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相場振り返り  10/7(月)

米国株


  • <為替> ドルが上昇し、対円で一時149円台に乗せた。9月の米雇
    用統計が予想を大きく上回ったことで、連邦準備理事会(FRB)の大
    幅利下げ観測が後退した。
    ドル/円は一時149.02円に上昇し、8月16日以来の高値を更新。日米金利差が縮まりにくいとの観測からドルは対円で上昇しており、週間ベースの上昇率は2009年以来の大きさとなる見通し。
    主要6通貨に対するドル指数は102.69と、8月16日以来の高値を付けた。週間ベースの上昇率は22年9月以来の大きさとなる見通し。
    ユーロ/ドルは1.09515ドルと8月15日以来の安値、英ポンド/ドルは1.3070ドルと9月12日以来の安値を更新した。
    米労働省発表の9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。失業率は4.1%で、前月の4.2%から低下した。
    こうした中、FRBが11月6─7日の次回会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するとの観測が大きく後退。CMEフェドウオッチによると、11月に0.50%ポイントの利下げが決定される確率は現在はゼロ%。雇用統計発表前は31%、1週間前は53%だった。
    0.25%ポイントの利下げ観測のほか、金利は据え置かれるとの見方
    も出ている。
    今週は中東紛争の拡大に対する懸念から安全資産に資金が流れたこ
    ともドル高につながった。
    イランの最高指導者ハメネイ師は4日、今週のイスラエルに対するミサイル攻撃は「合法かつ正当」だとし、イスラエルに対する敵対勢力は「努力や能力を倍増させ、攻撃的な敵に抵抗すべき」と呼びかけた。
    暗号資産(仮想通貨)のビットコイン1.95%高の6万1958ドル。

  • <債券> 国債利回りが上昇した。予想を上回る9月雇用統計を受
    け、年内2回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げが行わ
    れる可能性がさらに低下したとして、10年国債利回りはほぼ2カ月ぶ
    りの高水準を付けた。
    10年債利回りは終盤では13.7ベーシスポイント(bp)上昇の3.981%。
    2年国債利回りは22.5bp上昇し3.925%となった。
    2年債と10年債の利回り格差はプラス5.5bpと、3日終盤の13.7bpから縮小した。
    米労働省が4日発表した9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。
    市場は、11月FOMCでの追加利下げの規模を巡り揺れ動いている。
    CMEのフェドウオッチによると、この日の雇用統計を受けて市場では11月の25bp利下げに対する期待が急上昇し、99.8%の可能性を織り込んだ。3日終盤は65%だった。利下げなしの可能性は0.2%織り込んでいる。
    物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、10年物が2.16%となった。
    インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物インフレスワップは2.471%。
    市場関係者によると、次の焦点は、来週発表予定の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)および米大統領選挙になる見通し。

  • <株式> ダウ工業株30種が終値での最高値を更新し、ナスダック総合も1%超高で引けた。この日発表された想定外に強い米雇用統計を受け、景気低迷を巡る懸念が和らいだ。
    米労働省が発表した9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。
    市場では、11月6─7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げが再び行われるとの見方が後退した。CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む50bpの利下げ確率は現在わずか8%となった。同日序盤の時点では約31%だった。
    低金利の恩恵を受けるとみられる小型株がアウトパフォームし、ラッセル2000指数が1.5%上昇。S&P金融は1.6%高となった。
    週足では、ダウは0.1%、S&P総合500種は0.2%、ナスダックは0.1%、それぞれ上昇した。
    S&Pエネルギーは原油価格の上昇に伴い、1.1%高となった。週間ベースでは、中東情勢の懸念を背景に7%上昇し、2022年10月以来の上昇率を記録した。
    個別銘柄では、新興電気自動車(EV)メーカーのリビアンが3.2%安。通年の生産見通しを引き下げ、第3・四半期の納入台数が予想を下回ったことが売り材料となった。
    スピリット航空は24.6%と大幅下落。破産申請の可能性を巡り債券保有者と協議中との報道が嫌気された。
    一方、他の航空会社は上昇し、格安航空フロンティア・グループは16.4%、ユナイテッド航空は6.5%、デルタ航空は3.8%、それぞれ上げた。

日本株

市場ニュース

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