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危機はチャンス!トラブルをプラスの出来事に変える


成功者の特徴



成功した経営者や、前向きな姿勢で仕事をしているプロと話していると、ある共通した特徴があることに気付きます。

それぞれが独特な性格で、誰もが違ったやり方で課題を克服しているということです。

問題が起こった時に、それを厄介だと思うのではなく、逆に学んだり、成長したり、向上したり、問題を抱えていた時よりも良い方法に適応していける、チャンスだと思っているのです。

このシンプルな考え方には多くの利点があります。

トラブルをプラスの出来事に変える利点


1つ目は、新しい問題が起こった時に湧いてくる大きなストレスを軽減できること。

問題をポジティブにとらえているので、そこまで嫌な気分になりません。

2つ目は、問題を前後の文脈でとらえられること。問題をチャンスだと思っていれば、すぐにそれに対してどういう答えや効果があるのかを考え始めますし、問題を分解して分析しやすくなります。

3つ目は、成長を助けてくれること。この考え方では、常に適応したり、向上したりすることを求められます。

4つ目は、自己永続的であること。

どんな問題も、このような考え方でとらえ、解決していれば、将来起こる問題も解決しやすくなり、ポジティブなサイクルが強化されていきます。


残念ながらこの考え方は、こうしようと頭を切り替えた途端に、すべての問題が解決できるような魔法の杖ではありません。

この考え方を自分に根付かせたいなら、時間をかけて自分の脳を再教育しなければなりません。

これは不可能ではありませんが、結果が出るまでは不断の努力が必要になります。

ピンチをチャンスに変えた実例



西沢泰生氏の『どんなピンチも余裕で乗り切れ!』の中に「トラブルをプラスの出来事に変える」という心に響く文章がありました。

放送作家の鈴木おさむさん。

『帰れマンデー見っけ隊!』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『激レアさんを連れてきた。』『林修の今でしょ!講座』など、手がけている人気バラエテ ィ番組を挙げればキリがないほどの売れっ子です。

森三中の大島美幸さんとのオシドリ夫婦ぶりも有名です。

実は彼、1億円の借金を背負ったことがあるのです。

すでに放送作家の仕事がバンバン入ってノリにノッていた25歳くらいの時、 スポーツ用品店をやっていた父親から「実は、借金がある」と打ち明けられます。

その額は、銀行、消費者金融、ヤミ金、合わせて1億円。 ショックで仕事を1週間休んだら、心配したディレクターから電話があり、すべてを洗いざらい打ち明ける鈴木さん。


すると、ディレクターからとんでもないひと言が......。

「来週、とりあえず会議に来て、その話、面白くしゃべってみろよ」 さすがの鈴木さんも、聞いた瞬間「この人、頭おかしいんじゃないか」と思ったとか。

でも、本当に会議でその話をできるだけ明るくしゃべってみたら......。

ウケてしまったんです。

それで、「あれ? 僕のこの借金の話、面白いのかも......」と思ったら急にラクになって気力が湧いてきた。

それで、仕事をがんばって30歳になるころには全額返済を終えることができたのだそうです。



何かのビジネス書に、こんな言葉が出ていました。

「何か困ったことやトラブルに巻き込まれた時、一流のビジネスマンは、こう考える。

『これはオイシイ!』」 普通の人がパニックになってしまうようなピンチでも、一流の人は、「これはいい経験になる」と考えてトラブル自体を楽しんでしまうという意味です。

『どんなピンチも余裕で乗り切れ!』(王様文庫)



中村文昭氏のこんな話があります。

20台後半の頃事業を始めようとしたが全くお金がありませんでした。

それで、高額所得者を片っ端から調べその人達からお金を借りようと思ったのです。

いつか本を書こうと思っていたのでこの経験が本のネタになると考えました。

そう思うと、すぐに借りることができてしまったら本のネタにはならないので「少なくとも100人には断られたい」と考えました。

だから、行って断られ、門前払いされてもまったく苦にならず、むしろ、「おお!これでネタがまた一つ増えた」とうれしかったのです。


危機をチャンスに変えるトヨタ式問題解決法とは?



未曽有のコロナ禍のなか、危機をチャンスに変えるトヨタ式問題解決法に注目が集まっています。

その基本となる「8ステップ」について解説します。

トヨタは危機をチャンスと考える

新型コロナウイルスの大流行により、世界経済は大幅に後退し、国内外の企業は未曾有の危機に直面しています。

会社がこのような窮地に立たされた時、そこで働く社員はどのような心境になるものでしょうか。

多くの人は「うちの会社は大丈夫だろうか」「もうあきらめるしかない」などとネガティブな感情を持つはずです。

それはごく自然な反応ともいえます。

ですがたとえどのような窮地に立たされても、「逆境は飛躍のチャンス」と捉え、全社一丸となって危機や困難を乗り越えてきた会社があります。

それが、国内ナンバーワン自動車メーカーであるトヨタという会社です。


トヨタで逆境に強い人材が育つ理由



象徴的なのが、2008年のリーマンショック時のことです。

トヨタはその年、約4,610億円の赤字に転落しました。

しかし、当時会長だった張富士夫氏は「需要の減少は絶好のチャンス」と言い切り、逆境を前向きに捉えたのです。その結果は周知のとおり、トヨタは翌年、営業利益を1,475億円に黒字転換し、見事にV字回復を果たしました。

このように、逆境や危機を「飛躍のチャンス」捉え、改善に取り組むのは、トヨタの伝統的な考え方です。

「トヨタショック」と呼ばれたこの2008年の危機を乗り越えられたのも、「逆境をチャンス」とする考え方が、組織全体にしっかりと根づいていたからだといえます。

もちろん、企業が危機を乗り越えるためには、こうした姿勢を経営陣だけが持っていても不十分です。

経営陣だけでなく、社員一人ひとりが困難を前向きに捉える気概と、そして確実にやりとげる力を持つことが何より大切なのです。



トヨタに受け継がれる問題解決法「8ステップ」



ではなぜ、トヨタの社員は危機を前にしても、それを「飛躍のチャンス」と前向きに捉え、果敢に立ち向かっていけるのでしょうか。

その答えは、トヨタの「教育」にあるといわれています。

トヨタでは、新入社員の頃から「問題解決の方法」を徹底的に教え込まれます。

それが「8ステップ」と呼ばれる問題を順序立てて解決していくために編み出された思考法です。

「8ステップ」とは、平易な表現にすれば「こうすれば誰でも問題に気づけるだけでなく、解決できるようになる」という手順をまとめたものです。

これを体得できれば、前例のない問題に直面しても、最善の対策を実行できるようになります。

トヨタでは、この問題解決の基本を学び、現場でそれを繰り返し実践することで問題解決の力を高めていきます。

その結果、「どのような問題もかならず解決できる」という自信が生まれ、たとえ大きな問題や困難に直面しても、前向きに取り組めるようになるのです。


トヨタ式問題解決8ステップ


ステップ1、問題の明確化(解決すべき問題を明確にする)

ステップ2、現状把握(問題の現状を細かく把握する)

ステップ3、目標設定(取り組む問題の目標を明確にする)

ステップ4、要因解析(「なぜ」を繰り返して「真因」を特定する)

ステップ5、対策立案(解決策をいくつも考え、最善の対策を立てる)

ステップ6、対策の実行(対策を素早く徹底的に実行する)

ステップ7、効果確認と評価(結果を確認し、取り組み過程を評価する)

ステップ8、標準化(効果が確認できれば「成功事例」を共有する)


このように8つの手順を踏んで、「8ステップ」はようやく完了します。

なかには、「一つの問題を解決するのに、ここまで手間と時間をかけるのか」と驚く人もいるでしょう。

ですが一つひとつのステップをていねいに実行していけば、どのような難題であっても、かなりの確率で解決できるようになるのです。


問題を成長できるチャンスだととらえる


起こった問題に対して我を忘れて反応するのではなく、向上できるチャンスだと考えられるように脳を訓練する必要があります。

例えば、タイヤがパンクした時に「タイヤがパンクした。

今すぐ修理しなければならない」と考えるのは簡単です。

それは状況に対する直接的な反応です。

そうではなく、「タイヤがパンクした。スペアタイヤを使ういい機会だ」とか「タイヤがパンクした。

次にパンクした時のためにタイヤシーラントを買っておこう」というように、現在や未来をより良くする考え方をするようにしましょう。

何度も繰り返しているうちに、徐々に問題を対処しなければならないものではなく、向上できるチャンスとしてとらえられるようになります。

また、小さな問題から、次第に大きな問題に対しても、考え方やとらえ方が変わっていきます。

仕事でも、プライベートでも、タイヤがパンクするような不運でも、人生には常に何かしらの問題が起こります。

問題を成長するチャンスとして考えられるように訓練しておけば、対処もはるかに素早く効果的になり、ストレスを感じにくくなります。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

皆さまの幸せを祈っております。

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