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SENDAIの光 #シロクマ文芸部

 十二月と言えば「SENDAI光のページェント」なのです。どんなイベントなのかは公式サイトやウキペディアをご覧いただくとして、東北に住む私にとりましては「SENDAI光のページェント」に心沸き立つことになります。

 とは言え、私の住む街から仙台までは120kmくらいありますので、おいそれと観に行ける距離ではなく、また「夜のイベント」というのもハードルになりますので、人生で2回しか観に行ったことはありません。
 もちろん一人で観に行くのは寒さを厳しく感じますので、2人で観に行きました。一緒に行った方は、その後幸せな結婚をされたと聞いております。

 さて、仙台と言えば名物「牛タン」を思い浮かべる方も多いと思います。私も仙台を訪問した際には、なるべく「牛タン発祥の店」を訪問して牛タンを食するのを楽しみにしています。
 正確に言えば「発祥の店」のエピソードを楽しんでいるのかもしれません。正直に言えば「美味しい牛タン」が食べたい時には、別な店を選択することもあります。ですが「発祥の店」で食したいと考えてしまうのです。

 肉は厚めで歯ごたえがあります。漬物はしょっぱいです。麦飯の量が多いです。それが良いのです。
 聞きかじりの話になりますが、この発祥の店は創業者の方が
「お肉を安い値段で、お腹いっぱい食べて欲しい」
という考えで立ち上げたとそうです。
 そのため、当時は「捨てられるくらい安い値段」だった、牛タンとテール(尻尾)を材料として、美味しく食べていただくために工夫した結果、厚焼きの牛タンとテールスープを生み出したらしいのです。
 ご飯も安い値段でお腹いっぱい食べてもらうために、麦飯としょっぱい漬物になったと聞いています。

 「美味しいご飯」であれば、良い材料を選ぶ方法もあったと思いますが、「安くお腹いっぱい」を実現させるための材料、調理方法が、その店独自の味を生み出し、新しい食文化を開拓したと感じています。
 その創業者の精神は、仙台の光であるとも感じています。

 その物語を楽しむために、「牛タン発祥の店」に行きたくなるのです。

 先日、とある事情により休暇をいただきつつ時間を持て余した私は「牛タンを食べに行こう」と、高速バスに乗り仙台に向かいました。
 バスに揺られること約2時間、広瀬通りでバスを降りて国分町を定禅寺通り方向に向かいました。
 店の前には並んでいる人の姿はなく
(平日の昼前に来て良かった、ゆるりと牛タンランチを楽しもう)
とニヤニヤが止まらない私でしたが、店の前で目の前が真っ暗になりました。

 『火曜定休日』
(本文ここまで)

 実話です、ノンフィクションです。別な店で「牛タン」を食しましたが、感想は控えます。
 帰りのバスは寒かったです。
#何を書いても最後は宣伝
 本文と関連は薄いですが「元宮ワイナリー黎明奇譚」を貼っておきます。
 本文との繋がりがあるとすれば「ノンフィクション」という言葉でしょうか。


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