2024 天皇賞・春~平地最長G1!求められるのはスタミナではなく・・・?~
仕事って大変だよな。
マッチングアプリをやっている関係で最近、どんな仕事をしてるんですか?と聞かれることが多い。ああ別にアプリやってるのは隠していない。むしろこっちからオープンにしてるくらいだ。知人に見つかって気まずくなるのを防げるからね。
今の仕事は?の答えについては「DX・デジタル推進」の仕事だ。最近よく聞くよな。正直未だにピンと来てない部分もある。
俺、元々システムエンジニアだったんだよ。プログラム書いたりテストしたりシステムの設計をしたりしていた。それがウチのお偉いさんは何をトチ狂ったのか、俺を「優秀な期待の星だから!」と本社に送り込んで、今DX推進の仕事をしている。
景品表示法違反だろコレ。もっと優秀な人材はいるはずだし、俺が優秀扱いされるレベルの会社はヤバい。大丈夫か弊社。
そんなこんなでSE→DX推進ビジネスマンになったワケだ。
当然仕事内容や方向性が変わるんだよな。ITの現場で働いてたから対応できるでしょ!と思う人もいるかもしれんが、全くそんなことはない。
SE時代はITの知識やプログラミングスキルが求められていたんだけど、今は本社の業務知識・PM力・ビジネス的視点・財務会計・メールや書類も書くから文章力も必要だよな。
と求められるスキル・方向性が皆さんの想像と全然違う。
まあ本当に優秀な人は全然違うスキルが問われる場に放り込まれても活躍できるんだけどね。どこぞのイクイノックスみたいに。
そもそものスペック足りなくない?と言われると返す言葉はない・・・というか絶対そうだろ。人事評価どうなってんだマジで。
俺の仕事と今回の天皇賞、関係なくない?と怒られそうだけどもう少し話を聞いてほしい。
重要なのは、実際に求められる能力の方向性というのは想像と違うって話だ。
天皇賞・春といえば3200mで行われる平地最長距離のG1レース。
平地最長距離となるとどんな能力が求められるだろうか。港区女子に聞いたら恐らく100人中5000人くらいは「スタミナ」と答えるんじゃないかな。
間違ってはいない。当然スタミナは必要で、マッドクールやソダシが3200走れってそれは無理だろう。
じゃあスタミナ性能の大小が勝敗に直結するかというと、それは違う。だってそれならゴールドシップが6歳でやっと初制覇になんかならんだろう。
そもそもこのレースに出てくる時点で、みんな一定以上のスタミナは持っているんだよな。3200mを走れればいいのであって、4000m走れるスタミナは別に求められていないんだ。イギリスのアスコットゴールドカップやフランスのカドラン賞に出たいなら話は変わるが。
天皇賞・春で実際に求められる能力は「スピード」だ。
天皇賞・春 レース上がり3F
京都開催
2023年 35.3
2020年 36.0(1着フィエールマン34.6)
2019年 34.5
阪神開催
2022年 36.4
2021年 37.4
京都競馬場の改修の関係で21年、22年は阪神開催になったんだけど、阪神と京都でレース上がり3F(=600m)のタイムが全然違うのが分かる。
2020年はキセキの逃げ方的に計測上上がりがかかったんだけど、勝ったフィエールマンは34.6の脚を使っているように、京都で勝つには上がり3Fを速く走る必要がある。
阪神の時は上がりは求められなかったんだよね。この違いの理由は開催日程とコース形態にある。
当時の阪神は京都の代替で超ロングラン開催だった。2月中旬の京都記念週から天皇賞週までの2ヵ月半、しかもそれをA→Bコースのたった1回のコース替わりで乗り切っている。東京や京都だとA~Dコースまであってちょっとずつ切り替えられるんだけど、1回だけで乗り切るなんてそんな無茶をすると芝の状態も悪くなって時計がかかるよね。
あと京都と違って阪神は小回りで、直線の坂を2回上る必要がある。京都はで広いコースで最後下り坂と直線平坦だからね。阪神の方が上がりが出にくい。
というように、スタミナが問われる・・・と思われがちなんだけど実は上がりのスピードが問われるレースなんだ。
なので今回は速い上がりを使える馬を評価していきたい。
となるとテーオーロイヤルは良いよね。ダイヤモンドSで33.7という末脚を使って勝っていて、阪神大賞典も上がり最速。故障を乗り越えて更にパワーアップしたように感じる。ただダイヤモンドS→阪神大賞典→本番と間隔が詰まっているんだよね。上積みがどのくらい残っているのかは気になる。
後は枠がね・・・もうちょい内が欲しかった。今の京都は結構速い馬場でインのポジションが欲しい。芝は標準より0.5~7秒くらい速い。
枠なりに外外を回り続ける展開となると厳しいね。
対照的に最内を引けたサリエラは恵まれそう。
この馬は流れて持続力が問われるレースより上がり勝負の方が向いている。あと鞍上の武豊さんという人はとても上手い。
ユタカさんが乗って最内枠を引くのはちょっとズルいよなあ。地力がG1で足りるかというと怪しいんだけど、このメンバーで最内枠、ジョッキーと上手く噛み合えば通用しても驚きはしない。
G1馬ドゥレッツァはどうなんだろな。
もちろん強いんだけど、菊花賞はルメールが異常な程上手く乗った分がある。戸崎さんを下手だとは言わんが、上手く御せるのかは気になる。結構乗り難しい馬。この馬2000mくらいの数字が抜群に良いから中距離馬なんじゃないかと思ってるんだよね。宝塚記念で気になってる。
スピード性能は問題ない。だけど長距離馬って感じしないんだよなあ。
それならもう1頭のG1馬タスティエーラの方が向いてそうなんだけど、ちょっと状態が分からない。
近年のダービー馬の中では珍しく競馬の上手い、器用な馬で、2000mからの延長も距離もこなせるとは思う。なんだけど大阪杯の負け方があまりにも不可解なんだよね。絶好のポジション、完璧な騎乗で「何もなく」負けた。
敗因が分からないんだよね。敗因が分からない以上強気では買えないかな。それ以外の条件は完璧。枠も良いし鞍上はモレイラ。立ち直ってほしい。
リピーターが強いレースということからシルヴァーソニック・ディープボンドは気にしておきたい。
シルヴァーソニックはよーいドンになるとキレ負けるから展開の助けがいるけど。スパートポイント次第。京都適性は問題ない。
ディープボンドはもう正直勝つならここしかない。明らかにピークは越えて下降線だし、メンバーレベル的に中距離G1は厳しい。枠は良いし去年京都で走れたからね。状態が上向けばまだやれてもいい。
ブローザホーンは日経新春杯のラップが優秀なんだけど、適性がやや持続力寄りなんだよね。あと馬体が小さいから斤量58kgがどうなるか。初めて58kgを背負った前走はちょっと物足りなかった。京都大賞典やアルゼンチン共和国杯で気になってる。
ワープスピードは最近実力つけて来てはいるものの、上位勢とは明確な力量差が見える。展開理がありながらテーオーロイヤルに捻られているあたり逆転の目はなさそう。
人気薄ならサヴォーナか。神戸新聞杯や日経新春杯と広いコースの2400で良い数字を残せている。ブローザホーンと比べて馬体はあるから、ここの逆転はあっても。
最後にマテンロウレオ。
G1で足りるならあともう1段欲しいのが正直なところ。ただ
先行馬少ないこのメンバーだと多分ハナ。しかもノリさん。
京都外回りでノリさん単騎逃げは危ないニオイしかしないんだけど、日経賞で思いっきり掛かってた馬を3200mで制御できるんですかという問題はある。普通に考えたら無理なんだけどノリさんならできなくはなさそうなのが怖いところ。
この馬が一番カギを握っているかもしれないが、何も読めない。
印は
◎テーオーロイヤル
〇サリエラ
▲シルヴァーソニック
△ディープボンド
三連系を買う人はドゥレッツァを抑えるなりした方がいいかも
正直こねくり回しても面白くないから、単勝と馬連かな。
というのがオフィシャルな・・・というか無難な答えなんだけど、
ノリさんの大逃げにドキドキしたい気持ちがあって、◎マテンロウレオというギャンブルをしたくもある。
買うときの気分次第だね。
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