日本ダービー 2023 予想~誰しもが勝ちたいレース 異質な2400m~

いきなりだがダービークイズだ。

東京芝2400mで行われる重賞はいくつあるでしょうか?
ある程度競馬見てる人間だったら5秒で全部答えてほしいな。



正解は青葉賞、オークス、ジャパンカップ。そして日本ダービーの4つだ。同じコース条件の重賞が4つも存在しているのだが、それぞれ傾向は微妙に異なっている。自分に言わせれば距離以外全く違うレースにしか思えないんだけど。それぞれの違いを一つ一つ説明する時間はないからここでは割愛するが、ダービーと他の3つとでは決定的に異なるポイントがある。分かるだろうか。

ダービーというレースの「重さ」だ。
誤解のないように言うと、もちろん未勝利だってG1だって、ホースマンは目の前のレースは全部勝ちたいさ。しかしダービーに関してはその重み、気持ちの強さが他のレースとは段違いなんだ。自分も競馬を始めてから年々ダービーに対する憧れ、気持ちが大きくなってきているのを感じる。いつか自分の出資馬をダービーに送り込みたい。ダービーを勝ちたいと思うもんね。
ただのファンである自分でもこれなんだから、実際の現場の人たちの思いはどれほど大きいものなんだろうか。

これだけ勝ちたいレースだとどうなるか。道中構えてしまい、牽制し合ってスローになりやすい。自分の馬がパンサラッサシルポートならともかく、みんなが勝ちたいレースで最初から思いっきり攻めた騎乗はしにくいだろう。まあ18年のリオンリオンや去年のデシエルトの例があるからちょっと主張が弱くなってしまうんだけど。

日本ダービー
過去5年の前半1000mとラスト1000m
22年 58.9-59.0
21年 60.3-57.0
20年 61.7-58.4
19年 57.8-60.5
18年 60.8-58.3

前半・道中のペースが緩くなると、どうしても後半が速くなる。上がり3Fもだけどラスト4F,5Fを速く走る必要が出てくるんだよね。
21年の上がり5F57.0とか凄まじい数字だ。そりゃエフフォーリアとシャフリヤールでワンツーになるワケだ。6着にタイトルホルダーもいるからね。それだけにステラヴェローチェの離脱、グレートマジシャン、サトノレイナスら上位馬の不幸は残念だったと今でも思うよ。
ということで今回は今までに速い上がりを使えている馬を狙いたい。1800m以上のレースでの上がり4~5Fの数字に注目したい。

メンバー中 上がり5F持ち時計(1800m以上)
ホウオウビスケッツ 57.7(フリージア賞)
トップナイフ 58.1(萩S)
サトノグランツ 58.1(京都新聞杯)
ソールオリエンス 58.2(新馬1800)
シャザーン 58.2(すみれS)
タスティエーラ 58.3(新馬1800)
ハーツコンチェルト 58.4(新馬2000)

参考
スキルヴィング 58.6(青葉賞)
ファントムシーフ 58.8(野路菊S)

断トツは57.7を持っているホウオウビスケッツなんだけど、マインドユアビスケッツ産駒であることと、皐月賞で2000m以上は流石に距離が長そうなのが見えたからね… 数字出しておいてアレだが今回は見送りたい。

こう並べるとソールオリエンスタスティエーラの数字の良さが目立つ。他の馬が世代OPや重賞での数字なのに対して、この2頭は新馬戦でこの数字を出してきた。
ソールオリエンスはここまで3戦のラスト2Fが全て非減速ラップというハイレベルなもの。コーナリングに難はあるが今回は左回りになるのは嬉しいね。ライバルになるスキルヴィングを締めやすい並びなのもいい。内枠だけに最後詰まったりしなければ大崩れはないんじゃないか。エフフォーリアでの重圧を経験している鞍上の存在は大きいね。

タスティエーラは新馬のパフォーマンスを見ると、決して中山巧者とは思えない。共同通信杯みたいに3F戦だとキレ負けしてしまう点はあるけど、4F,5Fが問われれば上位。ケチをつけるならローテーションかな。ここまで年明けから共同通信杯→弥生賞→皐月賞とダービーが春4戦目になってしまう。皐月賞の内容もよかっただけに、そこから更にもう一段、二段の上積みを求めるとなると難しい問題ではあるよね。

トップナイフの萩Sの数字もいいんだよね。ダービーってタイプの馬じゃないけど能力は高く、ノリさんが一戦一戦競馬を教えているのが分かる。先行してインを活かせば去年のアスクビクターモア枠になってもおかしくない。相手で買いたい。

一番評価したいのはハーツコンチェルト。新馬の数字はソールオリエンス、タスティエーラとも遜色ないんだけど、1つ違う点がある。先述の2頭は1800mでの数字なのに対して、ハーツコンチェルトは1周の2000mで叩きだした数字なんだ。これは数字以上の価値がある。青葉賞は騎乗が微妙なところがあって直線ゴチャついたが、スムーズに回ってきたスキルヴィングとはほとんど差のない競馬。中身を見れば人気ほどの実力差があるとは思えないんだよね。血統構成もサンデー系に母系が米国スピード血統とダービー向き。乗り方次第で逆転まであっていいと思う。

サトノグランツも数字は上位なんだけど大外枠なあ。内枠ならかなり考えたんだけど。京都新聞杯から中2週というローテもどうなんだろうか。いい馬だけどキズナ級とまでは行かない分今回は下げ。

シャザーンは見直したい。これまでスロー戦しか経験していない立場でありながら、ハイペースの皐月賞6着は悪くない。良い経験になったと思う。すみれSのように上がり勝負だと強い馬で、ダービーの方が向いているんじゃないかな。

こう見るとスキルヴィングの数字がやや劣って見える。いや全然悪いものじゃないんだけどね。実際青葉賞の内容は歴代トップクラス。だけど青葉賞に高い適性がある = ダービーと適性がズレるとも言える。書いたように青葉賞とダービーは似て全く非なるレースだからね。青葉賞馬がダービーを勝てないのはジンクスでもなんでもなく、ちゃんと理由がある。だから今回は評価を下げたい。古馬になってジャパンカップに出てきたら面白いと思うよ。能力はG1級のものがある。

ファントムシーフも良い馬だけど、数字の比較ではやや落ちる。当然能力上位なんだけど、皐月賞ではソールオリエンスとタスティエーラとは能力の差があるように見えてしまった。鞍上が鬼のように強い分安易に下げはしないけど、展開の助けは欲しいよね。落鉄を考慮しても着差以上のものを感じる。もうちょい内が欲しかったよね。

ここまで上がりがどうこう書いておいてアレなんだけど、念のためべラジオオペラは抑えたい。Cコース開幕週とあってダービーの1枠1番はあまりにも強力すぎる。馬自身もスプリングSで見せたように決め手はあるし、セントポーリア賞で見せたようにスローからの末脚比べは得意。真っ向勝負だと足りなそうな気はするけど、最内枠を活かしてシレっと3着くらいならあってもいい。

印は
◎ハーツコンチェルト
〇ソールオリエンス
▲タスティエーラ
△べラジオオペラ、トップナイフ、シャザーン
消スキルヴィング


買い目はハーツコンチェルトの
単勝と相手5頭へのワイド。
単勝
11
ワイド11-1,4,5,10,12

馬連ボーナスはお好みで。スキルヴィングに勝たれたら諦める。
ワイド2本欲しいなあ。

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