【創作】妖精綺譚 平成2年秋の話
拙著「銀山町 妖精綺譚」の外伝です。本編をお読みいただかないと、『まるで意味がわかんない』
という、不親切な作品になります。 御理解の上、お読みください。本編はこちらです。
(以下 本文です)
軽くノックをしてから、総務課長の木村は町長室に入室した。係長の宗像を同席させず、自分一人が呼ばれたということは、進捗が遅れている事業の話で、重たい内容と予想できたため、体は緊張で強張っていた。
「木村課長、忙しいところお呼びだてして、申し訳ない。呼ばれた理由は予想していると思うが