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【駄文】7月には黎明記念日

 昨年、もっとも「スキ」をいただけない記事の一つに「課長は良い人です」という稿がありました。私の著作で課長と言えば
「フロンティアミッション(公タマ伝収録)の商工振興課長」、
「元宮ワイナリー黎明奇譚の相馬課長」、
「題名のない物語(恋する旅人収録)の塚原課長」
がいます。この3課長、名前は異なりますが、私の設定では、ほぼ同一のキャラクターです。拙著をお持ちの方は、是非読み比べていただき、類似性・相似性を楽しんでいただければと存じます。

 物語としての演出上「主人公に試練を与える存在」として描かれることの多い「課長」ですが、設定としては「少し不器用で、部下のことを守ろうとする優しい上司」になります。決して悪い人ではないのです。ただ、気持ちが熱すぎるので、傍から見ると「ハラスメント」のように見えることもあるという人物です。「題名のない物語」で、ようやくそこの辺りを掘り下げることができたと安堵しています。
 もちろん、その上にいる次長や部長も良い方々ですので、主人公がそれなりに活躍できたとしたら、上司に恵まれたことが大きな要因になります。主人公に成り代わり、上司の皆様に御礼を申し上げます。

 そして、組織名や人名は異なりますが、フロンティアミッションと黎明奇譚は同じ世界観の物語です。どちらも2014年春に物語がスタートしています。東日本大震災から3年を過ぎて、東北の片田舎に残る閉塞感の中で、「何とかしなければ」という切迫感を抱きながら、それぞれの主人公が、地域のために足掻く物語となっています。
 そして、舞台は異なりますが、題名のない物語も、ほぼ同じ時間軸で動いています。東京で働いていた木元が「故郷の役に立ちたい」、西野が「木元の転職を応援したい」と考えた背景には、東日本大震災からの復興というものがありました。ただ、恋の物語に「影」を落としたくないので、本編では描写を避けた設定となります。

 時期と世界観が同じなので、元宮ワイナリーが誕生し、そこに木元が就職したという形で、二つの物語は繋がっているのです。元宮ワイナリーが無ければ、木元は転職ができず、異なる展開になっていたことでしょう。そして、それぞれの物語が完結した後、大沼と木元はワイナリーで客と従業員として数回顔を合わせ、話をするような仲になっています。その辺りのことを匂わせた「題名のない物語」の外伝となる話がこちらです。

 『太郎さん、この記事読んでも、イマイチ書いてあることがわからない』という方もいると思います。まずは「黎明奇譚」と「恋する旅人」を読んでいただくと、本稿をより楽しんでいただけると思います。
 さらに「課長ネタ」をフルに楽しみたい場合は「公タマ伝」収録のフロンティアミッションもお読みいただければと存じます。

 本日は朝のうちにnoteに1本投稿したところですが、柄にもなく「真面目な話」、「露骨な宣伝抜き」という内容で記事を仕上げてしまい、「自分らしくない」とストレスが溜りましたので「細かすぎて誰にも伝わらなくても良い、好きなことを書こう」という心境で本稿を書き上げました。
 けど、本当は皆さまに著作を読んでいただき、想いを伝え「そういうことですか」と納得して欲しいです。できれば7月10日9時までにお読みいただき、納得して欲しいです。7(なな)10(とう)9(く)ですから。

 さて、7月は黎明奇譚宣伝強化月間と位置づけて、露骨な宣伝を続けていますが、今のところ「しかし効果は無かった」が続いています。書籍は1冊も売れず、kindle unlimitedで「読まれたページ数」は4ページと、著作の中で最下位です。
 このような状況ではありますが、黎明奇譚の紙書籍について、出版代行社さんから校正用の原稿が送付されてきました。その奥書によると発行日が「7月10日」になっていました。今週末か来週早々には、紙書籍も購入いただけるようになると思います。なお、紙書籍の特典として、「黒田製作所物語」の外伝である次の記事も加えています。この外伝は、是非、黒田製作所物語の後に読んでいただきたい作品です。

 そして、黎明奇譚を読んでいただき、「この本がいいね」と感じていただき、7月の暦に「黎明記念日」と記入して欲しいと、星に願う夜でした。

 「星が見えなくて残念」という地域もあるかと存じます、確かに。
それでも星は輝いているのです。雲の向こうで、私たちの心の中で。

 私たちも、皆、地上の星なのですから。


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