凱旋門賞 2023 予想~今年のパリは異常事態 欧州の芝のイメージを覆す馬場~

今年の夏の暑さは異常だった。

過去形で書いてしまったがまだ現在進行形で暑い気がする。そういうところ含めて異常だな。もう10月入ったぞ。
推しのお天気お姉さんが言うには今年の東京都心の真夏日(最高気温が35℃以上)は90日を数えたそうだ。90日ってそれはもう1年の4分の1だ。丸3ヵ月が35℃以上。もう仕事なんてやってられないよな。馬も走りたくないって言ってると思うよ。

凱旋門賞と今年の東京の夏にどう関係があるのかと怒られそうだが、まあもうちょっと聞いてほしい。実は凱旋門賞が開催されるフランス・パリでも異常が起きてるんだ。

パリのこの時期、9末~10頭の天気と言えば雨だ。とにかく雨が多い。
まるでこの時期のパリに行ったことがあるような口ぶりだが、私はパリはおろか海外にすら行ったことがない。
とはいえこの趣味を10年以上やっていれば、凱旋門賞前後の天気の把握なんてのは恒例行事みたいなものでもう覚えてしまう。

去年は凄かったな。レース中に土砂降りになる凱旋門賞は流石に見たことがなかった。
2年前はあの道悪の鬼、クロノジェネシスでさえ走り辛そうで、ドイツ馬トルカータータッソがブチ抜くレベルの道悪。
3年前が1番酷かった。エネイブルのラスト凱旋門賞は馬場の柔らかさを示すペネトロメーターの値が近年最悪レベルだった。
という感じで良馬場とは縁遠いコンディションで行われる。

しかし今年のパリはちょっと違う。木曜日あたりにちょっと雨が降ったそうだが、その日以外は晴れや曇りの好天続きなんだよ。大分前から週間天気をチェックしていたけど驚いたもんね。この時期のパリに雨マークがないなんて信じられない。

当然馬場状態もかなり良好で、アークウィークエンド初日が終わった段階で書いているんだけど、どのレースも過去5~6年で1番速い時計が出ている。10FのG2ドラール賞とか2分切ったくらいだ。時計の出方としては2015年に近い印象。
その2015年はゴールデンホーンが勝った年で時計は2:27.23。2分30秒を切る時計が想定される。

2015年
1着 ゴールデンホーン 〇
2着 フリントシャー ※
3着 ニューベイ 〇

2018年
1着 エネイブル
2着 シーオブクラス
3着 クロスオブスターズ 〇

〇印がついているのは2100m以下のG1実績があった馬。2100って細かい数字なのは、フランスはガネー賞や仏ダービー/オークス等2000mより2100mG1の方が多いからそうしている。

2015年のゴールデンホーンは英ダービー勝利後はエクリプスS,インターナショナルS,愛チャンピオンSと10F路線を使っていた。
2着のフリントシャーは2000mG1勝ちはなかったが、ドバイやアメリカで活躍するなど硬い芝への適性が高かった。
3着ニューベイは仏2000ギニー2着があって、2100mの仏ダービーを勝った。

2018年のエネイブルはもう別格として、3着クロスオブスターズはガネー賞勝ちがある。シーオブクラスは12F路線だったんだけど、ヨークシャーオークスはイギリスでは珍しい平坦コースのヨークでの実績。時計も早かった

こんな感じで2400mよりそれより短い距離での実績、または硬い馬場への適性を見せている馬を狙っていきたい。欧州の馬場は重くて時計が掛かるイメージを持つ人は多いと思うが、ロンシャンが硬い時は本当に時計が出る。芝1400mの世界レコードはロンシャンで出たくらいだ。

地元フランスの無敗のダービー馬、エースインパクトは素直に有力だと思う。ロンシャン・2400mが初めてであるが、決め手に優れているタイプでクラックスマン産駒。特に問題はなさそう。
仏ダービーの2:02.63は強烈に速い。フランスギャロなだけに計測が怪しい部分はあるが、フランス勢では硬い馬場の適性はナンバーワンでは。

硬い馬場への適性ではウエストオーバーも上位。
今年に入ってG1を4戦4連対。ドバイシーマクラシックでイクイノックスの2着に入ったのを覚えているファンも多いだろう。あの後コロネーションCで2着してからサンクルー大賞を2分25秒台という速い時計で勝利。時計勝負には強そう。しかも最内枠引いたんだよな。既に硬い馬場でここからオープンストレッチ解放となるとどうしたってイン有利になりそう。問題はホーンビーがちゃんと捌けるか。ホーンビーには悪いけどなんか勝つイメージがない。馬はいい。

その隣フィードザフレームが怖い。
こちらは10F実績はないが今年のパリ大賞を2:26.71という好時計で勝利している。稍重相当だけど本当なのかこのタイム。一番のプラスは鞍上。2番枠引いてスミヨンとかもう絶対にポジション離さないだろこれ。決め手はあるし一番オープンストレッチを活かせそうなのはこの馬な気がする。スミヨンで詰まったらそれはもう仕方ない。

この中で一番レーティングが高いフクムはちょっと微妙。
実績が12F路線に寄り過ぎてるのが気になる。なおかつそこまで時計に強いわけでもない。そして外枠。例年なら評価してもいいけど今年に限っては下げたい。もう一雨ほしいところかな。

追加登録してきたコンティニュアスは多分スピードが足らない。注目されるのは分かるが、こちらももうちょい時計が掛かる馬場の方がいい。

フォワ賞を勝ったプラスデュキャルゼルは10F前後の好走実績はあるんだけどほとんど道悪なんだよな。去年のあの土砂降りの凱旋門賞当日のオペラ賞を勝つってことはそういうことなんだと思う。フォワ賞の時計も遅すぎて参考にならないしそんなに買いたくない。

それならファンタスティックムーンの方がまだあるかな。珍しく良馬場を見越して追加登録してきたくらいだ。基本ドイツ馬は道悪の時に買いたいんだけど、その中ではまだ良馬場でもやれるクチ。時計足らなさそうだけど。決め手はあるし血統もドイツにしては重すぎないし可能性という点で抑えくらいならアリ。

ということなので他のドイツ馬ミスターハリウッドシスファハンはナシ。来年以降道悪になったら買う。

大穴でフリーウインドが面白い。
まずジョッキーが最強。前走ヨークシャーオークス2着の時計がかなり速く、2018年のシーオブクラスに通じるところがある。勝ったウォームハートはその後ヴェルメイユ賞も連勝し、斤量差が4Kgあったことを考えると着順以上に評価していい。

もう一頭オネストも抑える。
ジャパンカップの後長期休養して、ジャックルマロワ賞で復帰というワケの分からん使われ方をしており、愛チャンピオンSを叩いた今回の方が上積みはありそう。まともな使われ方をした今回人気を落とすなら拾ってみたい。

最後にスルーセブンシーズ
馬券妙味的には買えないが、実は結構面白いと思っている。歴史を作るのって日本最強クラス…ではなく意外とこんな感じ馬だと思うんだよね。マルシュロレーヌがそうであったように。正直なところを言うと馬格と地力がもう一段階欲しい。欧州だと牝馬でも58kg背負わされるんだよな。小柄なスルーセブンシーズにはちょっと酷な気がする。

印は
◎ウエストオーバー
〇エースインパクト
▲フィードザフレーム
△フリーウインド

3連単
6,13→6,7,10,12,13→3,6,7,8,10,12,13,14

ヨーロッパは馬番とゲート番号が違うから要注意。
あと入金も忘れないように。

スルーセブンシーズが先頭で駆け抜けて、この予想が外れてくれることを願う。

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