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【ACROS VS モノクロ】FUJIFILMフィルムシュミレーション作例/比較・解説/兵庫県立美術館

こんにちわtaloです。

現在細々とストリートスナップやカメラの
設定、使い方について動画をyoutubeに
アップしています!

先日から一本目のyoutube動画アップまでの
流れを追ってPOV動画制作方法について
カメラ、編集ソフト等について
色々と記事を書いてきました。
(2024年8月現在でまだ途中ですが次回最終の予定)

実はここからがこのブログのメインで有り
本題です笑

このブログでは現在継続してアップしているyoutube動画、主に撮影機材の解説やカメラの使い方、写真表現についてを文章にも
していこうと考えています。

という事で…
今回は私が使用する富士フィルムの
デジタルカメラに搭載されている
フィルムシュミレーションについて
書いていこうかと思います。

youtubeで最初の方は…
フィルムシュミレーション解説をメインに
スタートして現在も継続しているテーマでも
あります。

『フィルムシュミレーションとは?』


フィルムシュミレーションはFUJIFILMの
デジタルカメラに搭載、プリセット
されている色彩設定の事です。

これは元々フィルムカメラ時代に
フィルムメーカーとして培ってきた
ネガ、ポジフィルムの色再現
(色調、階調、粒状感等)をデジタルで
アップデートしつつ再構築されたものです。

PROVIAやVelvia等往年のフィルムカメラで
慣れ親しんだ世代やユーザーに馴染み深い
名称を冠しているあたりマニア…ではなく
通好みなブランディングかとも思います笑

現在はそれらのフィルム以外のコンセプトで
色彩設計された設定も有りどれもどれも
完成度が高く設定、フィルムシュミレーション
を変えるだけで同じ被写体であっても全く違う写真表現に出会えます。

昨今のデジタルカメラではRAW(非破壊フォーマット)で撮影して後から色調を色々調整したりする事が主流でもありますが…

このフィルムシュミレーションで撮影した写真はそれらを不要とさせてくれるような感覚を
思い出させてくれます。

メーカーとしてJpeg撮って出しを推奨するあたり、それらへの自信と過去のフィルム写真の
ように過剰なレタッチを前提にしない写真姿勢
への回帰を提案しているのでは無いかと勝手に思っています苦笑

『フィルムシュミレーションACROS』


毎度の事ですが前置きが長くなりました汗

今回のテーマ『ACROS』について 
お話ししていこうと思います。

まずこちらは先日アップしたyoutube版
解説動画です。

フィルムシュミレーション『ACROS』は
前述した通り実際に発売されている
モノクロフィルム『NEOPAN ACROS100』
がベースとなっています。

描写の特徴としては高精細でパキッとした
コントラストとグレーの階調が美しい
フィルムです。

因みに過去leicaM3+elmar50mmF2.8とNEOPAN ACROS100でストリートスナップ
を撮影しつつフィルム解説等も下記動画で
解説させて頂いていました。

良かったらこちらもご覧になってみて
ください!


フィルムについては感度100、1600の
2種類が発売されていて現在も
NEOPAN ACROS100は購入可能です。

デジタルのフィルムシュミレーションACROSではISO感度設定を変えるだけで変更できますがフィルムACROSとデジタルのACROSでは
仕様を踏襲しつつアップデート…

もちろんデジタルとの差異がある為
単純に100から1600に変更してフィルムACROSのような描写や粒状感とは
なりません。

雰囲気を近づける為にはISO1600より高めに
感度を上げつつ後程お話ししますが
グレインエフェクト等で調整して
実際に印画紙に印刷してあげるのが
完コピへの近道のような気がします笑

『ACROS VS モノクロ』


富士フィルムのデジタルカメラでACROSは他メーカーのカメラのモノクロ設定
モノクロ=ACROSという立ち位置
では有りません。

実際、富士フィルムのデジタルカメラでは『ACROS』『モノクロ』はそれぞれ別の
フィルムシュミレーションとして
明確に分けて搭載されています。

*X-Pro2発売以降からモノクロ、ACROS
  の搭載となりました。


今回はそれらを使用して実際に色々と
撮影しながら比較してみましたので
作例写真で解説していこうかと思います。 




ニュートラルな描写の傾向
グレートーンはモノクロの方が明るく
描写されます。

モノクロ
ACROS 


粒状感
同じ場所で最下面の床をクローズアップ
してみましたが粒状感はACROSの方が強く、モノクロは比較すると滑らかです。

モノクロ
ACROS


ISO12800+グレインエフェクトを
追加した描写

上記のクローズアップでACROSの方が仕様として粒状感が強い事が分かりました。
その上で敢えてより粒状感を追加した
フィルム写真っぽいざらついた写真とする為ISOを上げてプラスしてグレインエフェクトを追加しました。

グレインエフェクトは粒状感を付加する
機能です。

今回晴れた日での撮影でしたので普通に
撮影するとISO感度を12800まで上げる事は
難しくND(減光)フィルターを
使用しました。

元々ACROSは特にACROS100では高精細、滑らかさが特徴では有りますがフィルムの粒状感を強くしたい場合はモノクロよりACROSの設定がオススメです苦笑

モノクロ ISO12800


ACROS ISO12800


因みにNDフィルターは何か?使い方は?という事は下記の動画で以前解説させて頂いて
おりますので良かったらご覧になってみて
ください!

*書きながら紹介?宣伝?が多過ぎる気がしてきましたが汗 ご容赦ください苦笑



ハイライトを高めに設定した時の比較

モノクロ
ACROS

よりクローズアップしてみるとモノクロはハイライト部が不自然な位白く描写されACROSはグレートーンからの階調が穏やかな印象です。

モノクロ
ACROS


シャドウを高めに設定した時の比較

ここでは設定でシャドウを極端に上げて
撮影したパターンです。
ここではパッと見でモノクロの方が黒が
強い印象です。

モノクロ
ACROS
モノクロ


ACROS


モノクロ(クローズアップ)
ACROS(クローズアップ)

クローズアップしてみるとモノクロの方が
黒潰れしている範囲が広いのが分かります。ACROSの方が階調、ラチチュードが広く
豊かであるようです。

『ACROS』と『モノクロ』を比較して分かった事


色々と撮影して比較、検証して結論以下の
ようになるかと思います。

⚪︎粒状感の滑らかさ:ACROS<モノクロ

粒状感はACROSの方が元々強い事が
分かりました。
ただ粗くザラついた感じではなく粒子が
細かい感じです。
その為より粒子感を強めたい時は意図的に
ISO感度を高めに上げるかグレインエフェクトで付加するのが良いかと思います。

逆にモノクロは比較的ISOを上げても
粒子感は少なめなので粒子感を出したくない
等であればこちらかACROSの低感度設定
がオススメです。

⚪︎階調の滑らかさ:ACROS>モノクロ

モノクロとACROSを比較すると標準的には
モノクロの方がハイライトが明るいサラッと
した印象でしたが敢えてシャドウ、ハイライトを極端に上げるとかなり異なった色再現と
なりました。

モノクロの場合白は白く、黒は黒く
ACROSに比べコントラストがはっきりして
描写されます。

逆にACROSは全体的にグレートーンや
階調変化が滑らかで白潰れ、黒潰れが
抑えられている印象でした。

ACROSの方が白〜グレートーン〜黒までの
ラチチュード(ダイナミックレンジ)が広く
階調豊かに描写してくれる事
が分かりました。

コレらの特徴を踏まえグレートーンに重きを
おく、重厚な雰囲気で描写したい等であれば
ACROSが良いのかなと思います。


逆に少し明るめの露出であればモノクロの方が
柔らかい雰囲気で描写してくれます。

また敢えてグレートーンを排した白黒写真とする場合もACROSに比べモノクロの方が設定、調整しやすそうです。

コレらの特徴を踏まえて被写体ごとに
それぞれ設定を変えて撮影を楽しんで
もらえたら幸いです。


因みに今回撮影した兵庫県立美術館は
建築家安藤忠雄建築でも有名な場所です。

建物のデザイン、構造、ガラス配置もあって
リフレクションや構図等面白い写真が撮影
できるので個人的に好きな場所でもあります。

因みに今回撮影、解説に協力頂いたゲスト!?
女の子オブジェ名前は『なぎさちゃん』です!

この兵庫県立美術館は以前は
兵庫県立近代美術館という建物が
阪神淡路大震災で被災した後に
所蔵品等を引き継ぎ開館した場所です。

なぎさちゃんは悲惨な災害や混沌に向き合う
再生、復興に向けた人達の思いをカタチに
した作品であったのかなと思います。

視線は高く佇まいは毅然としていてすごく力を感じる象徴的な意味もあるように感じました。

私がこの美術館に訪れた時はゴッホ展が
開催されていました。
マッピングで作品を魅せるという
現代的表現meets印象派絵画

他にも現代アートや音楽等ジャンルの垣根を
越えるような実験的なイベントから各国、
各時代の伝統作品展示まで幅広い展示も
行っているので色々学びや発見も多い場所
かと思います。

是非足を運んで頂ければ幸いです。
会ったら声掛けてください笑

毎度の事ですが色々話が脱線しましたが
今回はここまでとしておこうかと思います。

実は動画自体、約1年程前に作成して改めて
見返して今回文章版でリメイクしてみました
がいかがだったでしょうか?

拙い文脈や語彙等も散見されると思いますが
引き続き精進しながら文章も書いていこうかと思います。

予定では次回はACROSのフィルムシュミレーションに+αで設定可能な『Ye ,R,G』フィルター設定と色相環の関係について
動画➡︎文章リメイクしてみようかと思います。


最後まで読んで頂き有難う御座いました。
ぜひ次回もご一読頂ければ幸いです。
今後ともよろしくお願い致します。
taloでした😌








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