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太陽の遺伝子

「え、太陽がいるんですけど?」
彼女との出会いを思い出す。
僕の目の奥に焦点があるような瞳。
フレアを身にまとったような熱量と圧倒的な存在感。

シンガーソングライターだった彼女。
音楽や写真、アートや哲学、植物や動物、宗教や政治、衣食住のこと…
本当に色んな話をしたっけな。
いつまでも話が尽きることは無かった。

たくさん写真も撮らせてもらったな。
知らぬうちにものすごい枚数のシャッターを切っていた。
文字通り無心で撮っている自分の姿が笑えた。
真正面で臆することなく真っ直ぐに写る彼女。
説明のできない力が写真に乗っていたな。

太陽には色んな表情があった。
のけぞるような熱さを纏っていたぶん、氷点下にもなった。
すべてを温かく包み込むぶん、包まれなくなる事に怯えていた。
黄昏時のような幻想的な光を放ったぶん、消え入るようなロウソクの炎にもなった。
力強い光と同時に現れる見事な影は、美しいコントラストを創り出していた。

彼女は、Ppsitive・Pop・Poisonでできていた。
太陽を表すにはもってこいの単語だ。
でもね、時々思うんだ。
もしかしたら月だったのかもしれないと。
別の星から届くたくさんの光に優しく照らされていたから。
自分の光が全てを掻き消してしまうから、太陽は孤独だ。

彼女が産み出す音楽はpopでcuteでsoulfull。
初めて聞いても心地よく耳に入ってくる。
歌詞には曇りが無く痛いほど等身大。
こんな時代にそれをやり続けるのは決してPpsitiveだけな道のりでは無いはず。
なぜ彼女はそこにこだわっていたのか。
彼女は時代や社会から何を受け取り、考え、伝えようとしていたのか?
僕の曇りきった目には映らないモノかもしれない。
そんなモノが彼女の音楽たちにちりばめられているのだとしたら、
彼女の音楽を必要としている人はたくさんいるんじゃないか?
って思えてきて。

とりあえず聞いてみて欲しい3曲。
・サンドウィッチ
・あかるいうた
・ブルー


R.I.P. 真友ジーン.

彼女の軌跡はコチラから

https://www.mayugene.com/news



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