司法試験の当日の過ごし方

司法試験はとてつもないプレッシャーに加え、中日を入れて五日間も要する戦いです。それまでの勉強も大事ですが、当日のコンディション作りも同じくらい重要だと思います。優秀な人たちが落ちる原因の1つではないかとすら思うくらいです。以下では筆者のケースを挙げるとともに、なぜそのようにしたかを説明したいと思います。生活は人それぞれのタイプがあると思いますが、あまりその辺まで考えてなかったという人はこの機会に当日の過ごし方を考えておくと良いと思います。

持っていくもの

私の場合は五反田受験で、ホテルに前日から泊まり、最終日にチェックアウトするスケジュールで過ごしました。

ホテルに持っていくもので悩むのが基本書類。私の場合、全科目まとめノートを作っていたので、基本書類は全く持っていきませんでした。おかげで、小さめのスーツケース1つで移動できました。持っていったものは、このまとめノートくらいでした。

ただ、今思うと、短答に関するものがあれば良かったなと当時は反省していました。過去問を一通り回していたので、その過去問集くらいはあっても良かったかなと思いました。あるいは、当日のために、短答用のまとめノートを作っておいた方がいいのかなと思います。

不安からか基本書類を大量に持ち込む受験生も多いですが、そこはスーツケースの大きさと持ち運びやすさとの相談でしょうか。持っていっても損はないと思います。

服装など

服装は、シャツとパーカーを用意してパーカーの脱着によって調節できるようにしてました。会場によって室温が異なり、人口密度が高いから暑いという会場もあれば、クーラーを効かせすぎて寒いという会場もあります。私の時の五反田会場は持っていったキットカットが溶けるほどの暑さでした。Tシャツ一枚で終日受験していました。
また、ズボンは普段はジーパンを履いていますが、長時間の試験には負担が大きいと思い、試験の際は、ゆるゆるのジャージを用意してそれを履いて試験を受けてました。見てくれはダサいですが、体力勝負の試験でもあるので、気を使いました。
また、机と椅子ですが、これも試験会場によって様々です。ふかふかの立派な椅子の会場もあれば、五反田はパイプイスでした。パイプイスでは長時間座っているのはなかなかに苦痛なので、座布団を持参しました。なお、座布団を敷くことは許されていますが、試験官が定期的に座布団の下を見せるよう声を掛けてきます。聞かれるのはたしか休憩時間中だったと思いますので、そこまで私は負担には感じませんでしたが、人によっては嫌かもしれません。机は長机で二人で1つを共用だったと思います。他会場で別パターンがあるかは知りません。
とにかく長い戦いなので、こういうところも気にかけておくと当日の不安が軽減されると思います。

*東京会場の場合、辰巳の全国模試を受けると各会場で実際に模試を受けることができるので、当日の会場の雰囲気が(机やイスのレベル、トイレの位置、空調等)分かるので、できれば受験されることをお勧めします。地方の場合も同様なのではないかとは思うのですが、確認はしてませんのでここでは東京に限定するに留めておきます。この辺は先輩等に確認しておくと良いでしょう。

食事

食も大事です。私の場合、試験中のお昼は、食べ過ぎると眠くなること、緊張であまり食欲がわかないことから、ウィダーインゼリー・カロリーメイトのセットで毎日過ごしました。普段は大盛り白米と揚げ物を食べてるタイプの人間ですが、この五日間だけはOLよりも少食だったと思います。五反田の場合、会場屋上が利用できたので、屋上で綺麗な青空を眺めながら友人と談笑しながら過ごしていました。
また、試験中もペットボトル飲料を飲むことが許されています。私は、水と甘いジュース2本を机下に置いて、気分や体調によって飲みわけていました。
朝ごはんは、ホテルのバイキングでした。ホテルにはたくさんの受験生でいっぱいで、あまりいい雰囲気ではありませんでしたが笑。あまり朝は食べれないタイプなのですが、最低限のものを口にしてました。
夜ご飯はあまり気にせず食べたいものを食べてました。もっとも、生魚はさすがに避けてましたが、ファミレスで頼んだパスタにしらすが大量に入っていても結局気にせず食べてました。

ホテルでの過ごし方

ホテルでは、翌日受ける科目のまとめノートをパラパラと見る、これだけが唯一やっていた勉強です。五日間の過ごし方はいかに健康に受験するかを重視していて、勉強してもそう簡単に上がるわけないし、しないからといって下がるわけではないと割り切っていました。ただ、忘れてはいけない基本的事項の確認などはまとめノートをパラパラすることで行ってました。
携帯では、ツイッターを普段どおり見てましたが、さすがに法クラは一旦ミュートするなどして見えないようにしておき、友人などの試験とは関係ツイートだけ見る環境に事前にしてから、見てました。
静かなのは苦手なので、テレビやyoutubeを見て、いつも通りに過ごしてました。
朝早く起きるとニュースばかりがやってますが、ニュースを見てると悲惨なものなどがあるせいかストレスがすごかったので、Eテレ(NHK教育)を見てました。ありがとうシャキーン。
あまりそれ以外の記憶はなく、おそらく試験の疲れからか、いつもより少し早めに寝ていたんだろうと思います。食事をして、ちょっと勉強して、風呂に入ればすぐ夜になって寝ていたと思います。
こんな感じだったので、中日も大した勉強はせず、都内をブラブラしてお昼と夜ごはんを外で食べて、それで一日終わっていたように記憶しています。

筆記用具類

私は、ストップウォッチタイプの時計と、普通のデジタル置き時計2つを机上に置いていました。本当に何が起きるか分からないので、備えで二個の時計を置いていました。
あとは、六法で条文をたくさん見なければならない場合に、六法付属の紐をしおりにしておく方法もありますが、私はクリップ型鉛筆(平べったい鉛筆)を六法の間に挟んでいました。
あとは、赤と青のペンを問題文チェック用に置いていました(フリクションペン)。
答案に用いたペンは、ジェットストリームというペンで、たしか0.7ミリだったように思います。修習では現在0.5ミリを使用してますが。ペン本体はスタンダードなプラスチックのやつです。ゲルグリップの太くて重いものもありますが、重いと感じたので使いませんでした。

以上はあくまで一個人のケースです。試験はこういう生活面からも始まってると思いますので、めんどくさがらず、周到に準備をしておくといいと思います。

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