abcmorphous the5th 参戦記

 ご無沙汰しております、大和田です。7月15日に行われた大会「abcmorphous the5th」に参加し、なんと総合5位という望外の成績を残すことができました。
 というわけで、忘れないうちに大会前~当日のことをしっかりめに書き連ねたいと思います。どうぞお付き合いください。

※以下、問題のネタバレが多少含まれます。先にペーパーを解いたりフリバで押したりしたい方は見ないほうがいいです。

【大会当日まで】
 3月のabcで不甲斐ない結果に終わってしまった僕は、7月に控えていたモルファスで結果を出すことに目標を切り替えて、いろいろ他にやることもありつつゆるゆると座学を続けていました。1か月前くらいからは座学・フリバともに強度を上げていき、徐々に手応えも掴み始めてはいました。
 それでもやはり不安なものは不安です。abcから4か月も空けば下の世代が一気に伸びてくることも予想できたし、自分を過信するのも怖かった。少しでも不安を和らげようと、前週にはサークルのフリバとは別に短文基本のフリバ会を敢行し、連付5〇2×やNumber10を回しました。振り返ると、こうやって直前に場数を踏めたのはかなり大きかった気がするな。普段のSQフリバも含め、一緒に押してくれる人がいっぱいいる環境には感謝しています。あとは空いた時間で一心不乱にAnkiを回していました。本当はもっといろんな問題集を読み込みたかったし、残ってる対策ペーパーを解いたりもしたかったけど、自分にはこのスタイルが1番合っているのでこれでよかったと思っています。
 前日にはしゃにむにや丸原が激励のLINEを送ってくれて大感激。やっぱり持つべきは同期。これで精神的にもだいぶ落ち着けました。

【1R ペーパー】
 解きながら、序盤から削りにいってるペーパーだなぁとは思いました。2番とか普通に怖いし。それでも、ミリしらの『東京リベンジャーズ』を当てたり、「細田守」を一瞬ど忘れしたりしつつ、なんとか37番まではノーミスでいけました。多分。
 前半で誤答した問題だと、38番と50番は知らず。40番は前日に流行りのアーティストを調べたのに書けず、非常に悔やまれる。47番と48番はなぜか落としました。こういうのが1番良くないね。というわけで前半は45点。
 後半はマジで運に助けられました。56番「離れ」は地元の友人宅にあったのを思い出し。59番のドラクエは何択かすら分からないのに奇跡的に正解。66番も完全な2択を引き当てる。74番『プリズン・ブレイク』は数日前にフリバで聞いて覚えていた。87番の「クリプトン」も貴ガスガチャ。というような具合で、実力以上の点数を取ってしまった気がします。一方で、かずほが作ってくれた対策問題の中にあった「エルトン・ジョン」を思い出せなかったり、「モリアオガエル」を迷いながらも外したりと取りこぼしもあったので、まあトントンということにしましょう。合計73点(自分では当日74点だと思っていたが、だいぶ経ってから間違えた箇所が分かり納得した)。
 解き終えた直後は体感で「あぁ、落ちたな…」と絶望しましたが、自己採点結果を共有したら70点くらいをボーダーと予想する声が多く、少し安堵しながらバーミヤンで昼食。会場に戻ってからは北大の工藤さんからお土産の三方六をいただくなどした。めちゃうまかったです。

【2R】
 前述のボーダー予想もあり、1組目からしっかり呼ばれる準備をしていたわけですが、ターンオーバーを見て一気に不安になりました。名が知れた強豪が緑にまで並び、末席にはなんと押切くんがいるんですもん。「あ、これ落ちたな」と2度目の絶望。1組目ではかずほが鬼門の2Rを通過していて安心した。
 2組目の緑プレに南くんやふっくーくんがいたので、関わりが深そうなしゃにむにに自己採点知らないか聞いてみると、ふっくーくんはどうやら74点だったらしくて再び紙抜けへの自信を取り戻した。
 3組目ではしゃにむにとあだちが通過し、3R進出を決めた。うれしい。あだちってやっぱりクイズ強いな。あと工藤さんの赤プレ→1抜けは素直にびっくりしました。前から少し関わりがあったので当然うれしい気持ちも大きかったです。

 いよいよ4組目のターンオーバー。47位のあだちからは自己採73点と聞いていて、自分は74点だと思っていたので44位で呼ばれるんやろな、と思っていました。だが、蓋を開ければ44位には違う名前が(しかも同じ漢字5文字で「太郎」がつく市川くんだったので完全に俺かと思っちゃった)。「あ、終わったな」と3度目の絶望。でもすぐに「今日の俺が呼ばれないわけない」と謎の自信が降ってきて、48位の名前がめくれる前には立ち上がる準備をしていました。そして案の定、ラスト1枠で俺の名前が。大歓声に包まれながら颯爽と階段を上っていく快感に勝るものはありません。同組で既に待機列に並んでいた丸原、近くの席にいたかずほ・しゃにむにと熱い抱擁を交わし、いざ壇上へ。
 招集場所から壇上まで結構距離があったので、ついに手にすることができたabcmorphousのプレートで感慨に浸りながら、このあとのクイズについて思考を巡らせます。およそ5か月前に、僕はapocalypse cupという同じフォーマットの大会でも48位通過を果たしましたが、本当に何が何だか分からないまま一度もボタンをつけられずに終わってしまい、その苦い思い出がずっと頭によぎっていました。なので、ちゃんと攻める気持ちを持とう、そしてまずは1〇しようと心に決めている間に到着。袖でスタッフをやっていた美風さんにも応援されながら1番端っこに着席。壇上からの景色を見ること自体はもうだいぶ慣れてきましたね。
 いよいよクイズが始まります。まずは1〇と思っていたら、開始2問目で「暗渠」を正解。確証度は8割くらいだったけど、自分を信じてよかった。早々に最低限のノルマはクリアできたのでだいぶ気持ちが楽になりました。続く問題は「全国の郵便局で加入の手続きができる、」。ここまで聞いた時点で「かんぽ保険」という答えが頭に浮かんでいましたが、さすがに不安だし押し合いにもならなそうだったのでもう少し待つと、「日本郵政グループの生命/」。保険っぽいワードがようやく登場したので、前述のワードを解答。すると「もう一度」の声が。困りました。でも生命保険って言ってるしな…と思いながら「かんぽ生命保険」と答えてみたらご名答。なんと開始3問で3〇。つい1分前にすら想像できなかったようなことが起きています。さらにその5問後に「6畳半アパート」というワードだけを頼りに、ぶっちゃけ内容をほぼ知らない「メゾンデ」を正解。単独でリーチをかけます。まさかこんなことになると思っていなかったので、少しの間クイズと同時進行で攻め方を考える時間にしました。間違いなく無理に攻める必要はないし、直前のフリバでも先行してからの誤答をきっかけに逆転されるといったケースも何度かあったので慎重にいきたい気持ちがあった一方、抜け枠が減るほど熾烈な押し合いになっていくことは分かりきっていたのでできれば早く決めたいとも思っていました。そうこうしてる間に聞こえてきた問題が「一度良くなったものが元の状/」。この時点で僕には1つの答えしか考えつきませんでした。言葉問題を意味だけで押す怖さは当然あるけど、最悪間違えても単独トップに変わりはないので勇気を出してボタンをつけます。いつもより少し声を張った「元の木阿弥」という解答は見事に正解。自分で言うのもあれですが、圧倒的な強さでしたね。当日の僕にはあまり聞こえていなかったけど録音を聞き返すと万雷の拍手を浴びていました。同組で親交がある丸原、角田くん、Chocoくんに声をかけてから退場。3人とも惜しくもここで敗退してしまったけど、声かけは壇上で1番と言っていいくらいやりたかったことなので達成できたのは嬉しいです。あ、大スタ2年目でもう紙抜けてる角田くんはガチですごいということに触れるのを忘れていた。
 席に戻ると隣に座るりほちゃんがボロボロ泣いてくれていました。俺も逆の立場だったらほぼ確実に泣いているので驚きはしなかったです。2Rが終わると、SQUEEZEの仲間だけでなく、北大の工藤さん・吉木くんや東北大の沼岡くんといった人々にも祝福してもらって感無量です。こういう瞬間が「あぁ、俺も強くなったな」と実感するタイミングかもしれません。

【3R】
 僕はabc系統の大会の花形は3RのNumber10だと思っています。少ない人数でいっぱい押せて幸福度が高いですからね。しかもコース選択の優先順が20人中4番目だったので、確実に自分でコースを決めることができました。どうせならガシガシ押せるルールで楽しみたいなぁという迷いを振り切り、普段から基本線にしている10up-downを選びました。僕はあまり指が早くないので相対的に得意、とにかく間違えなきゃいいのでプレイングで考えることが少ないというのが主な理由ですが、決め手になったのは「絶対王者の東問くんと戦ってみたい」という気持ちです。こんな機会は滅多にないので、ボコボコにされようが善戦しようが得るものしかないなと。up-downが1つ目のコースになったのは、1抜けした直後だったので個人的にはかなり追い風だったかなと思います。問くん以外のメンバーを見ると、藤原さんは早押女王でもup-downに進んでいたので想定内でしたが、あとは少し意外だったかも。おがじゅんくんのコース選択アンケートに気づいたのは3Rが終わってからでした。
 ここからは自分が正解した問題を中心につらーっと振り返ります。最初の2問でだいぶひよってしまいどうしてやろうかという気持ちになりましたが、「奈良美智」で初日。これ普通によく押したな。次いで、ちょうど数日前にAnkiで同じような問題を見ていた「ハギアソフィア」で連答。3〇目の「リカード」は「国際分業」と聞こえた時点で比較生産費説を待っていた。いい押し。このあと4人が3〇で並ぶ状況になり、置いていかれないようにしなきゃなぁと思っていました。それでも直後に少し走られてしまいましたが、ここでペースを崩さずにいれたのが勝因の1つかなと思います。このあと、小川くんが間違えてしまった「コロンビア号」は俺もチャレンジャー号かなと思ったので正直危なかった。問くんの「win-win」の押しさすがだなぁ、とか思っていたら俺が「マニフェスト・デスティニー」「アナザースカイ」で連答。数問後に正解した「無印」も含め、この辺は本当に耳が良かったんですよね。7割くらいは非常に聞き取りやすい問読みや音響のおかげだと思いますが、先の問題文をここまで難なく想像できた記憶はこの時以外にありません。これがゾーンってやつなんですかね?アナザースカイに関しては時事的なメタ読みも少しありましたけど。さすがにポイントが増えていくと誤答が怖くなり、7〇目の「包括的核実験禁止条約」はかなり待ってしまいました。余談ですが、終わったあとにかずほから略称で答えなかったことを褒められました。実際それは俺も不安だった。この直後に小川くんが敗退し、問くんも誤答でリセットというまさかの展開に。リードしていたとはいえ全然追われる気でいたのでびっくりしてしまいましたが、ここで気を抜いてはいけないと引き締め直します。とはいえ焦る必要は全くなかったので、8〇目の「丹下健三」は何度も頭の中で確認してから押して解答。次の問題は「タツノオトシゴのような形を/」→「海馬」。問題群への信用もあり、自分の中ではここでほぼ100%間違いないだろうと思って我慢できずに押してしまいました。このプレイングの是非は要検討ですが、とりあえず結果オーライってことでリーチ。そしてまもなく問くんが敗退、藤原さんも0ポイントという状況で、逆にどうしようかと迷ってしまいました。もう何もしなくても勝てるんじゃないかと思ったし、でもどうせなら1抜けしたいし。間違えてもまた0からクイズできるじゃん!という邪念(?)すらよぎっていました。結局、「中山律子」という確実な固有名詞に反応して「ボウリング」で無事1抜け。ボウリングもやっている愛すべき先輩に良い報告ができるかな、とか考えながら。(結局ボウリングで抜けたこと報告してないな)
 そんなわけで運も味方してくれたのか余裕をもって勝ち抜けることができましたが、100点満点のプレイングではなかったと思います。ルール上仕方ない部分はあるにせよ、一定以上の確証があったのに押さなかった問題も結構あったので、このあたりの練度はもっと磨いていく必要があります。もしまた同じような大会でup-downをする機会があったとしたら、問くんはもちろんだし、今回2Rで敗退してしまったり不参加だったりする人の中にいるup-downの猛者たちと渡り合うことになるでしょう。やはりその中で勝ってこそだと思うので、まずはそこまで辿り着けるように頑張りたいです。

 当日の話に戻ります。勝ち抜けて退場したあと、隣の小部屋で写真を撮り、二つ名の希望を聞かれました。その行程自体はもちろん知っていたけど、自分がいざその立場になるのは不思議な感じでしたね。
 席に戻ったあとは、少しでもタイムレースをホームグラウンドにしたかったので、お友達の勝利をひたすら願います。すると、Freezeではあだちが、Swedishではかずほが相次いで運命戦を制しての劇的な勝ち抜け。素直に彼らと同じ舞台でクイズができることも嬉しかった。あだちと47位・48位でSFに殴り込めたのは個人的にかなりハイライト。しゃにむにはbyで惜しくも負けてしまったけど、上野くんとふっくーくんの安定感が半端なかったので仕方ない。

【ER】
 自分が参加しない敗復筆記があまりにも新鮮でした。参加者以外の解答禁止令が出たこともあってあまり聞いていなかったけど、多分5問目の「つごもり」で落ちていたと思います。1回くらい筆記通過もしてみたいんだよな。丸原と角田くんが早押しまで生き残っていたので復活を祈りましたが、残念でした。

【SF】
 大きな大会でいただいた初の二つ名は「今確かに映るオレンジのあの夢」。当初「巨人と乃木坂の要素を入れてほしい」というリクエストをし、その後に推しメンを教えてほしいと言われたので、皆さんよく知っているであろう大園桃子さんでお願いしたものです。桃子がセンターを務めた『逃げ水』の歌詞をベースに、オレンジで巨人要素も入れてくださったのだと思います。ずっと夢見てきた舞台に立てていることへの感動も表されていて、すごく素敵な二つ名をいただきました。本当にありがとうございます。2ndで当時KQKの廣部さんが桃子とさくちゃんにちなんだと思しき二つ名をもらっていて、いつか自分も…と思っていたのでその念願を叶えられたことも夢のようです。

 いよいよタイムレースが始まると、まあボタンがつかない。メンバーに気圧されていた部分が多少なりともあり、プレイングミスったらあかんなと思っていたので、間違えても取り返せばいいやのマインドで臨んでいた人には押し負けて当然だったと思います。まあこれも経験かな。かずほ強すぎ。ふっくーくんの『ブルーアーカイブ』良すぎた。んなわけで、結局1セット目は次回大会の年号に反応できた「デフリンピック」の1〇のみ。多分手数は最少だったので残れる気があまりしていませんでしたが、他は誤答も多かったか1ポイントで5人が並びサドンデスへ。1問目で運良く得意な公民系の「統一地方選挙」を答え、早々に生き残りを決めます。あだちがここでも運命戦をモノにしていてよかった。
 誤答に厳しい2セット目になっても全然押しについていけず、そろそろ押さなきゃと思い「漢字の成り立ちのうち、」で読ませ押しするも、「会意」を「形声」と誤答してしまってマイナススタート。その後「ユトランド半島」「リダイレクト」を連答し、なんとか収支を±0に戻します。そして3〇目の「来年のパリ五輪/」の押しについては釈明しておきたいです。実は大会の少し前から、このフリで今出るのは「タヒチ」がかなり打率が高いんじゃないか?と考えていて、局面によってはここで押してやろうと画策していました。そして、この場面でついに来たのです。押され気味で前のめりにならないとつかないような展開、誤答のリスクは大きいとはいえ間違えても頑張れば取り返すことも可能。これはもう自分を信じてあげるしかないなと思い、攻めたら上手くハマったという次第です。会場のどよめきが僕の耳にも届きましたが、本当はもっと文句のない押しでうならせたかったですね。あとからこの話を同期たちにしたら、「全然もっとあるよ!」と総ツッコミを食らったので多分もうやりません。実際、翌日のドリームマッチでは同じフリでセーヌ川が出てました(モルファスではロワール川が既に出ていたからセーヌ川はメタ読みで消せたかもしれないけど、そんなことは頭になかった)。そんなわけで2セット目は3〇1×、合計2ポイント。わりと誤答がかさんでいた人が目立ったので、ここは残れる自信がありました。
 そして迎えた3セット目。僕以外に残った2人はMutiusの木村くんと松崎くん。正直なことを言うとかなりアウェーな空気ではありました。でも2人の会話は終始漫才みたいで聞いていて面白かったです。俺が関西弁好きってのもある。それはさておき、クイズでも2人の勢いに完全に吞まれてしまいました。現時点では実力でも経験値でも到底敵わない相手だと思うのでせめて気持ちでは負けたくなかったのですが…。結局、直前に時事として押さえていた「山崎貴」、得意ジャンルの「名球会」、あとは「ファサード」「カゴメ」のたった計4〇で終戦。誤答は「チーミング」を「フレンドリーファイア」と答えた1問で、トータル8ポイント。せっかくならもう少し足掻きたかったし楽しみたかったんですが、これが今の実力ということで納得しています。15分間残らせてもらって8〇ってのはやっぱり示しがつかない気もするけど…。でも、名だたる強豪たちのスピード感を肩を並べて味わうことができたという経験は、間違いなく自分にとって貴重な財産になると思います。またこの場に戻ってこれた時にはもっと太刀打ちできるようになっていたい。
 最終セットまで残れたということはインタビューを受ける権利も有したので、何言おうかいろいろ考えたけど結局無難なことを言った気がします。退場して客席に戻ると、帰ろうとしているながみねくんに遭遇。どうやら、体調が良くなかったのに俺のセコンドに呼ばれる可能性を考慮して残ってくれていたらしい。うれしいな。いつか絶対連れて行きます。そして知らない間にかずほのセコンドに指名されており、再び壇上に舞い戻ることとなりました。

【決勝】
 言うてあんま書くことないです。セコンドとして応援しながら見る決勝の舞台はめちゃめちゃ特別感があり、良い経験をさせてもらいました。呼んでくれてありがとう。
 あの日の最強かずほで勝てなかったのであれば、悔しいけどもう仕方がないと思います。おそらく苦手にしているであろう7〇1×を獲れただけでも大尊敬。当日も言ったように、彼の実力であれば絶対にまたチャンスは訪れるので、ぜひ無念を晴らしてもらいたいです。その時は俺もセコンドではなく対戦相手として壇上にいられたらいいな。

【終了後】
 100傑発表では56位にながみねくん、61位に読書週間さんがいて、うわーってなった。直前期によく一緒にフリバをした奥野や蓮沼も滑り込んでいてよかった。みんな強いから今後の躍進に大いに期待しています。全体的にはあまり知らない名前が結構多く、まだまだ見知らぬ猛者がいっぱいいるんだろうなと戦々恐々としました。それにしても、100傑が発表されるっていいですよね。惜しくも抜けられなかったプレイヤーたちも少しは報われると思うし、これからの人たちにとっては100傑が1つの目標にもなりうるし。あとBGMが好き。
 閉幕後には無事プレートをラミネート加工してもらい、amorphousの方々などからはお褒めの言葉をいただけて感激。松崎くんは『新星輝杯2nd』を読んでくれているようで、ある問題に言及してくれてウケた。我ながら愉快な問題だと思います、支持はしてないけど。あと、北大の2人がホワイエでSQUEEZE入会をキメた。アツい。その後身近な人たちと記念撮影をして、あーだこーだ言いながらくら寿司を食って帰宅。

【おわりに】
 あの日から早くも2週間が経とうとしています。今振り返っても、真っ先にくる感情は「いっぱいクイズできて楽しかったな」という思いです。もちろん、大きな大会で結果を出すことができた喜びや安堵、3❄という目に見える名声を得られたことも嬉しいのですが、僕にとってそれらはおまけにすぎません。座学をするのも、大会に参加するのも、クイズという大好きなコンテンツを最大限楽しむためなので、あの日の参加者の中でも長い時間クイズを楽しめたということを1番に誇りたいと思っています。
 思い返せば、僕が初めて参加したオフラインの大会はabcmorphous the2ndでした。ただただレベルの高さに圧倒されるばかりだった2nd、同期たちの活躍がまぶしかった3rd、壇上にあと一歩まで迫ることができた4th。僕にとってはどの回もクイズ人生における大きなターニングポイントだと思います。そんなとても思い入れのある大会ですが、素晴らしい問題群に関してはいつもわずかな未使用問題しか押せずにもどかしい思いをしてきました。それを今回は壇上で200問くらいは聞けたのではないでしょうか。それが自分には本当に嬉しかったです。次回大会が開かれるか、開かれたとして自分にレギュがあるのかは分かりませんが、もし今年度中にもう1度開いてくださるのであればまた全力で楽しませてもらいます。あわよくば今回の自分を超えたいですね。
 3❄って言うとすっかり強豪プレイヤーのように見えますが、自分の中ではそこまでの自覚はありません。まず48位っていうペーパー順位。これはもうお腹いっぱいです。本当に心臓に悪いってのもあるけど、今回は参加さえしていれば紙抜けは堅いだろうと思われる層でも不参加の人が多かった気がします。彼らのうち1人でも来ていたら普通に紙落ちしていたのでね、決して誇れる順位じゃないと思います。早押しも、翌週行われた「ABCmorphous」では僕が正解した問題の多くがより速いスラッシュで昇華されていました。今回活躍できたことを自信にはしつつも慢心はせず、上には上がいるということを忘れずに今後も努力していきます。

 最後に少しだけ、誰かに刺さればいいなと思うことを書きます。僕は(少なくともクイズ界の中では)決して高学歴ではありません。大手のサークルに所属しているわけでもありません。競技クイズは大学スタートで、約1年前の3rdでは紙抜けボーダーより17点低い点数で100傑にすら入れませんでした。でもこの1年間、いっぱいAnkiを回したり仲間に恵まれながらフリバに励んだりして、ついにここまでのし上がることができました。まだ偉そうなこと言えるほどの実績はないし、人からの見られ方まで考える余裕もないんですが、こういうバックボーンの僕の活躍によって誰か1人でも心を動かされてくれていたら、プレイヤー冥利に尽きます。誰だって大きな大会で活躍できる可能性を秘めていると思います。もしクイズをする環境などに悩んでいる人がいたら、こういう人間もいるんだということを励みにしてもらえると幸いです。このためにクイズをするわけではありませんが、僕も結果を出し続けられるように頑張ります。

 気づいたら1万字近く書いていました。こんなに書くつもりなかったのに。それだけ万感の思いが溢れた大会だったということでご容赦ください。改めて、amorphousの方々を始め、今大会に携わってくださった皆様ありがとうございました。ここまでお付き合いいただいた皆様もありがとうございました。それでは。


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