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相場振り返り 6/10(月)

米国株

  • <為替>ドルが反発した。5月の米雇用統計が予想以上に強かったことを受け、連邦準備理事会(FRB)は年内の利下げを急がない可能性が高いことが示唆された。
    米労働省が発表した5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比27万2000人増で、予想を大きく上回った。時間当たり平均賃金は前年比4.1%上昇と、伸びは前月の4.0%から加速した。
    金利先物市場は雇用統計を受けて、11月か12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げが1回のみ実施されるとの見方を織り込んでいる。また、市場が織り込む9月の利下げ確率は6日終盤の約70%から約50.8%に低下した。
    主要通貨に対するドル指数は0.8%高の104.91となった。週間ベースでは0.2%高となる見通し。
    ドルは円に対して0.6%上昇し156.64円。
    円は最近堅調に推移しているものの、4月末に記録した1ドル=160円台の34年ぶりの安値から遠くない水準となっている。
    一方、ユーロは対ドルで0.8%安の1.0803ドル。ポンドは対ドルで0.5%下落して1.2722ドル。

  • <債券>国債利回りが大きく上昇した。5月の雇用者数の伸びが予想を上回ったことを受け、FRBが9月に利下げに着手するとの観測が後退した。
    LPLフィナンシャルのチーフ・グローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「労働市場が力強ければ消費も力強くなる。消費支出が継続し、インフレが加速する」とし、「FRBは今回の雇用統計を9月利下げの障害と見なす可能性がある」と述べた。
    雇用統計を受け、市場ではFRBが9月までに利下げに着手するとの観測が後退した。
    来週は11─12日にFRBがFOMCを開く。FOMCの結果が発表される12日の朝には5月の消費者物価指数(CPI)が発表される。
    財務省は10日に3年債(580億ドル)、11日に10年債(390億ドル)、13日に30年債(220億ドル)の入札を実施する。
    終盤の取引で10年債利回りは15ベーシスポイント(bp)上昇の4.428%。2年債利回りも15bp上昇の4.87%。1日の上昇幅としては共に4月10日以来の大きさとなった。
    2年債と10年債の利回り格差はマイナス44bpと、前日からおおむね横ばい。

  • <株式>小幅安だった。朝方発表された米雇用統計は予想以上に力強い内容となり、経済の底堅さを示す一方、FRBが利下げを急がないという懸念をあおり、相場は不安定な展開となった。
    雇用統計発表後、S&P総合500種は下落。9月の利下げ観測が後退する中、米債利回りは上昇した。しかし、米経済の基調的な健全性が注目されたことで、S&Pは間もなく切り返し、取引時間中の最高値を更新する場面もあった。
    ビレールのポートフォリオマネジャー、サンディ・ビレール氏は「短期的に利下げが実施されないことが示唆され、債券利回りが再び上昇する中、小型株を中心とするリスクオン取引に大きな圧力がかかってた」と述べた。
    公益、素材、通信サービスの下げが目立った。金融 と情報技術は上昇した。
    週足では、S&Pが1.32%高、ナスダック総合は2.38%高、ダウ工業株30種は0.29%高だった。
    ゲーム販売のゲームストップは39%安。2021年のミーム株ブームの火付け役とされる「ロアリング・キティ」ことキース・ギル氏のライブ配信開始後、不安定な展開となり急落した。また、同社はこの日、株売り出しの可能性と四半期売上高の減少を発表した。
    他のミーム株にも売りが広がり、AMCエンターテイメントは15.1%安、ステレオ・ヘッドフォン製造のコスも17.4%安。
    半導体大手エヌビディアは続落し、時価総額は前日に続き3兆ドルを下回った。
    リフト は0.6%高。2027年にかけ、グロスブッキングが毎年15%増になるという見通しが好感された。
    ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.72対1の比率で上回った。ナスダックでも2.6対1で値下がり銘柄が多かった。
    米取引所の合算出来高は約107億5000万株。直近20営業日の平均は127億株。

日本株

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