見出し画像

【駄文】桁違いに勘違い

 先日、伊坂 幸太郎さんの「逆ソクラテス」を読んで、
「僕は、そう、思わない」
を時々使いながら、先入観の怖さについて再認識していたところですが、この1年間、自分の先入観から大きな勘違いをしていたかもしれません。

 Kindle出版した電子書籍については、「紙本のページ」のような位置に「位置№」というものが付されています。総じて「紙のページ」よりも10倍程度大きく表示されています。例えば、「元宮ワイナリー黎明奇譚」について、Web上のamazonの紹介ページでは「96ページ」と表記されていますが、電子書籍を開くと、全体の分量として「位置№1042」と表示されるのです。
 御承知の方も多いと思いますが、Kindle出版においてページ数というのは、大きな意味を持ちます。それは unlimited(読み放題)サービスにおいて「実際にページを捲られた最初の1回となるページ数が、ロイヤリティの対象」になるからです。本が購入された場合は、読もうが読まれまいが1冊単位でロイヤリティの対象になりますが、unlimitedの場合は、ダウンロードした後に「実際にページが捲られた数(最初の1回のみ)」がロイヤリティの対象になるということです。読まれたページ数✖️ロイヤリティ約0.5円になります。

 私が発刊した電子書籍は全て unlimitedの対象にしています。処女作である「公務員のタマゴに伝えたい話」は、amazonの書籍紹介では「118ページ」と表示されています。そして、昨年7月にunlimitedによる「ロイヤリティの対象」になったページ数は「9,134ページ」でした(この時が最高ページ数です)。
 単純に118ページで割りますと77冊相当になります。
「いやいや、それは変でしょう。無名のオッサンの著書が、宣伝もしてないのに、77冊分も読まれるはずないじゃない
という、私の疑問に対し、私が応えました。
「位置№1230で割れば約7冊だよ。Kindleは位置№でページ換算するのでしょう
ということで、自分を納得させていたのですが、昨日、この考えを崩す者が現れました。私の知人です。
「Kindle unlimitedがキャンペーンで安かったから、入会して「恋する旅人」を読んだよ。結構、面白かったから一気読みしたよ」
との連絡がありました。彼は人をペテンにかけるような人物ではありませんので、多分読んでくれたのでしょう、そして、amazonの「読まれたページ数 」を示す棒グラフに、棒が立ちました。
「恋する旅人138ページ」
恋する旅人の「ページ数は106」、「位置№は1051」となります。
知人のことを信用するなら、unlimitedのページカウントは、本来のページ数になるようです。確かに、amazonのサイトにも、他のKindle出版を紹介するサイトにも、どこにも「位置№でカウントする」との文字は見つけられません。ということは、
「Kindleは位置№でページ換算する」
というのは、「無名のオッサンの本が読まれるはずがない」という、私の先入観が生んだ「勘違い」なのかもしれないのです。
 そして悲しいことに、どの本も「売れない・読まれない」状況ですので、「買ったよ、読んだよ」との話について、その日のAmazonの棒グラフが立つかどうかで、真偽が推認できてしまうのです。

 しかし、そうするとですね。普段から「売れない・読んでいただけない」と嘆き節の著作について、少し考え方を変える必要があるかもです。
「売れないけれど、unlimitedで少しは読まれています」
 これもまた勘違いしている可能性がありますので、糠喜びする訳にはいかないのですが、知人のおかげで少し明るい気持ちになれました。
 どちらにしてもロイヤリティの金額に変わらないのですが、自分が考えていたよりも、10倍近い人数の方々に読んでいただけていたのかもと考えると、有難いことと感謝です。(昨年7月の公タマ伝で言えば、unlimitedで読んだ方が7人くらいかと思い込んでましたが77人くらいの方に読んでいただいていたかもです)。

 なお、Kindle unlimitedがキャンペーンで安い時期でも、著者へのロイヤリティは同額とされていますので、本稿をお読みの皆さまに「Kindle unlimitedキャンペーン」のお知らせが届きましたら、
「入会→太郎の著作をダウンロード→読む」という展開をお願いします。もちろん、キャンペーン以外の時期でも大歓迎です。Kindleは端末が無くても、アプリを無料でダウンロードして電子書籍を読むことができます。

 知人は「恋する旅人」を読んでくれたようですが、今月の推しは「黎明奇譚」です。よろしくお願いします。「宣伝強化月間」の開催に伴い電子書籍の販売金額を昨日から値下げしましたので、現在の価格は300円です。
 バファリンの半分は優しさで、太郎のロイヤリティのほとんどはnote街の優しさでできていると言われています。
 なお、サムネ画像は「ふくしま逢瀬ワイナリー」です。現在シードルキャンペーンを開催中とのことです。


サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。