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【実録】若きウエテルの悩み

 高校を卒業する直前に、運転していた軽自動車で交通事故を起こしました。車は姉から借りていたもので、まだローンが残っていましたが、廃車になりました。姉は私を責めることなく、別な車を購入することにしましたが、二重ローンは厳しいということで、廃車にした車のローンについては、私が負担することにしました。

 月額25,000円を12回ということになりましたが、高卒の国家公務員の初任給は99,500円であり、所得税が引かれた後に、研修所の寮費と自動車ローン分を支払うと、手元の残る金額は多いとは言えず、厳しい家計での生活を余儀なくされました。当時、税関の研修所は東京の市ヶ谷駅の近くにあり、他の研修生が東京で遊興する中、外出を控え、即席ラーメンを毎日食するような生活が始まりました。
 しかし、1ケ月と持たずに、栄養不足からの体調不良となりましたので、
「三食の食事だけは、寮の食堂でちゃんと食べることにしよう」
と、食生活を見直し、即席ラーメンのお世話になるのは、週末くらいにしました。そんなこともあり、当時500円だった「吉野家」の牛丼の美味しさに感動したとも言えます。

 花の都東京にいながら、金が無く、美味しいものも食べられず、街歩きもしない、引きこもりのような生活は、どちらかと言えば黒歴史に近いものではありますが、仕方なく寮の図書館に備えつけの本を片っ端から読み倒していました。内容は全く覚えていませんが、「日本文学全集」を「あ行」の作家から最後の作家まで読み通したような気がします。

 食事や娯楽、交友関係など、いろいろなものに飢えてるの悩み(ウエテルノナヤミ)という若き頃の思い出でした。
 なお、車のローンが終了したら、生活が楽になることを期待していましたが、翌年度からは夜間大学の学費を捻出するために、生活に余裕の無い日々が続くのでした。

 正直に申し上げます、みとんさんの「駄洒落かよ」が聞きたくて起こした稿ですが、余りにも苦しすぎるネタに、駄文屋とは言え、少し悩ましい気持ちです。どうか、みとんさん、哀れと思いましたら、ツッコミをください。

 さて、大学に入学しても、何かを学びたいとか、将来的にこうなりたい。という夢や野心はありませんでしたが、note街のおかげで、学んだ法律のこととか、読んでいた本などが、全く無駄ではなかったのかも知れないと、少し思えるようになりました。それでは、凛ちゃん、お願いします。

人生に無駄なこと

 こんな駄文を重ねることも、売れない・読まれない書籍を自費出版することも、いつか「無駄ではなかった」となる日を夢みたいものです。

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