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相場振り返り 5/16(木)

米国株

  • <為替>ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落した。4月の消費者物価指数(CPI)上昇率が鈍化し、第2・四半期にインフレが再び低下傾向にあることを示唆したことで、米連邦準備理事会(FRB)が早ければ9月に利下げに踏み切るとの期待が高まった。
    また、4月の小売売上高が予想外に横ばいとなったことも、FRBによる利下げ開始が近づいているという楽観的な見方の追い風となった。
    主要通貨に対するドル指数<=USD>は0.66%安の104.35。一時、104.30と1カ月ぶりの安値に沈んだ。
    ドル/円は0.96%安の154.94円。
    ステート・ストリート(ボストン)のマクロストラテジスト、マービン・ロー氏は、米ドルの下落により政府・日銀による為替介入は控えられる可能性が高いとしながらも、「投機筋は再びドル高方向に持っていこうとするだろう」と述べた。

  • <債券>米金融・債券市場では国債利回りが約5週間ぶりの水準に低下した。4月の消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことで、米連邦準備理事会(FRB)は年内に2回の利下げを実施するとの観測が高まった。
    労働省発表の4月のCPI上昇率は前年同月比で3.4%と、3月の3.5%から鈍化。前月比の伸びも0.3%と、2月および3月の0.4%から鈍化した。ロイターによるエコノミスト調査では前月比0.4%上昇、前年比3.4%上昇と予想されていた。
    TDセキュリティーズ(ニューヨーク)の米金利戦略責任者、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は「インフレ率が常に予想を上振れることはないと市場に安心感が広がった」と指摘。「今回のCPI統計を受け、早くて9月に利下げが実施される可能性がある」と述べた。
    一方、ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、スティーブン・ギャラガー氏は「FRBが年内に利下げに着手するには、インフレ指標が一段と、かつ一貫して軟化する必要がある」としている。
    金利先物市場では現在、FRBによる年内の利下げ幅は52ベーシスポイント(bp)になるとの見方が織り込まれている。前日は45bpだった。

  • <株式>米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合がともに1%超上昇し、終値ベースの過去最高値を更新して取引を終えた。米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)の利下げに対する期待が高まった。
    ダウ工業株30種も終値ベースの最高値を更新し、節目の4万ドルに接近。ハイテク株が上げを主導し、主要3株価指数は取引時間中の最高値も更新した。
    米労働省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で3.4%と3月の3.5%から鈍化した。3カ月にわたり予想上振れが続いていたが、インフレ率が再び低下傾向に転じたとの見方から、市場ではFRBが9月と12月に利下げするとの期待が高まった。
    BMOファミリーオフィスの最高投資責任者キャロル・シュライフ氏は「市場はインフレ率の鈍化を好感し、小売売上高も軟調だった。景気の過熱が収まり、より持続可能なペースで推移している明らかな証拠だ」と述べた。
    米商務省が発表した4月の小売売上高は増加予想に反して横ばいとなった。ガソリン価格の高騰で他の商品への支出が減り、消費の勢いが鈍化していることが示唆された。

日本株

市場ニュース

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