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相場振り返り 7/10(水)

米国株

  • <為替>終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインフレが進展し、労働市場の過熱が鎮静化しているとの見方を示した一方、利下げ時期が近づいているという明確なシグナルを示さなかったことを受けた。
    FRBのパウエル議長は9日の議会証言で、「われわれは現在、両面的なリスクに直面していることを十分に認識している」とし、インフレ率は依然としてFRBの2%目標を「上回っている」ものの、インフレだけを焦点とすることはもはやできないと強調した。
    フォレックスライブのチーフ通貨アナリスト、アダム・バトン氏は、市場はパウエル議長から利下げのシグナルが出るのを心待ちにしており、パウエル氏が「利下げに対する市場の期待に応えなかったことで、ドルが若干買われた」と述べた。
    取引終盤、主要通貨に対するドル指数は0.15%高の105.13。前日8日には104.80と6月13日以来の安値まで沈んだ。
    先週公表された米雇用統計を受けて、トレーダーらはFRBが12月までに2回の利下げを行うとの見方を強めている。CMEグループのフェドウオッチによると、9月に利下げが実施される確率を73%と織り込んでいる。前日8日は76%だった。

  • <債券>米金融・債券市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言が予想ほどハト派的でなかったことを受け、国債利回りが上昇した。
    パウエル議長は議会上院の銀行委員会で行った証言で、米経済は「もはや過熱した状態ではない」と指摘。ただ「今日この場で金利に関する今後の行動の時期についていかなるシグナルも送るつもりはない」と言明した。
    議長の議会証言を受け、長期債利回りは5日ぶりに上昇。短期債利回りは2日連続で上昇した。
    セージ・アドバイザリー(テキサス州オースティン)の共同最高投資責任者兼マネジング・ディレクター、トーマス・ウラノ氏は「このところ一連の経済指標が軟調だったことから、パウエル議長はややハト派的になると予想されていた。ただ、実際の発言はそれほどハト派的ではなかった」と述べた。
    LSEGによると、先物市場は9月に最初の利下げが実施されると予想。12月末までに合計0.50%ポイントの利下げが予想されている。

  • <株式>米国株式市場ではS&P総合500種とナスダック総合が最高値を更新して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で、一段と良好な経済データが得られれば、利下げの根拠が強まると述べたことを受けた。
    半導体大手エヌビディアが2.5%高と上昇を主導し、他の半導体株の
    下落を相殺した。
     マイクロソフトは1.4%下落。テスラは3.7%高で、年初来の上昇率は5%となった。
     人工知能(AI)の成長に対する楽観論がFRBの利下げを巡る不透明感を相殺する中、ナスダックは6営業日連続、S&Pは5営業日連続で最高値を更新している。
     パウエルFRB議長は9日の議会証言で、インフレ率は目標の2%を依然上回っているものの、ここ数カ月は改善しているとし、一段と良好なデータが増えれば利下げの根拠が強まると述べた。同時に「この場で金利に関する今後の行動の時期についていかなるシグナルも送るつもりはない」と強調した。

日本株

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