札幌記念 2023 予想~超豪華メンバー集結 限りなくG1に近いレースだからこそ…~

豪華なメンバーが集まった。

いきなり何の捻りもない感想を書いてしまった。豪華な札幌記念というと、メンバーの最大値で見れば2014年のハープスターvsゴールドシップが印象に強いね。当時はハープスターの単勝が3倍以上あることに驚いてグリグリの本命打ったのを覚えてるよ。高校2年の時だから当然馬券なんか買ってないんだけど。あれから10年近く経ってしまったことの方が驚きだね。

全体レベルで見ると間違いなく近年最高と言っていい。15頭中13頭が重賞馬。残る2頭も片方はG1で2着があるトップナイフだからね。豪華メンバーが揃うだけあって札幌記念をG1に!というご意見が毎年のように出るのだけどそう上手くはいかない。

G1レースになるには直近3年のレースレーティングの平均が115以上である必要があるんだ。ここで札幌記念の過去3年のレーティングを確認すると、20年が116.5、21年117.0、22年117.25・・・と平均は115を余裕で超えている。
なのになぜG1じゃないのかというと理由はシンプルだ。JRAがG1への昇格申請を行っていないんだよ。昇格には国際格付け委員会の承認が必要なんだけど、申請されないものは承認できないからね。ちなみに逆の降格は申請なしで強制的に行われる。国内だとニュージーランドトロフィーとフェブラリーSがちょっと危ない。

まあ仮に札幌記念がG1になったとて秋の天皇賞が現行の時期からズレない限り、メンバーレベルは大きく変わらないと思う。秋3つ使うとして一発目からガチ仕上げには持ってこないし、そもそも夏場で調整が難しくてレースレベルもそんなに高くならない。やっぱり今の限りなくG1に近いスーパーG2的な立ち位置で楽しむのがベストなレースだと思うよ。
元も子もないこと言うと、札幌競馬場に行ったことがある人は分かると思うけどあの競馬場にG1級の観客を収容するキャパはないんだよね(笑)

とはいえG1になってもG2のままでも、G1級のレースレベルになることには変わりはないと思う。そもそものメンバーレベルが高いのもあるが、札幌2000mというコースがポイントになる。
札幌競馬場は起伏がなく完全平坦と言っていいコース形態をしている。上り坂のような減速要素がないんだ。おまけにコーナー角も緩い。角度がキツいコーナーと緩いコーナー、どちらが減速しにくいかというと当然後者だろう。このように減速要素がない、ラップが緩まないコースでG1級のハイレベルなメンバーが集まると、当然道中の流れは厳しくなる
さらに今年は中盤をしっかり締める逃げを打つジャックドールが出てくる。これで道中スローは考えにくい。さらにさらに、今週から札幌はCコース開幕週でインが一気に良くなる。こうなると外々を回るのでは物理的に届きようがない。なので狙うのはジャックドールが刻むハイペースに耐性がありそうな馬、G1級の地力上位の馬になってくる。

買いたいのはソーヴァリアント。昨年末のチャレンジCの数字が非常に優秀。
22年 チャレンジC 1:57.5
12.6-10.6-11.6-11.6-11.3-11.9-11.9-11.6-12.2-12.2
この緩みのないラップを先行して押し切って、最後も12.2連発の非減速ラップを叩き出せるのは純粋に強い。
23年 大阪杯 1:57.4
12.4-10.9-12.2-12.0-11.4-11.7-11.5-11.4-11.4-12.5
これがジャックドールが逃げた今年の大阪杯のラップ。チャレンジCの前半のラップはレッドベルオーブのバカ逃げによるものだから、3・4番手あたり追走だと近い数字になるんじゃないかな。ジャックドールのラップに対する適性は高そう。
ネックなのはここ2走の負け方が不可解なこと。こんな数字を出せる馬が弱いなんてことはないからメンタル面の可能性がある。メンタルが戻っていれば十分勝ち負けできるし、戻ってなければ多分何も起きない。割り切る必要はある。

連覇を狙うジャックドールも適性はあると思う。この手の馬にユタカさんが乗ったらそりゃ強い。前走安田記念はちょっと理解しがたいくらいの近年トップクラスのハイレベル戦だからノーカン。あれで5着ならむしろ好走判定で評価を上げていいくらい。
Cコース開幕週で内が良い状態で先行できるのはそれだけで強いよね。ただ去年勝ったから今年も・・・というのはちょっと違うと思う。
過去に何回か書いているが昨年の札幌記念のレースレベルははっきり言って低い。いらぬ物議を呼びたくないから断っておくと、馬のレベルが低いワケではない。レースのレベルが低かったんだ。後に大阪杯を勝つ馬、サウジC勝ち馬、香港ヴァーズ勝ち馬のワンツースリーでメンバーレベルが低いなんて言う人間はいないだろうよ。
そんな高くはないレースレベルを勝ったからと言って安易に持ち上げるのもよくないとは思う。大目標は先にあるだろうからね。あくまで秋の府中と暮れの香港に向けての仕上げだろう。

シャフリヤールもハイラップのレースには高い適性を示していた。
当時の日本レコードを叩き出した3歳時の毎日杯のラップは秀逸で、緩まないラップは大好物。だから去年の秋の天皇賞は本命を打ったんだけど、4歳秋になって進みが悪いというか落ち着いてきた感じがあるんだよね。12Fの方が今はいいのかもしれない。秋にはアメリカ遠征があるし多分仕上げは緩い。買うなら相手かな。

ウインマリリンは毎回評価低いな。
競馬センスが高くて立ち回りの上手い馬で、キレ味勝負よりも上がりがかかる展開の方が向いている。内枠を引けた今回、インでジャックドール→ソーヴァリアントの後ろを取れれば面白いと思う。イン前有利になりそうな展開で内枠を引けた今回絶対向くと思うんだけどなあ。ソーヴァリアントが止まるとマリリンも一緒に終わる。ここは割り切るしかない。

ダノンベルーガの延長は歓迎要素だと思うけど、この馬は左回りの方がいい。外から速めに押し上げていくのがモレイラスタイルで、基本札幌はこの形がハマりやすい。
だがしかし今回はジャックドールがいて、捲りたいタイミングはジャックドールがギアを上げ始めるタイミングと被る。ゆったりした区間と速い区間、そりゃ後者の方が負荷が大きいのは想像に難くない。このレースに関しては合わないモレイラと合わないんじゃないか。こちらも大目標は天皇賞だと思う。
この馬に限らないけど、秋のG1を見据える馬にとっては札幌記念はあくまでステップレースなんだよね。

プログノーシスの扱いが困る。重賞を勝ってここでも通用する素質はあるが引いたのは外枠。イン有利になりそうな今回は厳しい枠だ。ただ川田さんが素直に外々回すとも考えにくい。朝日杯のダノンタッチダウンみたいに気が付いたらインにいるパターンも想像できるが・・・

ウインマイティーも適性自体はありそうなんだけど、そもそもの地力が足らなそう。例年なら全然アリなんだけど。

マテンロウレオは立ち回り次第。大阪杯みたいな競馬ができればワンチャンあってもいいかな。ただあれはノリさんが完璧に乗っていたからこそであって、G2で同じパフォーマンスを要求するのは厳しい気はするが・・・

イズジョーノキセキは内枠ならアリだった。内枠だったとしても簡単に空くような隊列にはならなそうだけど。

ヒシイグアスは大阪杯で一番負荷がかかる競馬をしていた。全然見直していいが過去熱中症になったり反動が大きくなったりと調整が難しい馬だからどうなんだろうか。これも外なんだよなあ。

他に書いてない馬はこのメンバーだと純粋に能力が足りないと思う。よほどの展開利か上位勢の自爆がないと厳しいのではないか。

印は
◎ソーヴァリアント
〇ジャックドール
▲ウインマリリン
△シャフリヤール

ソーヴァリアントが何もなく止まるとジャックドールと外になると思う。どちらに賭けるかの判断は任せる。

買い目
単勝1
馬連1-2,4,6
ワイド1-2,4

一旦これで考える。枠連アレンジも想定してる。
ダービーとドバイSCを勝った馬より人気なG1未勝利馬が3頭もいることに驚きを隠せない。おかしいだろ。

ちなみに筆者は明日から来週のキーンランドCの日まで札幌滞在予定で、当然札幌記念も現地で見る。いいレースが見られることに期待するよ。

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