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相場振り返り 6/25(火)

米国株

  • <為替>ドルが対円で8週間ぶりの高値から下落した。一時、ドルが160円をわずかに下回る水準に達した場面もあり、市場では引き続き日本政府・日銀によるドル売り/円買い介入実施を警戒する展開となっている。
    取引終盤、ドル/円は0.1%安の159.65円。序盤には159.94円まで上昇し、4月29日に付けた34年ぶりの高値160.245円に迫った。
    バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「これまでの実績から、日銀が特定の水準を狙っていないことがうかがえる」と指摘。市場が再び日銀が円安を食い止められるか試している理由については、「金利差がこれほどまで拡大しているときに介入するメリットに懐疑的な陣営が存在するからだ」と述べた。
    日銀が13―14日に開いた金融政策決定会合では、物価の上振れリスクが出てきているとして、次回会合に向けてもデータを注視し「目標実現の確度の高まりに応じて、遅きに失することなく、適時に金利を引き上げることが必要だ」との意見が出ていたことが明らかになった。
    主要通貨に対するドル指数は0.4%安の105.46。先週には105.91と約8週間ぶりの高値を付けていた。
    一方、市場の注目は今週28日に発表される、連邦準備理事会(FRB)が物価目標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数に集まる。
    物価圧力が緩和していることが示唆されれば利下げ観測が高まる。
    金利先物は現在、早ければ9月に利下げが実施される確率が70%であ
    ることを織り込む水準にある。
    ユーロ/ドルは0.4%高の1.0737ドル。それでも6月に入ってから約1%下落している。
    英ポンドは0.4%高の1.2690ドル。豪ドル/米ドルは0.2%高の0.6655米ドルとなった。
    人民元は1ドル=7.2598元と7カ月ぶりの安値に近づいた。
    暗号資産(仮想通貨)のビットコイン<BTC=>は6%安の6万031
    9.00ドル。イーサも6.3%下落して3302ドル。

  • <債券>国債利回りがほぼ横ばいで推移した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期の手がかりを得ようと、週内に発表される経済指標が注目されている。
    今週は27日に第1・四半期の国内総生産(GDP)確定値、28日に5月のPCE価格指数が発表される。
    エドワード・ジョーンズのシニア投資ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は、28日のPCE価格指数発表までは様子見姿勢が続くと予想。
    FRB当局者の間では、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁が、インフレの一段の低下をなお見込んでおり、利下げへの扉が開かれると指摘。一方、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、インフレ率が2%に向かっていると確信するまでは利下げすべきではないとの考えを示した。
    金利先物市場では、9月に最初の0.25%ポイントの利下げが行われる確率が61.2%であることが織り込まれている。金利先物が織り込む年内の利下げ回数は約2回。
    終盤の取引で10年債利回りは4.251%近辺と、前週21日と比べやや低い水準。月初からは25ベーシスポイント(bp以上下げている。
    2年債利回りは4.738%と、前週21日からやや上昇。
    2年債と10年債の利回り格差はマイナス48.6bp。

  • <株式>ダウ工業株30種が5日続伸し、1カ月ぶりの高値を付けた一方、ナスダック総合は1%超下落した。FRBの年内利下げを見込み、人工知能(AI)関連株から手を引く一方、一部の出遅れ銘柄をポートフォリオに加える動きが広がった。
    S&P総合500種とナスダックは、今年の株高を主導してきたハイテク株への売りに押されて下落した。
     半導体大手エヌビディアは6.68%安で3日続落。
    先週の上昇を受けて利食い売りが出たとの指摘が聞かれた。
     台湾積体電路製造(TSMC)の米上場株、ブロードコム、マーベル・テクノロジー、クアルコムなど他の半導体銘柄も3.53─5.7%下げ、フィラデルフィア半導体指数は3.02%安となった。
     S&P500の主要業種別指数では情報技術と一般消費財の2セクターが下落。一方、エネルギーが上昇率トップだった。
     小型株で構成するラッセル2000は1週間超ぶりの高値を付け、相場上昇の広がりを示した。
     ベル・エア・インベストメント・アドバイザーズのマネジングディレクター、カール・ルトビクソン氏は、半導体株を除けば「市場はなおソフトランディング(軟着陸)の基本シナリオを見込んでポジティブに動いている」と述べた。
     今週は28日発表のPCE価格指数が最大の注目材料となる。
    市場ではインフレ圧力の鈍化が予想されている。
     メタ・プラットフォームズは、アップルが今月発表したiPhone向けAIシステムにメタの生成AIモデルを組み入れる案を巡り両社が協議したとの報道を受けて上昇した。

日本株

市場ニュース

  • 前場の日経平均は続伸、バリュー優位の展開 半導体は売り

  • 後場の日経平均はしっかり、一時300円超高 保険株など堅調

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