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6ヶ月かけて簿記2級ネット試験に合格した話・・・

皆様ご無沙汰しております。
転職を考え始め3年。その間にWEBエンジニアになろうと思ったり、ベンチャー企業でマーケターになろうとしたり色々考えました。

色々考えた結果、僕自身会計が非常に好きということと、中小企業の支援をしたいと思い、未経験でしたが4月から税理士事務所に転職することになりました。

簿記2級程度の知識が必要と募集要項にありながらも、無資格の僕を採用して頂いたこと大変感謝してます。

ただ、そうは言ってもある程度イロハのイくらいは押さえとこうと思い、約半年かけて勉強を行い、先日無事ネット試験にて簿記2級に合格しました。

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勉強期間はタイトルにもある通り【6ヶ月】です。

「簿記2級 勉強時間」とネット調べると独学の場合取得まで4ヶ月〜6ヶ月と出てきます。
なので、6ヶ月って一般的には普通か少し時間かかりすぎなのかなと思ってます。
では、なぜそんなに誇らしいことをしていないのに、わざわざ記事を書くのかと言いますと・・・



ネットで調べても「短期間で受かった方法」が大多数で、要領の悪い僕にはほとんど参考にならなかったから


色々検索して勉強法を探してみましたが、ほとんどが3ヶ月以内で合格された方々の勉強法や体験談でした。
中には1ヶ月で合格された方もいらっしゃって非常にびっくりしました。
と同時に自分の出来の悪さを恨みました・・・。

なので、今回は普通の人間がしっかり時間をかけて勉強して合格するまでの体験談や勉強法を書いて行こうと思います。
興味がある方はぜひ最後までお読みください。

※事前に申し上げますが、短期間で合格された方々の記事・体験談を批判する気は全くございません。あくまで、僕の能力や考え方、生活習慣などを鑑みて自分の勉強には合わなかっただけです。


勉強前の自分の状態

専門商社に勤めていたころは損益計算書や貸借対照表を見る機会があったので、項目は少し知っていました。
ただし、簿記に関しては初めてなので全く仕訳はできなかったです。
貸方・借方も全く知らなかったです。


総勉強時間

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アプリは1月1日から始めましたので、10月〜12月は記録0分となってます。
1月よりも勉強はしていなかったので、10月〜12月はだいたい月40~50時間程度の勉強時間だと思います。
なので、半年で300時間〜320時間程度勉強したと思います。
ネットで調べると合格までの勉強時間の目安は250時間〜350時間らしいので本当至って普通ですね。笑


勉強スケジュール(詳細は後述)

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使用教材

①動画

【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき

What's 簿記?の状態でまず何から始めようと思った時、色々ネットで調べたらYOUTUBEでふくしま先生のコンテンツを見つけました。
動画コンテンツで右に出る者がいないほど素晴らしいコンテンツでした。
暗記ではなく理解にフォーカスを置いた動画は、理解しないと次に進めない僕からしたら非常にありがたかったです。
時々、毒を吐くのでそこもまた面白いですね。笑

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※1論点で1時間近くになる動画もあります。これも理解にフォーカスしたふくしま動画の特長。


山梨簿記学院

過去問に書かれている解説が淡白だったので、何か詳しく解説している動画はないかなと探していたら、このアカウントを見つけました。
※実は僕の家の近所に山梨簿記学院があります笑

講師の住吉先生の分かりやすい解説は必見です。浪人時代の予備校の授業を思い出しました。
また、動画内で時々出るモノマネもクオリティが高く面白いです。
TACの過去問に掲載している問題ほぼ全て解説してますので、本の解説でわからなかった場合、是非動画を視聴してみてください。

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※過去13回分の解説があります!なぜ視聴回数が増えていないのかが不思議です!


無料で有料クラスの動画が見れるなんてなんていい時代....


②テキスト

・パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級

こちらをメインテキストで勉強しました。
基本的にこのテキストを使っていれば出題範囲は一通り勉強できると思います。
問題レベルもほとんどが基礎〜基本程度なので、わからなくなったらその論点の問題を解いて学んでました。
また、連結決算や総合原価計算・直接原価計算の問題は個人的には応用レベルであったのでいい腕試しにもなりました。
動画解説があったのもよかったです。


・独学応援!ホントに理屈っぽい!簿記2級商業簿記

・独学応援!ホントに理屈っぽい!簿記2級工業簿記

先ほど動画でも紹介したふくしま先生の書籍です。
タイトルにもある通り本当に理屈っぽいです!笑
仕訳を暗記で解決させないふくしま先生の想いがこのテキストに出ている気がします。
また、Kindle Unlimitedに登録していると無料で読めます!
基本的にはパブロフテキストで勉強して、わからないところをふくしま先生のテキストや動画を見て学習しておりました。


・合格するための過去問題集 日商簿記2級 '21年2月検定対策

こちらは過去問題集の中では一番有名ではないでしょうか。
3月から約1ヶ月間は過去問中心に勉強していきました。


勉強スケジュールと内容

・10月〜11月

仕訳というものが何か全くわからないので3級の勉強を中心に進めました。
ただ、目標は2級合格なので、受かることを目標とせず簿記とは何かを理解することを念頭において勉強を進めました。

僕が見たのは上記のふくしま先生の動画です。全24回の動画を1ヶ月かけて2周見ました。2周見た後、動画紹介ページに練習問題が乗っていたのでそれを何度も解いて理解を深めていきました。


・11月〜12月

いよいよ2級の勉強の開始です。
3級の勉強は商業簿記なので、2級は商業簿記から勉強しました。
3級同様動画を見て理解を深め、パブロフのテキストでアウトプットをし、不明点があればテキストや動画を見て理解しておりました。

連結会計の動画は全て合わせて約7時間あります!笑
驚異的な長さですね・・・
ただ、非常に重要な論点を暗記ではなく理屈を丁寧に解説していらっしゃるので、このくらいの長さになるのは仕方のないことだと思います。


12月〜1月

商業簿記を一通り終えた後、工業簿記を開始しました。勉強方法は商業簿記と一緒です。
数学は苦手ですが、単純な四則計算は得意だったので比較的スムーズにできました。
(この時は・・・ね)

工業簿記の動画はほぼこの35回で網羅できます。


・1月〜3月

商業簿記と工業簿記を理解したと思い、早速テキストの問題2周目を解き始めました。が、2回目なのに全然解けませんでした・・・

約2ヶ月インプット中心に勉強しており、テキストも一通り解いたのに本当に何もできなかったです。理解した気になっていただけでした。1周目の理解がしっかりしている方が2ヶ月とか3ヶ月とかで簿記2級がとれるのかなって今となっては思います。

1周目の理解が浅かったのは何でだろうとずっと考えていました。
そしたら、たまたま勉強の合間に読んでいた【われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る】という本の中にその答えかなという文章がありました。

詰将棋の本を開いて、自分でじっと考えて解いていく。
このとき、注意しなければいけないのは、決して答えを見ずに、自分の頭で考えるということです。そうしなければ、まったく無意味になってしまいます。(中略)そして、その答えを解く前に聞いてしまうと、どれほど難解な答えであったとしても、「ああそうか」と納得し、悪いことに「自分の力で解けた」という錯覚が生じてしまうのです。

出典:われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る/米長邦雄 著


確かに僕はこの本にある通り、すぐ答えを見て「なるほどそうだよな」と納得してから問題を解いていた気がします。米長邦雄先生の言葉を借りるなら「自分の力で解けたという錯覚」に陥っていた気がします。
なので、最初の1周目の勉強で自力で解くチャレンジをする→間違える→解説を見る→理解するといったフローで勉強をしていれば1周目での理解力は深まったのかなと思っています。

なので、この2ヶ月間はもう一度動画学習から再開しました。
あの2ヶ月は何だったのだろうって考えながら勉強していたので、すごく虚しかったです。

問題は解けませんが、インプットした内容は少しは覚えていたので、動画を止めて考える時間は1周目よりも少なかったと思います。
また、ふくしま先生の動画・テキストでもイマイチ理解ができなかった場合はネットでその論点をひたすら調べて、少しずつ論点の理屈と本質を理解していきました。
(個人的には税効果会計の本質や理屈を理解するのに非常に苦労しました。仕訳自体は【繰延税金資産/法人税等調整額】だけなんですけどね・・・)

そして、テキストもわからないなりに、自力で解くチャレンジをしました。
脳みそに汗をかかせる作業です。
こうした勉強を繰り返していくうちに、2月末にはテキストの問題ならば8〜9割程度は解けるようになりました。


・3月〜

ここから約1ヶ月はひたすら過去問です。
しかし、ここでまた大きな壁にぶち当たりました。

それは、難易度が本試験とテキストで全く異なってたことです。

仕訳のレベル自体はテキストの問題と本試験の問題であまり変わらなかったのですが、問題文の長さと出題方法が全然違いました。
詳しくは過去問とテキストを比べて頂ければお分かりになると思います。
テキストレベルから本試験レベルまで脳をチューニングするのに苦労しました。

ただ、同じ失敗をしないように、まずは時間無制限で自力で解くことを意識して取り組みました。
試験まで1ヶ月なかったのですが、1回目は100点中40点程度しか取れず非常に焦りました。

とにかく過去問を2周することを目標にして取り組み、できない論点や単元はテキストに戻り集中的に復習しました。

過去問の解説があまり丁寧ではなかったので、山梨簿記学院さんの解説動画を見て、分からない時はテキストで調べて、それでも分からないときはネットで調べて・・というのを繰り返していき、苦手論点・単元をコツコツ勉強していきました。


・本番

ネット試験の詳細に関しては詳細はお伝えすることはできません。
※日本商工会議所より忠告がありました。

ただ、一つ言えることは筆記試験レベルをしっかりできれば、ネット試験にも十分対応できますのでご安心ください。

結果は下記の通りです。

第一問:16点
第二問:14点
第三問:14点
第四問:24点
第五問:9点
合計:77点

第5問どうしたよ?って感じです。解けた感触があったのでおそらく計算ミスなのではないかなと思います。
問題や計算用紙は持ち帰りできませんので、復習はできませんが・・・
あと、90分は意外に短かったです。過去問を勉強している方は120分ではなく、90分で解く練習もした方がいいかもしれないです。
(筆記試験の過去問を90分で回答できれば、ネット試験では時間が余ると思います。)


勉強時間の確保について

仕事をしながら勉強される方が多いと思うので、勉強時間の確保は大きなポイントになると思います。

僕の場合、勤務時間は8:30~17:30でしたが、定時に帰れる仕事ではなかったです。大体、19:30ぐらいに仕事が終わり、家に着くのが20:00ぐらいでした。出張もあったので、その時は23:00ぐらいに家に帰ってました。

なので、朝しっかり勉強して夜は体力があれば勉強するという方法を取りました。
また、寝ないとダメな人間だったので、常に6時間程度は睡眠時間を確保できるようにしてました。

平日は朝5:00起床。6:00に家を出て6:30に職場付近のカフェに入り、8:00ぐらいまで勉強してから出勤してました。
夜は大体30分から1時間ぐらい勉強していたので、平日は2時間から2時間半ぐらいは勉強していたと思います。
休日はサボったり勉強したりでした・・笑


ただ、2月に入ってからは平日は上記にプラスして昼休みも車の中で勉強していたので、だいたい3時間程度、休日は5時間〜6時間程度は勉強しておりました。

ただ、社会人なので持ち帰り仕事もあったので、それで時間が潰れるのが非常に辛かったです・・・


終わりに・・・

いかがでしたでしょうか。
6ヶ月で簿記2級に合格なんて当然のことかもしれません。
ですが、普通の人間が時間をかけて合格した話ももしかしたらニーズがあるのではと思い、書かせていただきました。
是非参考にしていただきますと幸いでございます。

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