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相場振り返り 6/27(木)

米国株

  • <為替>円が対ドルで一時160円台後半まで下落し、約38年ぶりの安値に沈んだ。市場では政府・日銀による円買い・ドル売り介入への警戒感が一層高まっている。
    終盤の取引で、ドルは対円で0.7%高の160.697円。一時、1986年12月以来の高値となる160.82円まで上昇した。年初来で、ドルは対円で約14%上昇している。
    ユーロも対円で急騰し、取引終盤で0.3%高の1ユーロ=171.625円。一時、1992年9月以来の高値となる171.79円まで上昇した。
    主要通貨に対するドル指数は0.4%高の106.05。
    UBS(ニューヨーク)のFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「為替介入は一般的に市場の動きを鈍らせる傾向があるが、
    根本的な金融政策スタンスに大きな変化がない限り、市場の方向性を大
    きく逆転させることは難しい」と指摘。ドル/円相場については、日銀
    がより積極的に利上げするか、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに
    動かない限り、大幅な反転が見られるかどうかは不明だとしつつも、「
    介入によってドル円の上昇が制限される可能性は確実にある」と述べた

    神田真人財務官は26日、足元の為替相場について「最近の急速な円安の進行に関しては深刻な懸念を有しており、高い警戒感をもって市場の動向を注視している」と言及。最近の動きについて「方向としては必ずしも円安をジャスティファイ(正当化)するものではない」との認識を示した。
     この日発表された5月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み
    )は年率換算で前月比11.3%減の61万9000戸と、昨年11月
    以来の低水準となった。
    次の材料として、市場では28日に発表される個人消費支出(PC
    E)価格指数に注目が集まる。
     ユーロ/ドルは、0.3%安の1.0679ドル。欧州中央銀行(ECB)の政策担当者が、年内の追加利下げの可能性を示唆したことが材料視された。
     豪ドル/米ドルは0.1%高の0.6655米ドル。オーストラリア統計局が26日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.0%上昇と4月の3.6%上昇から加速し、半年ぶりの高い伸びとなった。
    英ポンドは対ドルで0.5%安の1.2627ドル。
    中国人民元は対ドルで7.2667元。一時、7.2671元と、7カ月ぶりの安値を付けた。

  • <債券>国債利回りが上昇した。円安が加速し、政府・日銀による介入への警戒感が一段と高まっていることに加え、カナダやオーストラリアなどのインフレ加速などが影響した。
    この日の外国為替市場では円安が一段と進み、対ドルで1986年以来の安値を更新。政府・日銀による介入への警戒感が一段と高まっている。
    TDセキュリティーズUSAの米国金利戦略責任者、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は「日本が外為市場に介入するために米国債を売却し、利回りがやや上昇するのではないかとの懸念が出ている」と述べた。
    米国債利回りは25日の取引で、カナダの5月のインフレ率が予想外に加速したことを受け上昇。この日はオーストラリアの5月のインフレ率が市場予想を上回った。
    財務省が実施した5年債入札は堅調な需要を集め、最高落札利回りは4.331%と、入札前取引を下回った。
    今週に入ってからFRB当局者から利下げに慎重な発言が相次ぐ中、28日に発表される5月のPCE価格指数が注目されている。
    終盤の取引で10年債利回りは約8ベーシスポイント(bp)上昇の4.316%。
    30年債利回りは7bp上昇の4.447%。
    5年債利回りは約8bp上昇の4.339%。
    2年債利回りは約2bp上昇の4.749%。
    2年債と10年債の利回り格差は約マイナス43bp。        前日はマイナス51.6bpと、昨年12月以来の水準に拡大して
    いた。

  • <株式>不安定な値動きの中、小幅高で取引を終えた。バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が対決する第1回テレビ討論会やFRB当局者が注視するインフレ指標の発表を前に手控えムードが広がった。
     半導体大手エヌビディアが引けにかけてプラスに転じたほか、アップルやアマゾン・ドット・コム、テスラなど他の大型株も上昇した。
    今週は28日発表のPCE価格指数に注目が集まる。
     カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は、インフレ指標が緩やかで、企業決算が良好なら、ハイテク株から出遅れ銘柄へのシフトがさらに促される可能性があると述べた。
     個別では家電メーカーのワールプールが17.1%急伸。独自動車部品大手ロバート・ボッシュが買収を検討しているとのロイターの報道を受けた。
     物流大手フェデックスは2025年度利益見通しが市場予想を上回ったことを好感して15.53%上昇。ダウ輸送株指数は1カ月超ぶり高値となった。
     アップルは約2%高。ローゼンブラットが投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。スタイフェルが投資判断「バイ」でカバーを開始したテスラも4.81%上昇した。
     アマゾンは3.90%上昇し、時価総額が2兆ドルを超えた。
    新興電気自動車(EV)メーカーのリビアンは23.24%急伸。独フォルクスワーゲン(VW)が最大50億ドルを出資すると明らかにした。

日本株

市場ニュース

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