ジャパンカップ 2022 予想~ダービーでもオークスでもなく「ジャパンカップ」であるということ~

ジャパンカップ


世間はW杯で大盛り上がりだ。ドイツ戦は凄かったよね。もちろん応援はしてたけどまさかドイツ相手に勝つなんて思ってなかった。試合はDiscordでサッカー好きの後輩と見てたんだけどさ、まー皆海外サッカーにお詳しくてビックリさ。実は元サッカー部なんだけど10年も前の話で、当時の選手は殆どいないから誰がどんなタイプの選手かさっぱり分からない。ガチ解説できそうなレベルで凄いなと思ったよ。でも自分が海外競馬の話をする時も同じように思われているのかもしれないね。早口オタクにならないよう気を付けないと。
今年はパリ大賞のワンツーだったオネストとシムカミル、あのトルカータータッソの半弟でバイエルン大賞を圧勝したテュネス、昨年に引き続き2年連続の参戦となるグランドグローリーがわざわざ極東の地までお越し下さった。ありがたいことだよ。ちなみにグランドグローリーはかなりの美人さん。またお会いできるのが嬉しいね。
年に一度の国際色豊かなG1さ。制度だけでなくレース傾向にも特徴がある。同じ東京2400mのG1といえばダービーオークスが思いつくだろう。この2レースとJCが決定的に違うのが「古馬混合」のG1であること。何を今更と思うかもしれないが、結構大事なポイントなんだ。基本レースのレベルが高いほど、道中のペースは締まり厳しくなりやすい。極端な話、未勝利とG1どっちが道中速いかというとそりゃ後者だよね。3歳戦はまだ馬体が完成していない、距離適性が未知等の理由で道中ゆったり構える傾向にあり、スローになりやすい。しかし馬体が仕上がってバリバリ走る古馬戦、特にG1ともなれば道中簡単に緩んだりしない
過去のジャパンカップ 後半6F
2021年
11.6 - 11.6 - 11.7 - 11.6 - 11.5 - 12.2
2020年
11.8 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 13.2 - 12.3
2019年(重)
12.1 - 12.0 - 12.1 - 12.4 - 12.2 - 12.6
2018年
11.7 - 11.4 - 11.4 - 11.0 - 11.4 - 12.0

2018年がなかなか異常な数字だけど、2021年も後半6Fは11秒台が続くラップが刻まれている。2020年はキセキが大逃げした分12秒台があるが、後ろから追いかける集団は当然この数字よりも速いラップを刻んでいるので、11秒台連発という扱いにしても問題はないと思う。重馬場でも12秒フラット近辺が多いもんね。ラスト5~6Fで11秒台のロンスパ持続戦になりやすいのがジャパンカップの特徴なんだ。だからこの前の天皇賞みたいにラスト3Fの直線スピード勝負みたいな展開にはなりにくい。どうしても動くのが早くなる。

見直したいのはシャフリヤール。高速持続戦が向いているタイプなのでパンサラッサが逃げる天皇賞にはピッタリと思って本命にしたんだけど、待っていたのは大逃げ+後方馬群一団のラスト3F勝負という予想とは真逆の展開。敗因は明確で、後半持続ラップが刻まれる展開は合うと思う。陣営もJCを大本命に仕上げてるしね。ただ今のシャフリヤールにとって2400mは「こなせる」範囲で、適性面で考えると気持ち長そうなのが悩ましいところ。

ヴェルトライゼンデが勝った鳴尾記念も後半の数字がいいんだよね。ラスト5Fが全て11秒台でこれを屈腱炎明けで勝てるとは思わなかった。この時の2着が2週間前にエリザベス女王杯を勝ったジェラルディーナ。レースレベルはG3ながら高かったと判断していい。オールカマーは圧倒的にインイン有利の競艇馬場で外を回されてしまったのでノーカン。最後脚を使えているので問題ないと思う。枠も良いのも強調材料。ジャパンカップは東京Cコース2週目でイン有利なんだけど、隣のオネストはゲートが遅い分実質2番枠。右隣にトラストケンシンと並びは恵まれているのは嬉しい。シムカミルは逃げるか番手だから終始インベタできれば面白い。

ハーツイストワールも前走アルゼンチン共和国杯のレースがJCに繋がりそう。11.8 - 11.7 - 11.5 - 11.6 - 11.8 と後半5F全て11秒台で2着は純粋に評価していいし、ユタカさん継続騎乗はプラス。ジャパンカップは1コーナーのポジション争いが厳しくて、内の馬が締められやすい。(去年のシャフリヤールみたいな)だから外過ぎず中途半端な内枠でもないこの枠は動きやすいと思う。

テーオーロイヤルは不利続きな分見直したい。オールカマーは先述の通り競艇馬場に泣き、アルゼンチン共和国杯では直線の不利で伸びきれなかった。条件戦を連勝中の時も持続型ラップを得意としており、重賞でも上位で戦えることは証明済み。混戦の今回のメンバーなら一発あってもいい。

ユーバーレーベンを買うならここだと思う。血統から分かるように切れ味タイプではない。オークスでも後方から押し上げていくタイプで、持続戦は合う。ミルコだし外から上がっていくだろうから、変に内枠を引くよりかはレースを組み立てやすい分いいんじゃないかな。緩まない2000mよりは距離を伸ばした2400mの方が合うと思う。

ダノンベルーガは能力は高いが3F勝負の天皇賞で上位に来れたことへの評価が難しい。共同通信杯もだったけどスローで入った方が向いている可能性がある。ハーツにティズウェイだから持続戦がダメってことはなさそうなんだけどね。適性がハマりそうにない分評価を下げたい。

ヴェラアズールは京都大賞典の内容が優秀で、そこから鞍上強化は心強い。多分数字面ではG1でも十分通用していいレベル、だけどG1のメンバーで揉まれてパフォーマンスを維持できるかは考えどころ。G1初挑戦の身でシャフリヤールやダノンベルーガと大差ないオッズなのはねえ・・・個人的には来られたら諦める枠。枠の並びがいいのがまた悩ましいんだよね。

デアリングタクトはマーカンドに変わってどうなるかが個人的に楽しみ。
ただエリザベス女王杯から中1週ローテ、そのレースでもラスト1Fで止まったあたりやはりG1勝ち負けには遠いコンディションなんだろうね。崩れないのは能力の絶対値で何とかしているところかな。
左回りで直線長い方が良いのは間違いないんだけど、もうあの頃のデアリングタクトはいないんじゃないかなというのが偽りのない評価。馬券抜きなら応援したいんだけどね…

海外馬でワンチャン狙うならグランドグローリー。昨年5着と日本の馬場への適性を見せている点は評価したい。引退撤回後のザルカヴァ賞とアレフランス賞の勝ち方も良く、プリンスオブウェールズS3着、凱旋門賞5着と馬場不問で世界のトップクラスの強豪相手に上位争いできているのは魅力的。外国馬で一番人気はないけど、最も抑えるべき1頭だと思う。

パリ大賞を勝ったオネストは2番枠と絶好に見えるが、この馬はスタートが遅い欧州馬のなかでも遅い方。出遅れて包まれて終わる未来が見える。枠単体で見ればいいけど馬のキャラを考慮するとこの枠は良くないね。真ん中ぐらいを引きたかった。来年の欧州戦線に期待かな。

シムカミルはニエル賞でドウデュースを破って話題になったけど、ニエル賞のメンバーレベルは高くなかったんだよね。硬い馬場での経験もなく、ユニコーンライオンの番手で目標にされそうだからそこまで買いたくない。

テュネスのバイエルン大賞10馬身差圧勝もインパクトが強いが、これもメンバーレベルが高くない。メンドシーノが回避して5頭立て、G1初挑戦のシスカニー、今年不調のアルバフローラが人気するようなメンバー。着差に騙されない方がいいレース。馬場もタフな方がいいね。兄のトルカータータッソは硬い馬場でも走ったけど、弟は緩い方がよさそう。

買い目
単勝
3
ワイド
3-5,10,13,15,17

単勝とシャフリヤールへのワイドが本線。 ボーナスで馬連を少額持つのもアリ。

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