相場振り返り 7/15(月)

米国株

  • <為替>円が対ドルで約4週間ぶりの高値を付けた。市場では2日連続で政府・日銀によるドル売り/円買い介入があったのではないかとの見方が広がった。
    円相場は11日にインフレ鎮静化を示唆する6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を受け急騰。12日も6月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)が発表された後、急速な円高・ドル安が進んだ。
    6月の米PPIは、前月比(季節調整済み)0.2%上昇と市場予想(0.1%上昇)を若干上回った。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを開始するとの見方は変わらなかった。
    終盤の取引で、ドル/円は0.56%安の157.91円。 一時、6月17日以来の安値となる157.3円を付けた。
    神田真人財務官は12日朝、財務省内で記者団に対し、昨日為替介入を行ったかについてコメントしないとした上で、投機による過度な為替変動で国民生活に悪影響があったとしたら「由々しきこと」との認識を示した。
    主要通貨に対するドル指数は0.24%安の104.09。一時、6月7日以来の安値となる104.04に沈んだ。
    野村総合研究所の木内登英エグゼクティブエコノミストは、FRBの9月利下げと日銀の利上げにより日米金利差は縮小し、円安傾向は反転すると予想。今回の為替介入は「それまでの時間稼ぎには有効だろう」と述べた。
    CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月に利下げが実施される確率を94%と織り込んだ。11日のCPI発表前は73%だった。
    ユーロは0.36%高の1.0904ドル。
    ポンドは0.59%高の1.2985ドル。一時、1年ぶりの高値となる1.299ドルを付ける場面もあった。
    暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.33%高の5万8324ドル。

  • <債券>米債利回りが横ばいから小幅低下となった。この日発表された経済指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを実施するとの見方が強まった。
    指標10年債利回りは小幅低下の4.186%。週間の低下幅は8.6
    bpと約1カ月ぶりの大幅な下げとなる勢い。
    30年債利回りも小幅低下の4.398%。週間では6.9bp低下。
    6月10日の週以降で最大の低下幅となった。
    2年債利回りは4.7bp低下の4.459%。一時4.458%と4カ
    月超ぶりの低水準を付けた。週間では13.9bp低下と過去4週間で最大となった。
    米債利回りは序盤に上昇。米労働省が12日発表した6月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.2%上昇と市場予想(0.1%上昇)を若干上回ったことを受けた。
    ブリンマー・トラストの債券部門ディレクター、ジム・バーンズ氏は「市場は、単にシグナルがまちまちだったという理由で、PPIのデータにあまり関心を示さなかった。
    詳細を見てみると、それほど悪くはなさそうだ」と指摘。「最近の軟調な経済データとより穏やかなインフレ率が相まって、引き続き米債利回りの重しになっている。これは単に早期の利下げ期待が高まっていることを反映しているだけだ」と述べた。
    米ミシガン大学が12日発表した7月の消費者信頼感指数(速報値)は66.0と、前月の68.2(確報値)から低下した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は68.5だった。1年先と5年先のインフレ期待は、いずれも2.9%と、前月の3.0%から低下した。
    PPIと消費者信頼感指数の発表後、米金利先物市場では年内に0.25%ポイントの利下げが2回実施される確率が94%となった。週初は75%だった。利下げは9月から始まる可能性が最も高いとみられている。
    2・10年債の利回り格差は一時マイナス27.3bpとマイナス幅
    は5月上旬以来の狭さになった。終盤はマイナス27.7bpだった。

  • <株式>S&P総合500種とダウ工業株30種が取引時間中の史上最高値を更新し、上昇して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの見方が台頭した。アップルやエヌビディアが1%超上昇した。
    この日、まちまちの決算を発表した大手銀行株は振るわず。米金融大手JPモルガン・チェースは1.2%、ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)は6%、シティグループは1.8%、それぞれ下落した。
    一方、出遅れが目立っていたラッセル2000は1.1%高となり、3日続伸した。カーソン・グループのチーフマーケットストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「中小型株へのローテーションはまだ続いており、これは全体としてポジティブな兆候だ」と語った。
    S&P500種の中で最も取引量が多かった銘柄は米電気自動車(EV)大手テスラ。380億ドル相当の株式が売買され、3%上昇した。
    LSEG IBESのデータによると、アナリストはS&P500企業の第2・四半期利益は9.6%増になると予想している。テクノロジー企業の成長は大きいが、不動産、工業、素材の利益は減少するとみられている。
    CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月までに利下げが実施される確率を94%と予想。1週間前の78%から上昇している。
    S&P500では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.1対1の比率で
    上回った。
    米取引所の合算出来高は113億株。直近20営業日の平均は116億株億株。

日本株 休場

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