アレルギーと赤ん坊、その他いくつか

最近周りで子供が生まれているのでちょくちょく話をしていることをメモしておくことにした。子供が生まれたときに赤ん坊関係の本を読んだ中で、何となく筋が通っており、うちの子供で問題の無かったこと(いや、いたって健康で今のところ問題出た試みはないですが)を書いているが、どこまでが本当なのか確信はないことはご承知いただきたい。

アレルギー

私が若いころは3大アレルギーといわれていたが、気が付けば5大アレルギーと言われるようになっていた(因みに大人になってからのアレルギーはまた別として考えてもらいたい)。さてアレルギーとは免疫系の問題で、本来反応しないような食べ物に免疫が過剰に反応し、いろいろな症状が出るらしい。仮説の一つとして、まだ小さいうちに離乳食などの固形物を食べ始めるとなりやすいという話である。

最早10年近く前の話なのもあり、一切の本の題名等を忘却してしまっているのだが、その先生の言うには、人間の腸は二歳頃に完成し、それまでは腸は吸収のフィルターがあまく、本来吸収してはいけないものまで吸収し、血液に流してしまうらしい。そこで吸収された諸々の食べ物が血管の免疫で異物として判断されアレルギーになるという話であった。

ついつい親は他の子供より早く育つのが良いように感じてしまうが、食べられるからと言って消化できるとは限らないという話である。おいしくミルクを飲む以上、赤ん坊であっても味覚はあるわけで、美味しいものは離乳食でも美味しいのである。そして、生まれてすぐにはどれだけミキサーしても食べ物を食べられない以上、どこかの時点までは消化器系が十分に機能していないことは事実であると考え、相方と相談して2歳近くまで子供の離乳食を始めなかった。今のところアレルギーとは無縁である。

正直アレルギー持ちの子の親にいつ頃から離乳食を食べさせ始めたのか調査したいところだが、接触が無い上にかなりセンシティブな話であり、実行できていない。いや、そもそも2歳まで離乳食を食べさせない人の方が稀だろうから、今の環境からするとほとんどのご家庭では1歳頃から食べさせているはずで、そうなると遺伝的な何かとしてしか処理されないかもしれない。

粉ミルク

実は相方はあまり母乳が出なかったこともあり、半年頃からは潔く粉ミルクのみで育てたのであるが、母乳の免疫というのはそれなりに長続きするらしく1歳半ごろまでは全く病気もせずに元気なものであった。その時、飲ませる粉ミルクについては高くつくのだが、全てペプチド分解されたものを購入していた。

これは上のアレルギーの話ともつながるのだが、粉ミルクは原料は牛乳である。よく知られている通り、日本人は牛乳を上手く消化できない。その上、牛乳のタンパク質は母乳のタンパク質より鎖が長いため(それが消化できない原因?)、本来であれば吸収も良くないらしいのである。そうであるならば、上にも書いたように本来吸収されないものが小さいころは吸収されてしまうとなると、アレルギーになる可能性もあると考えたのである。そのため、より吸収時の状態に近い(と聞いた)ペプチド分解された粉ミルクを選択した。良く粉ミルクは云々と言われるが、うちの子に限って言えば発育はむしろ良い方で、今のところ健康状態に問題は出ていない。

虫歯

これは結構有名な話だが、親の噛んだ食べ物を子供に食べさせると虫歯菌が移るため、虫歯になるという話である。自分は非常に虫歯が多く、最早虫歯でない歯が片手で収まる程度しか無いという悲惨な状態なのだが、実は3歳?だったかまで虫歯菌がうつらないと虫歯ができないという話であった。

この3歳以降に虫歯菌が移っても大丈夫な理由が全く理解できないのだが、とにかく徹底的に親の口で噛んだものや口をつけた皿を避けて育てた結果、子供には全く虫歯ができずに今まで来ている。いまだに歯磨き粉すらつけずに歯を磨いているのに虫歯が一本もない状態を見ると、虫歯だらけの自分は、そんなことでこの辛い状況が避けられたのかと、かなり複雑な気分であるが、なんにせよ子供が虫歯に苦しめられないのは喜ばしいことである。

歯並び

さて、良いことばかり書いてもなんなので、失敗したのではないかと思っていることも書いておきたい。実はうちの子は歯並びが悪い。これはたぶん固いものをほとんど食べさせなかったことに原因があると思っている。昔、人間はかなり固いものを食べて生きてきたのであるが、現代の食べ物は軟らかくて食べやすいものばかりである。歯並びはあまり気にせずにいたのだが、大人の歯が生え始めたころから気になり始めた事案である。

実は骨はある程度の衝撃を受けることで育つことが知られている。競輪選手のムキムキの足は素人目には頑丈に見えるが、実は普通の人以上に骨折しやすいことが一部の世界では知られた事実である。これは自転車を漕いでも足に衝撃が無いからで、骨が硬くなる必要性を感じないからということである。補足しておくと運動量の少ない一般人がサイクリングすることは何もしないよりずっと健康的である。

同じように歯も衝撃が必要で、それが無いと適切な時期に大人の歯が育たずにタイミングがずれ、場合によっては変な方向に歯が生えてしまうのである。さらに固いものを食べると、歯が固いものを食べるために最適な方向に並ぶようになるため、従来人間が食べてきた食べ物を食べることを想定された綺麗な歯並びが実現される、とそういうことと理解している。

終わりに

上に書いたことは私が本で読んで実践してみたこと(と試せなかったこと)の一部ではあるが、もちろんこれらの症状が生活習慣のみに根差して発現するわけではないことは承知しているし、してもらいたい。遺伝的なものもあるだろうし、たまたまうちの子供に出なかっただけのこともあるだろう。

そして、子育ては大変である。親が子供に幸せになって欲しいことが事実だとしても世に知られる全ての良い子育てを実践できないし、子供を完璧に保育管理するために人生の全てをささげることはできないのである。また、この手の情報を知るのは時代やタイミングなどもあるし、それを信じられるかどうかということもある。

最終的にはなってしまったものは仕方がないと考え、自分の実践できる範囲で実施するのがおすすめである。