マイルチャンピオンシップ 2022 予想 ~馬の功より年の功?ポイントは「11月」開催~

マイルチャンピオンシップ


年上って色んな意味で大きい存在だと思うんだ。自分は大学時代バンドサークルに所属していたんだけど、やっぱり上級生の演奏は上手い。個人個人で見れば1年生でも上手いと思える子は少なくないんだけど、学年ごとのレベルで見ると流石に1年生が3年生や4年生を上回ることはほとんどない。サークルでの経験の差もあるし、そもそも楽器歴の差があるからね。「ガチ」でやった期間の長さの影響は大きい。
そんな上級生にコテンパンにされる1年生も、上手い子は2年生になると上級生に混じって活躍し始める。ハイレベルな環境で揉まれた経験って大きいんだよね。これは競馬でも同じだね。自分のサークル活動には学年ごとの「ハンデ」なるものはなくてオーディションは学年関係なしで常にノーガードのガチンコ殴り合い勝負。その点競馬はいいよ、3歳馬が年上の古馬と混じると斤量を軽くしてもらえるんだから。天皇賞やジャパンカップ、有馬記念に出てくる3歳馬は古馬より2kg軽いでしょ?だから皆さんの脳内には3歳馬は-2kgという計算式があると思う。しかし例外なのがこのマイルチャンピオンシップなんだ。(と言いたいけど実はチャンピオンズカップでも同じ現象が見られる。12月開催だからね。)

マイルまでの距離なら3歳馬は「10月」までは-2kg。しかし「11月」になると-1kgになってしまうんだよね。マイル以上の距離になると2000mは12月になって-1kg、2200m以上は3歳馬は11,12月は-2kgのままというルールがあるから、先述の秋古馬3冠レースでは-1kgという現象は見られない。この1kgの差は大きいよ。競馬は0.1秒、それよりも短い時間を争うスポーツだ。よく斤量1kg=1馬身といわれる世界で、古馬との斤量差が詰まるのは明らかに歓迎材料ではない。長々と書いたけどつまりはマイルCSという舞台は基本「3歳馬に不利」なレースというワケなんだ。逆に言うと、この不利な条件で好走できた3歳馬は能力が高いと評価していい。

その不利な3歳時に2着のシュネルマイスターは古馬になって評価を上げるべきだと思う。明らかに太かった安田記念で2着になるあたりこの路線では能力はトップクラス。なぜかスプリンターズSを使ったけど明らかに忙しいし、インイン馬場で外枠。ノーカンでいい。エンジンが掛かるのが遅めで後ろになりやすい分、今回の延長ローテは結果的にいいんじゃないかな。安田記念と比べて上がりを問われやすいこのレースに脚質的にピッタリ。

同じく3歳時の昨年3着だったダノンザキッドも能力は評価していいと思うが乗り替わりがネック。前走ゲートをブチ抜いちゃったからね。あれで調教再審査を食らった分思う様に攻めづらくなってしまう。だけどそれでも3着にこれるあたり能力は高いんだよね。人気を落とすようなら相手としてはアリ。もうちょい外枠が欲しかったなあ・・・

昨年5着のホウオウアマゾンもいる。現4歳世代は本当にレベルが高いな。枠は絶好だと思う。直線で内を使いたくない分、外前を確保できるのは大きいね。前走は出遅れでノーカンでいい。今回もやられると困るんだけど。前で残るならこの馬なんじゃないかな。

良い枠を引けたのはソウルラッシュ。マイラーズCを勝って連戦連勝で挑んだ安田記念は13着と着順は悪いが、直線ドン詰まりで進路がなかったのが痛かった。ノーカンで良いと思う。富士Sではセリフォスの2着だったが、次を見据えた作りで斤量差3kgを考慮すると評価していいと思う。本番では斤量差が3kg→1kgになるしね。ただ好走した準OP、マイラーズC、富士Sは中盤のペースが割と流れるレース質で、中盤緩んで上がりが問われるレースを経験していないのがネック。上がり勝負に対応できるのかできないのかがフタを開けてみないと分からないんだよね。

ダノンスコーピオンも枠は悪くない。あと2~3つ内ならもっと良かったけど。上がり勝負には強い馬で、別定条件でセリフォスより2kg重い中僅差の3着は前向きに捉えていい。NHKマイルの数字が昨年より低調な分あまり3歳馬を評価したくないんだけど、勝ち馬自体は評価できるし古馬相手のレースを経験した実績は大きい。3歳馬3頭ならこの馬だけかな。

この流れでいくとセリフォスは正直あまり買いたくない。3歳馬ながら安田記念4着、古馬GⅡを勝利したのは地力がないとできないことなので一定の評価は必要。だけど富士Sからソウルラッシュとダノンスコーピオンが斤量変わらずになる一方、セリフォスは2kg重くなるんだよね。富士S組の中では今回一番買いたくない。

ソダシはまた微妙な枠を引いた。これが1枠や2枠なら即消しだったけど3枠6番というギリギリセーフになりそうな枠。競馬センスが高いから少々の不利は克服できそうなのがまた面倒。基本ハイラップの先行押切りに強い馬なので上がり勝負だと分が悪そうなんだよね。マイルも4戦4勝とベスト条件とはいえ、牡馬相手のマイルは初めてと上位人気馬の中では懸念点は多い。ベステンダンクが飛ばして締まるようなら、得意な形になるんだけどね。抑え目で買うのもアリかもしれない。

サリオスは今年も内枠。3歳時はイン伸び馬場で大外枠、去年は外伸び馬場で内枠。そして今年も外伸び馬場濃厚で内枠と絶妙に噛み合わないね。救いなのは隣がソダシであること。隊列的にはソダシがイン3で、マークしながらその後ろを使えそうなのは大きい。これシュネルマイスターと枠が逆だと難易度上がるからね。加えてムーアとのコンビ復活も嬉しい。別に松山が下手というワケではないから誤解しないでほしい。騎手のタイプ的に合う/合わないがあるというだけ。毎日王冠はド下手だったけど。多分ムーアに変わった方がポジションも確保しやすいし馬を動かしやすい。ただ輸送と切れ味勝負になると分が悪いのは頭に入れておきたい。


買い目は
シュネルマイスターの単勝がメイン、相手ダノンザキッドとのワイドと。
内伸び馬場で見直したいサリオスとの馬連。

単勝
4
馬連
4-3,5
ワイド
3-4

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