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【企画参加】時代遅れ

 目覚めは最悪な気分だった。多分、ではなく確信に近い感覚として、昨夜の安酒が原因だとは思う。ウザイ話を長々と聞かされたことも腹立たしい。行きたくは無かったが、後輩から「相談したいことがある」と言われれば、断るというのも、意地が悪い話。仕方がないことではあるが、俺の方が金を使って、気を使って、時間を使うというのもおかしな話だ。
 誰にも愚痴を零せない俺は、ワリに合わない気がしてならない。

 いずれにしても先ずは起きるかと、体を起こし、目覚まし時計を見た。偶々ではあるが、見た瞬間にベルが鳴りだしたので、すかさずストップボタンを押す。少し気分が良くなる気がした。たいしたことではないが、この最悪な気分を変えてくれるなら、箸が転がっても笑ってやりたい気分だった。確か、二件目のラーメン屋も俺が出したよな。中身が薄くなった財布は、予想以上に減っていたが、朦朧とした記憶の糸を手繰れば、この財布が現実であることは明らかだった。

 確か、口座にはまだ数万円は入っている、出勤前にコンビニでおろすとしようか。
 彼の力になれたかはわからんけれど、自分が先輩から預かった恩は、次代に贈らなければならん。

【以下、補足説明です】
 上のリンクにあります、「ゆっこさん」の企画に参加するために、【創作】として起こした稿になります。唐突なスタートで混乱された方、申し訳ありません。
 普段は「企画はあんまり好きじゃない」を公言していますが、正確に言うと「順位をつけたり、賞を付けて、選外となる悲しい人を創るような企画、不幸の手紙のように、誰かに負担をかける企画は好きじゃない」
という想いがあります。一方で、
「noteは好きに楽しむべきステージ」
という思いもありますので、他人の企画に「良いとか悪い」を語るのは控えています。
 ただ、本質的にnoteは順位やランキングをつけない、というテーゼがあるところが好きなので、それに沿うような「全員参加型」の企画は盛り上げたい気持ちもあり、「あおはるおじさん」や「スウィングマン」の企画には積極的に参加してきた経緯もあります。

 さらに付け加えれば、「賞金」があることも、あまり良しとは思わず、鬼平犯科帳で言うところの

長谷川平蔵  「ただし、一文も出ないぞ」
岸井左馬之助 「そこがいいところさ」
(鬼平犯科帳 暗剣白梅香)

というところに憧れるのです。あくまでも
「個人の感覚です。他の方の企画を否定するものではありません」
自由な舞台であることが、noteの一番の魅力なのですから。

ということで、ゆっこさん、面白い企画を有難うございました。稚拙で強引な文章ではありますが、良い修行をさせていただきました。

 あ、大事なことを忘れるところでした。「何を書いても最後は宣伝です」ということで、今月推している黎明奇譚のリンクを貼ります。
 電子書籍と紙書籍があります。


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