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『回収率を5%ずつ底上げしていくレース質マトリックス馬券教本 実践編』-競馬本の感想-

立川優馬さんの新刊

回収率を5%ずつ底上げしていくレース質マトリックス馬券教本 実践編

を読みましたので感想を書きます。

立川さんはレース質マトリックスに続く2冊目ですかね。

今回は、実践編です。

まずタイトルの5%ずつ底上げしていくというテーマが、毎週(良い意味で)淡々と予想を積み重ねている立川さんらしいなと思いました。

冒頭に出て来る、

『持続可能な競馬ライフ』

って、いい言葉ですね。一撃必殺の飛び道具だけだと継続できないですからね。

実は立川さんの考えは自分にも非常に近い部分があり、とりわけ「隊列」の考え方は共感できるところ多々。そのほかについても、共感・発見、ともにありました。

例えば、内有利について。

ひと言で内有利と言っても、

「内が有利だから内有利」

なのか、それとも、

「外が不利だから結果として内有利」

なのか、これって近いようで、違うんですね。予想の仕方もかわってくる。

そういった予想をしていくとぶつかる課題について、丁寧に、時に図解も交えて説明されています。

もうひとつ共感というか、納得したのは今年の札幌ダートの傾向の話。ここら辺は掴んでいれば馬券も攻めやすくなるので、是非本書の中でご覧ください。

どちらかといえば「発見」に近かったのは小倉ダートの話。含水率はそこまで意識していなかったのですが、含水率による傾向の違いは少し意識して取り入れてみようかなと思いました。

こちらも是非読んでみてください。

そして、

「傾向通りに買うことの大切さ」

これはね、もう枠や隊列を考えていると痛いほどわかります(笑)。

結局、個別の馬よりも全体の傾向に沿って攻めておけばよかったじゃんという。わかっていてもできないこともあるけど、わかっていればできることもあるので、改めて気を引き締めた次第です。

競馬の書籍って読んだ中で3つ4つ新しい発見があれば、すぐにペイできると思うんですよ。なので、きちんと出馬表と向き合って、枠や隊列、馬場、レースそのものの構造を知りたい方にはオススメできる一冊です。

回収率を5%ずつ底上げしていくレース質マトリックス馬券教本 実践編

知ってること、当たり前のことでも、改めて意識しないといざ実践(予想)になったときに、抜けてしまったりもするので、再確認する意味でも大事ですよね。

底上げって、「地味だけど、本当に必要なこと」ですからね。

<以下、余談>

そういえば自分も最初の本は枠について書いたものだったなと思ったのですが、ふと思えばもう14年前でした(笑)。そして、実は16年前の夏に、競馬王にも企画を持って行っているのですが、その時も「レースの風景を見ろ」という、馬場と枠の話でした。

最近は騎手について書くことが多いですが、もっとも大切にしている枠、隊列についても改めてどこかのタイミングでまとめてみたいなと、読みながら思いました。

読書の秋…というよりもはや冬ですが、体調に気を付けてお過ごしください。寒い日は、のんびり読書もいいですね^^

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