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未来の建設業を考える:「2023年 癸卯(みずのとう)に期待を込めて」(2023年1月5日)

2023年 癸卯(みずのとう)

昨年の漢字一字は、「」だったが、今年の漢字はなんだろうか?十二支が「」だから、ぜひとも、景気も建設業も「跳」の年にしたいものだ。
今年の干支は十干(じっかん)も入れて、「癸卯(みずのとう)」。
 「癸(みずのと)」は雨や露、霧など、大地を潤す恵みの水を表し、十干の最後にあたる癸は、次の新たな生命が成長し始める状態を意味する。
 「卯(う)」は安全、温和の意味に加え、うさぎのように跳ね上がるという意味で、何かを開始するのに縁起がよく、希望があふれ、景気回復、好転するよい年だ。
 癸卯(みずのとう)の年は、「癸」と「卯」の組み合わせから、これまで以上に、努力が実を結び、勢いよく成長し飛躍するような年になると言われる。

干支(えと)・十干(じっかん)

 干支(えと)は、十干(じっかん)と十二支の組み合わせでできている。十干は「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類あり、太陽を象徴とした生命の循環を表している。十二支は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類あり、月を象徴とした生命の循環を表している。干支はこの2つを組み合わせて60種類あり、60年をかけて一巡する。

卯年の建設事業

 過去の卯年を振り返ってみると、1963年黒部ダムが竣工。誰もが知る日本を代表するダムのひとつ。間組、鹿島建設、熊谷組、佐藤工業、大成建設がそれぞれ受注し、その難工事から、石原裕次郎の「黒部の太陽」やNHK番組「プロジェクトX」でも有名だ。
1975年には新関門トンネル開通。当時は、日本一長い鉄道トンネルだった。
1987年はJR各社が発足した年。その後の各社の発展状況をみると、まさに卯年のように跳ね上げた会社だ。
 建設プロジェクトでは、1987年に関西国際空港が着工されたり、1963年に村野東吾の設計による日生劇場が完成したりするなど、新しいことが生まれた年だ。1999年は2000年前であるため、ロンドンのミレニアムドームに代表されるような、ミレニアム関連施設の建築も数多い。やはり卯年は、何かが生まれ、飛び跳ねる感じがする年だ。
 正月のTVコマーシャルでも、大手ゼネコンや設備会社をはじめ多くの企業が、地球温暖化対策やグリーン対応、DXなどのデジタル社会が進むことで、生産性を向上させるだけでなく、社会に貢献できる企業を目指す姿勢が表れていた。

前向きに飛び跳ねる年へ

 ぜひとも、建設業全体、卯年にあやかり、前向きに飛び跳ねる年にしたいものだ。
 ところで今年は関東大震災(1923年9月)から100年目にあたるそうだ。干支とは関係なく、地盤だけは跳ねることなく安定していてほしいものだ。
 いずれにしても、癸卯である今年が、建設業のみなさんにとって良い年で、景気よく「跳ねる年」となることを心より祈願します。

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