パードゥン

つらいことがある。書いていいだろうか。

うつになってからなのだが、人の言葉がうまく聴き取れなくなることがある。「聞く」はできるけど、「聴く」ができないのだ。


人の口から発せられた言葉が、単なる音としては入ってくるのだが、言語としてなんて言っているのかが聴き取れない。実のところ酷いときはちょっと前のYouTubeの自動字幕機能くらいの精度である。

自分の経験上、発話の仕方で全部聴き取れない人がいたり(なかなかこのレベルはいないけど)、一部分が聴き取れなくて、「ん?なに?」となったりする。

大体簡単な単語だから、なに?と言ったところで言い直してくれる人なんていないし、隣の人は聴こえていたりするので、私がぼーっとしているように見えるだろう。違う。時間差で理解できることがあるので1秒ほどなんて言ったか、過去の音声データと文脈から必死に割り出しているのだ。電話やWeb会議もなんとか「そうですね……」とか「えー……」とか言って間を1,2秒稼いで話をしている。


あとは、車の中で前に乗ってる人の声はなんて言ってるかほぼ入ってこない。後部座席は車外音のほうが大きいから、感覚としては車外音と発話が、「おんなじ音」として入ってくる。ひとつの音楽を聴くときにいちいち楽器ひとつひとつを聴き取ろうとすると、イコライザをいじったりしない限り相当の手練でないと難しいと思う。まさに、あの感じである。

だから、人と話すのが怖くなってしまう。
返答が聴き取れる保証がないからだ。声質によって聴きとりやすい人と聴き取りにくい人がいる。低めのお声の人が聞き取りにくかったりするかなあ


7年くらいはこれで乗り切れたのだが、ここ最近問題が起こっている。1秒私が考えている間に、理解させようとしてさらに何かを言ってくるタイプの人がまわりに増えてしまった。違う、そんな初歩的なことはわかっているんだが、今入力した音声をデータ照合してるから待って……となる。

けど、変な症状過ぎるので行ったところで「集中しなさい」とか言われるので、わかってないふりをしてしまう。集中して聴いている。でも、音の高い低いしか入ってこないのだ。


音楽は音の高い低いなので全然わかるが……まだ緊張が抜けてないのかなぁ……働いてるしだいぶ良くなったのに、これのせいでいらぬストレスがかかっている。目の前に字幕が出ればいいのにな。


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