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自分らしく生きるとは|46歳 広告代理店 Business Producer

2020年2月末から止まった感覚で2年間。予期せぬパンデミックによって世界から隔絶された気がした。仕事や生活も一変。オンラインで自宅にて仕事、誰とも会わないまま、ただただ単調な毎日を過ごした。いろいろとモノの見え方も、考え方も以前のままではいられなかった。TransformationとかNew Normalとか洗脳されて違和感だらけ。人との強いConnectionを感じることなく、一人で生きている感覚。同時に、自分の生き方に自信が持てなくなっていた。

そして、年齢を意識せずにはいられない変化が。文字が見にくい=眼鏡(老眼)、気力減退、集中力低下。人間ドックを受ければ初B判定(経過観察)の文字。挙句、女性の不定愁訴で眠りが浅くなる=なんか疲れる。ググると脳がパニックと書いてあった。完全前のめりな自分のココロとカラダ。コロナストレスで更に思考が停止する。「私もしかすると長くないかも…」って焦る。でも分からない、決意できない、ずーっと心と頭の中でぐるぐる、モヤモヤのまま、どんどん深みにはまる。堂々巡りで答えが出ない。

“このままでいいんだろうか?” 

2022年11月に現職の契約満了。安定した給与、好きな仕事、慣れ親しんだ人間関係から脱すること。40代半ば、ジェネラリスト、転職厳しい、夫も子供もいない、老後貯金問題。両親もいつまでも元気じゃない。もう、この国で、この年齢のシングル女子は挑戦とかチャレンジできる風潮にないこと、強烈な同調圧力で負けそうになる。 がんじがらめになって更にメンタル弱くなり、強がりも言えず、自信もなくなり、昔のように“えいや”で飛び込む勇気がなくなっていた。

“自分”というものが分からなくなってきていた=自分らしく生きるって何?

日本って〇〇歳ならこうあるべき、そうなっていない=普通じゃない人のカテゴリー。年齢でジャッジされる。私は日本社会のこの枠からはみ出た人間であることはなんとなく理解していた。子供の頃から、横一列同じが合わなくて、人とは違う・個性的なのが良いと思っていたちょっと変わった子供で、田舎のクラスでは浮くというか目立つ子に(興味・好奇心、言動、ファッション、自立心)。

大学卒業後、氷河期の中、メーカーの広報職に。30歳までにはと外圧から29歳で結婚。転職した広告代理店(営業)の仕事が楽しくて我武者羅に働く。熱量高い優秀な上司・同僚に、Work Hard、Play Hardな業界。大きな仕事の黒子役、先端を走り、企業・社会にインパクトを与えること。水を得た魚のごとく。

と、同時に夫婦間に大きな溝が生れ、埋まらない価値観で悩み、離婚。自分を責めたし、苦しかった。勉強やキャリアは自分で頑張ったら結果が出る。でも、努力しても埋めきれず、夫婦・家族になれなかったコトが一番ショックだったのかもしれない。自分自身が未熟だった、これに尽きる。 他方、素の自分ではない「理想の嫁」 を求められ、鳥籠の中にいる違和感から解放されたのも事実。大きな失敗と学びを得た。

その後、自分優先でやりたかった海外転職を果たす。シンガポールでの5年間は充実した日々。グローバルな環境は、働き方、生き方が自由だった。道理が通じないダイナミックな仕事にもまれて成長。縛られていたものから解放され、自分を取り戻せた気がした。「こうでなくちゃいけない」からの脱却。仲の良かったイギリス人友達から教わる「物事は黒でも白でもなく、グレーでもいい」 得るものが大きかった。

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にもかかわらず、日本に帰国してから、外野の声、周囲の目が再び。

「もう若くない、地に足つけた生活をすべき」(中年/自覚なし)
「(シングルで)将来どうするの?」
「自由で良いね(嫌味)」

飛び込めないのは、過去の痛い失敗体験/脛の傷や長老達が語る人生色々論アドバイスに固まるから。再び、迷宮入り。

でも、なんだろう、外圧とか言うけど、全て自分が限界作っているだけの言い訳かもしれない。モヤモヤの中にも、実はずっと消えない想いもある。

① 「今死んだら、後悔することは何?」→やり残したこと、まだある。
② 「自分が何をしている時が楽しい?」→足りてないから学びたいことがある(できずに悔しかったから)
③ 「社会への貢献意識」→自分優先軸から若手育成や世界・社会へ還元できることをしたい。

これが浮かんでいること自体、実はもう自分ではやりたいコト、分かっているんじゃない?って思いながらも、踏み出せない自分がいる。100年時代の45歳定年説。

そんなタイミングだからこそ、諦めつくような、諦めきれないような。
もう、無理なんじゃないか、いやもう少しだけ頑張れるんじゃないだろうか。

ふとアマプラで見た映画 Saving Private Ryan(プライベート ライアン)。
生き残った兵士ライアン(マット・デイモン)にミラー大尉(トム・ハンクス)が死に際に言うセリフ。

「Earn this. Earn it」  
(君を救うために犠牲となった彼らの人生を)
「無駄にせず、しっかり生きろ。」

・・・沁みた。しっかり生きろ。

人生、95%はプラン通りにはいかない。

自分らしく生きる、意味。

自分に素直になること。
挑戦しておけばよかったと後悔しないこと。

勇気を出して、何週もした堂々巡りから一歩踏み出すこと。
学び・成長を止めないこと。

失敗しても <まだ> やり直せる。(と、思いたい)
Life is short.そして、100年時代(長い)
今までの自分をほめてあげたい、周りの人全てに感謝したい(これは絶対)

この年末年始、じっくり作戦を練ろうと思う。

“自分らしく生きること”、まだ道半ば。

そして、最後に。
これも諦めず、家族になれるパートナーと一緒に支え合う人生も見つけたい。(シングル・アゲイン、コロナ隔離で心底思い知る)
☞ これは心の叫び(笑)

“YOU’VE GOT TO TRY IT. YOU’VE ONLY GOT ONE TRIP, YOU HAVE TO REMEMBER THAT. “ - by IRIS APFEL

※注釈
▼Business Producer:何もないところから生み出す能力・調整力・コミュ力の高さ勝負のザ・営業。スペシャリストでないため、絶賛キャリア迷子中。
▼脳のパニック:コロナ禍のストレス、自律神経の乱れ・揺らぎ。健康が一番大事。
▼シンガポール:日本人バツイチ・キャリア女子が大挙(一時)移住。日本での生き辛さゆえと思われ。

Season 1 - 作文集credit


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