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【球春】黒田が野球に着替えたら

 日本語としてはおかしな題名ですが、「彼女が水着に着替えたら」をパクりたかったのです。内容としては、拙著「黒田製作所物語」の登場人物で野球チームを編成したら?というIFを楽しむというか、妄想を語る稿になります。プロ野球の開幕を祝しての独り遊びです。
 ミーミーさんが楽しんでくれると良いな、というラブレターみたいなものかも知れません。

 では、まずはラインナップの紹介です。イメージは高校野球です。著者としては、こうなりました。
1番(中) 大高工場長
2番(三) 柳沼常務
3番(捕) 黒田和美
4番(投) 黒田虎一
5番(一) 黒田美希
6番(遊) 冨塚 恵
7番(左) 加藤工場長
8番(右) 田中(銀行員)
9番(二) 渡辺 勝成

1塁コーチャー 三井、3塁コーチャー 小沢、監督 福島太郎
では、スウィングマンさんの創業20周年の祝杯をあげつつ、ダラダラと理由の説明です。(だから誰得の話なの?と自分にツッコミを入れておきます)

1番 大高工場長(センター)
 先頭打者は物語序盤のMVPであり、主人公を導いた水先案内人のような大高工場長以外にはあり得ないですね。打率は3番の和美選手に劣りますが、出塁率の高さは、断トツのチームNO1です。通称「タカの目(ホークアイ)」と言われるほど選球眼がよく、四球を選ぶことも多いです。また、本人の出塁だけでなく、球数を投げさせることにより、相手投手はその持ち球や癖を露わにされてしまうので、チーム全体の攻撃力を大きく高めることに貢献する選手です。
 実は守りの要とも言うべき「捕手」が得意なのですが、投手との相性、チーム全体の編成を考慮して、正捕手を「和美」に譲り、センターからチーム全体を把握して、鼓舞している。リーダー的存在です。

2番 柳沼常務(サード)
 攻守ともに堅実なプレイヤーです。体はいかついのですが、器用な選手でバントや犠牲フライ、進塁打など、状況に応じた役割を担います。普通にクリーンナップを担うこともできる実力があると見られています。
 また、サードという厳しいポジションですが失策が少なく、守備でもチームに貢献します。肩も強いので、内野・外野もこなせるユーティリティプレイヤーとして、チームのピンチを救うこともあります。
 ただ、性格が繊細なので、野次に弱いという弱点があります。

3番 黒田和美(キャッチャー)
 長打力はありませんが、シェアなバッティングで、打率はチームでNo1です。どんな球でも広角に打ち返す器用な打者です。好球必打という感じで、早いカウントから積極的にスウィングしていきます。カウントが悪い状況での粘りもあり、相手チームからすると、やっかいな選手かもしれません。
 ただ、捕手ということで、失点した後などに、責任感から少し精彩を欠くことがあります。また、肉体的には恵まれているとは言えないことから、単打が多く、打率の高さに比して打点が少ない傾向にあります。
 捕手としては、巧なリードで力を引き出すほか、ラフプレイを受けても「落球はしない」ことから、チームに安心感を与える存在です。
 なお、ラフプレイをしたチームは、大きな報いを受けることになるので、この地域ではラフプレイが大きく減ったと言われています。

4番 黒田虎一(ピッチャー)
 頼れる4番、「得点圏打率」が非常に高く、長打も打てるため、打率に比して打点が高いです。また、劣勢の試合を逆転することも多いです。 
 そして、選手として驕ることなく、謙虚にチームプレイに徹しますので、背中でチームメイトを鼓舞するタイプです。勝って奢らず、負けて潔くというスタイルは、相手の選手や監督からも敬意を表されることもあります。
 子どもの頃に事故で入院して生死の境を体験したことがあり、「生きて野球ができる」という喜び、幸せが彼を真摯な選手にしているという背景があります。球も速く制球力もあり、正にエース、チームの大黒柱と言われる存在です。
 
5番 黒田美希(ファースト)
 クリーンナップの最後、3番、4番の仕事を受けて仕事をする選手です。良い選手なのですが、
「相手投手の決め球を打ちたがる」
という、性格的な課題があります。このため、早いカウントではスウィングせずに、相手投手の決め球を待ちつつ、それがこない時に、カットしようとして凡打してしまうことがあります。
 しかしながら、決め球を打たれた相手投手が意気消沈して、その後に乱打を浴びることも多く、4番・5番のアベックホームランも多いため、「恐怖の5番打者」という存在です。
 その打力を生かすため、比較的守備負担の小さい、ファーストを任されていますが、守備はあまり得意ではなく、試合の終盤で守備固めの選手と交代されることもあります。

6番(遊) 冨塚 恵、7番(左) 加藤工場長
 長くなりましたので、巻きます。
 期待のルーキー冨塚と、加藤はセットみたいな感じです。どちらも攻守に渡り良い選手なのですが、冨塚は経験不足から多少のムラがあり、加藤は逆に殻を破れない感じで、その潜在力を生かしきれていない感じですが、この師弟コンビは、二人で良い仕事をすることも多く、「仕事師」という存在です。二人でチャンスメイクをすることや、次に繋がる結果を出すことも多いです。ある意味では「裏の3番4番打者」です。また、この二人に、サードの柳沼を含めた、左サイドの緻密な連携守備は、相手チームのチャンスをことごとく潰していますので、打率とか打点以上にチームに貢献している選手たちです。
 将来のクリーンナップを担うことが期待されています。

8番(右) 田中(銀行員)、9番(二) 渡辺 勝成
 バイプレイヤー中のバイプレイヤー、というか、あなた方「黒田製作所」に勤務してないでしょう。というお二人ですが、間違いなく「チーム黒田」の二人です。
 実は筆者のキャラを一番投影しているのは、田中です。人の良さとタイミングの良さ、そして覚悟を持つキャラです。所属としては外様ですが、誰にも期待されない8番打者として、守備機会の少ないライトを守りつつ、チームの勝利のために、仕事をしています。

 渡辺も然り。プレイヤーとしての能力は高くないので、9番に居ますが「チーム力」という意味では、プレイングコーチとして、全体の戦局を見つつ仕事をしています。和美と大高という、センターラインを繋ぎつつ、内野の中心としても、全体のバランスをとることができる調整能力に長けた存在です。
 
 大高、渡辺が、和美の意図を受けて、守備位置を統制することにより、相手チームが
「よし、行ったー!」
と感じたヒット性のあたりが、守備範囲に収まり1塁で「OUT」という場面が多く見られるのも、チーム黒田の試合観戦の面白さです。

 ということで、長々とすいません。もうちょいです。
 1塁コーチャー 三井
 凄い良い選手です。が、ちょっとロートルなので、長時間のプレイができず、基本はベンチとコーチングです。が、代打の切り札です。ここぞ、という場面では、虎一並みの仕事を見せてくれます。
 ただ、拠点が「群馬」なので、郡山を拠点とするチームのスタメンにはできませんでした。

 3塁コーチャー 小沢
 出番は少ないのですが、好きな選手です。技術者でもなく、経営者でもなく、「普通の事務員」なのですが、実はチームには欠かせない存在です。
 黒田製作所物語という話では「虎一の母、シカ」の方が出番が多いのですが、裏設定としては、小沢は「良い仕事」をしているのです。

 高校に入学して、なんとなく「野球部」に入部したのですが、持ち前の明るさ、前向きさにより、監督も含めてチーム全体のバランスをとるという、献身的な存在です。選手としてグラウンドに立つことはありませんが、ベンチでは誰よりも汗をかき、時にベンチに入れず、スタンドに置かれたとしても、勝利を信じて声を出し、スタンドを鼓舞する勝利の女神のような存在です。
 このため、選手たちから信頼され「彼女をベンチに」という声が高まり、「3塁コーチャー」を務めています。

 部員の能力、性格を十二分に把握し、部員たちの情報から、相手チームの状況も理解し、判断した彼女のコーチングは、時に勝敗を左右するような場面で、勝利の女神の笑顔を向けさせる力になると、言われています。

 監督は常に「ノーサイン」です。

 ここまでお読みいただいた方への御礼として、黒田製作所物語を、2021年3月中は、ここに置いておきます。
 このお話を読んでいただくと、この稿をより、楽しんでいただけると思います。が、正直に申し上げます、「書いてて楽しい」という自己満足の稿です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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