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展覧会の鑑賞記録 萩原朔美、三宅章介|反復と差異

萩原朔美、三宅章介|反復と差異
会場 |ルーメン・ギャラリー + ギャラリー・メイン
(五条の辺り)
Open: 9/18-10/3 13:00-19:00
Closed: Mon. 9/20, 9/27

10/2昨日は上映会があり、萩原朔美作品が上映されていた。ボーナストラックのリンゴが腐っていく様子を定点観測した映像作品(タイトル失念しました)が、会場に展示されているタイポロジー(類型学)の写真群との共通性や親和性があり、とても良かった。映像による継続した時間の流れの中の一個のリンゴの形態変化と、断片化された写真による複数の個別の形態の類似。

萩原朔美、三宅章介両氏によるアフタートークでは、「表現を教えること」についての話をされていた。萩原氏の話、「白とは何か?」を大教室の生徒に順番に指名して答えさせ、二巡させて出し尽くす話、寺山修司の「ソニーテープ千一夜」での盲学校の生徒に聞く色の話と似ているな、と思った。私は寺山のこのエピソードが大好で、最近小説の題材にもしたりして、個人的によく考えていたこともあり、その変化球バージョンのお話が思わぬところで聞けて、とても嬉しかった。
https://www.youtube.com/watch?v=RP3KWsiclys
他、話題は写真家の分類の一つとされる窓派・鏡派や、協働で展覧会をすることについてなどの話題など。

隣接した二会場での展覧会も、見どころの多い作品ばかりだ。
そのうちの一つ、三宅章介の作品、新聞紙題材にしたシルクスクリーンの作品、製作当初文字が読めないことを目的とした作品の意図が、経年劣化により作品の形状が思わぬ形状変化を伴い、まさか文字が浮き上がって読めるようになった話(しかも白と黒で加工方法が理由が違うのにどっちも読めるようになった!)が、時間とエラーの実験性にユーモアがあって、とても魅力的だった。

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