どうやって描いているのか

まず、描かないといけないような衝動がくるんです。それがないと、無理矢理描いても、普通の絵になってしまいます。だから来るまで何も出来ません。逆に衝動みたいなのを無視しても、ずっとどこかに残っています。そういうのは結局、いつか、描くことになります。

イザ、描く段階になると、とにかく、モチーフの情報をまず、言語化して出してしまいます。そうしないと、忘れてしまったり、後から大幅な修正が待っているからです。例えば、初期に描いた、火の神様を例に挙げてみます。

画像1

これは京都の神社に参拝した時に印象に残っていた神様です。最初に出てきたイメージを言語化すると

人間じゃなくて動物型

全身が炎に包まれている

爪が硬く、鋭い

とにかく、熱量が強くすべての邪気を焼き尽くしてしまう

こんな感じでした。これをとりあえず、鉛筆でさーっと下絵を描いて、スキャナで読み込んで、当時はWidows標準のペイントでほぼ、手描き(マウス描き?)90%でした。この時、既にGIMPとか触り始めたんですが、何もわからないので、結局、標準ペイントでばかり作業していました。と、文章にすると、完成までとても、スムーズに思えるのですが、この段階で試行錯誤の連続だったんです。

というのも、何かちょっとした線を変えたりすると、もう、エネルギーが出なくなってしまうんです。自分の芸術的センス(?)というか、純粋に絵を仕上げようと言う意図で描いていくと、失敗するんです。モチーフ側の意図と合わないというか。そうなると、すぐに元に戻して、やり直すんです。で、自分の作者としての意図とモチーフの意図の折り合いがつくと終了、完成となる。そんな感じでした。ですから、上手い人からすれば、ほんの1時間もかからないような絵で、数日はかかってしまいます。


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