます。

幼少期に体験した悲惨な事件がスタートとなり、サキの人生は暗闇に包まれます。心の傷が埋まることはなく、やり場のない怒りみたいなものが彼女を突き動かしていきます。

そして様々な仲間や友人と出会い、失い、傷つき、乗り越え、時々笑って、泣いて、自我を失って、怒って、成長して、また笑って先に進んで行きます。

この作品にはとてもたくさんの女性が登場しますが、サキを中心に、男女の関係が対等な「パートナー」として描かれるシーンが多くあります。相手を傷つけながらも先に進むために協力し合ったり、ちょっとした時には穏やかにもたれ合ったりします。

私はこのマンガを読んだ時、このような男女の関係にとても憧れました。また、自立した女性のふと見せる可愛らしさに愛おしさを感じるようになり、年を重ねる毎に、自分の背中を守って貰えるような女性が自分の好みになっていきました。

爽快感と喪失感が一度に味わえる作品です。魅力的なキャラクター達が織りなす人間関係の先々は最後まで予想がつきません。そして何より、私にとっては、女性に対する愛おしさを感じることが出来た大切なマンガです。

BASARA

-自分の生き方を考えさせられた作品

一度文明が崩壊してしまった後の日本が舞台となっている戦国絵巻とも言えるマンガです。主人公の更紗だけが正しいと言うわけではなく、色んな形の正義がぶつかっていくストーリーに終始考えさせられます。

それぞれの立場から発せられる言葉には様々な事情から来る重みがあり、読む人によって好きなキャラクターが大きく分かれてくるんじゃないでしょうか。ちなみに、私がもっとも惹かれたのは、もう一人の主人公である朱里の生き方や考え方です。

考えるべきはするかしないかじゃない。すると決めたをいかに成すべきか。それのみだ。それでこそ犠牲も少なくなる。

私自身、割と傷つきやすかったり怖がりだったりするので、立ち止まってしまって進めなくなることがよくあります。そして、ただでさえうまく行かないことがよりうまく行かなくなって、迷ったり悩んだりして時間だけが過ぎていきます。そんな時には、決まってこの朱里の言葉を思い出すのです。

「自分もそんな生き方がしたい」と思い、実行することで、今まで乗り越えられたことがたくさんあります。

3月のライオン

-欲しい居場所に気が付いた作品

幼い頃に家族を失い心に孤独を負った少年が、東京の下町で一人暮らしを始めることでたくさんの人と出会い、癒されていきます。

この作品には優しい人たちがたくさん登場します。気を使ったり使わなかったり、遠慮したりしなかったり、主人公の桐山零が受ける色んな優しさにハッと考えさせられます。そして、零が回りの人たちに優しさを見せ始めた時には、読んでいて何とも言えないジンワリとした感動に包まれます。

人との繋がりは家族だけじゃなくて色んなところにあります。自分にとって生きていく場所を考える時、大切なのは場所そのものじゃなくて、大切にしたい人たちがいる場所なんだと気が付いた作品です。

いつも、読んだ後には誰かに優しくしたくなるんです。

かくかくしかじか

-なりたい大人を見た作品

東村アキコさんが漫画家になるまでをたどったコミックエッセイです。

最初は、彼女の絵画の恩師である日高健三の強烈なキャラクターや竹刀を持ったスパルタ指導に驚かされますが、何があってもブレないその考え方や教え方にドンドン惹かれていきます。

基本的にはそんなにドラマチックなことが起こるわけでもなく、多かれ少なかれ誰にでも起こるようなことが描かれていきます。それなのに、その中に日高健三が登場するだけで、当たり前に大切なことに気が付かされていきます。

「描け」

どんなに簡単なことでも、やり続けることは難しく、伝え続けることも難しい。ただ、そうすることが大人になるってことで、それが大人が子供に引き継いでいかなければいけないことなんじゃないかなと。そして、自分はそういう大人になろうと思えた作品です。

こんなに笑った後にこんなに泣ける作品を他には知りません。

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦

-人間関係の大切さを知った作品

最初はエリート高校に通う男女が互いに相手から告白させようと画策するラブコメディーでしたが、主人公の四宮かぐやと白銀御行の回りのキャラクターがクローズアップされていくに従って、人間の深層心理的な部分や、難しくも大切な人間関係の在り方が描かれていくようになります。

登場人物たちの表面的に出てくる言葉にはちょっとした暴言やキレのある突っ込みが多く、基本的にはずっと笑いながら読んでいられます。ですが、やっぱり人には言えないことや言いたくないこともあり、みんながそれぞれに大なり小なり悩みを抱えています。

このマンガのすごいと思ったところは、たくさんの言葉が使われているにも関わらず、信用し合う人間関係は言葉以外のところで繋がっていくところです。

好きな人のため、大切な人のため、まずは信じて行動する。そうすることで普段のやり取りが歯に衣着せないものとなります。それがとても面白く、楽しい毎日に繋がるんだなぁと。

だから私は、この作品を何度読んでも涙が出るほど笑えるんです。

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