見出し画像

吐き出す


とてつもなく大きな声で

「おい!!!!」

と言って目が覚めた。

自分の寝言で起きる事はしばしばあったのだが、ここまで大きな声の寝言で起きたのは初めてだった。夢を見ていた気がするけど、覚えていない。わかっているのは何かに対してブチ切れている事だけだった。仰向けの姿勢から上体を起こし叫んでいた。

無意識に大声を出したのがとても怖く感じたので「寝言で叫ぶ 原因」で調べてみた。色々書かれていたが、レム睡眠行動障害の疑いがあるのが濃厚だった。

レム睡眠行動障害
睡眠中に夢体験と同じ行動をとってしまう病気。 健康な人ではレム睡眠中には骨格筋が弛緩して動きません。レム睡眠行動障害ではこの抑制機構が障害されるため、夢の中での行動がそのまま現実の行動となって現れてしまいます。

病気じゃん。

平均発症年齢は50代前半の男性だと書かれていたのと、主な症状を見てみるとどれもそこまでは出ていないので、私はハーレム睡眠おっぱい障害では無いと自分に言い聞かせている。

他の記事を見ていたら、寝言が酷いのはストレスが原因だという事がわかった。直近で大きなストレスを受けていたので合点がいった。溜まっているものをうまく発散できていなかったんだろう。ギリギリだったのかもしれない。

「おい!!!!」

で気付くことができた。

昔からそうだ。知らぬ間に自分がいっぱいいっぱいになっている事がある。コップから水が溢れているのによそ見をしてそれに気付かずいつまでも水をコップに注ぐ。いや、気付いてないふりをしているのかも。


高校生の時に過呼吸になった事がある。当時、私は野球部でいじられキャラとして皆を笑わせていた。自分のリアクションで周りがウケていたのが嬉しかったし、無茶ぶりを振られたりいじられる事に関して特に辛いとは思っていなかった。過呼吸になったその日。いつもよりいじりがエスカレートしていた。プラスチックのバットで叩き回されたり、寝技をかけられたり。周りは楽しがっていたが私はなにひとつおもしろくなかった。部室に逃げ、隅の方で体育座りをしているといじり役が目の前に来て木のバットで私の頭を軽く「こつん」と叩きながらなにかおもしろくない言葉を吐いた。周りは大爆笑。頭の中で糸が切れる音がした。大きな笑い声と共に私の奇声が部室に鳴り響く。笑い声はさらに大きくなる。奇声を上げた時点で私は我を見失い暴れ回っていた。しかしすぐにいじり役に体を押さえ付けられ身動きが取れなくなる。笑い声はまだ止まらない。ここで私は泣き出し、呼吸の仕方を狂わせた。


寝言に関して書かれている記事を読みながらこの出来事を思い出した。"部室で俺、過呼吸事件"が起きてからは自分にかかっているストレスを気にするようになり、あ、やばそうだな。と感じたらなにかしらの方法でストレスを発散するようにしてきた。それでも気付かずに溜まっていくストレスはある。


「休みの日は絶対にリフレッシュ!!!!!」


そうするようにしよう。
高校を卒業して社会に出てから10年くらい経つが未だに生きるのが下手だ。
昔付き合ってた女にも言われたな。

「生きるの下手だよね」

あの頃よりはだいぶマシになってると思うよ。
こうやって文字に起こして自分の気持ちを吐き出したりする事を覚えたからね!てやんでい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?